2015年09月01日

遅めの夏休みは南半球で

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先日、夜中に仕事をしていたら書き物部屋の窓の外に鮮やかなオーロラ出現!今年はお盆明けくらいからオーロラ活動絶好調のようです。

さて9月に入り、気候もすっかり涼しくなってきたところですが、Suomiのおかんは本日より約半月ほどバカンスをとらせていただきます。ですので、その間のお仕事依頼に応じられないほか、メール返信が滞ってしまう可能性が高いです。ご不便をおかけしますが、現地でメール確認さえできれば、すぐに返信はいたしますので、なにかございましたらまずはメールをお送りいただき、反応をお待ちください。どうぞよろしくお願いいたします。

以前にもちょっと書きましたが、今年のリフレッシュ休暇には、初アフリカにして初タンザニアを選びました。過去にユヴァスキュラで出会った親友が現在タンザニア大使館で働いているので、彼女を訪ねる目的もあり、さらに夫ミッコの妹(職業:詩人)はこれまでのアフリカ紀行からのインスピレーションで詩集を3冊も出版しているアフリカ旅行の達人、さらにその彼氏さんがこれまたタンザニア人で、私がタンザニア行きを考えていると言ったら「なら僕の両親のところに泊まって行きなよ〜サファリにも連れてってあげるから〜!」と、ノリよく地方都市の実家訪問を後押ししてくれたのです。もはやここまで安心できる人の縁でも重ならないと1人でふらっと行こうなんて決意しないだろう未知の場所なので、「じゃあ行くわ〜」と軽く返事して航空券を見つけ、とんとん拍子に話が進んでついに出発です。
話が進んで…って、実は今回の旅、結局こうした周りのホスピタリティあふれる人たちが、私の希望やわがままを叶えるべくどんどん旅程アレンジや予約を進めてくださり、はっきり言って自分は本当に何もせずに、どんな旅行代理店にも実現できないような、ローカルで経済的でワクワクするようなパッケージができあがっていた…という完全なる他力本願旅です。荷物も、いつもの出張用の小さなスーツケースとカメラケースだけ。ビザさえ(フィンランドにはタンザニア大使館がないので)現地空港で取得してしまうつもり。…どう見ても、初アフリカ一人旅とは思えない無防備さです…。友人たちが旅のお楽しみの部分は全力サポートしてくれるぶん、私はとにかく自分の身の安全を守ることに徹して、無理せずとびきりの非日常を満喫してきたいと思います!

実はタンザニアへの到着は金曜日の予定で、今日はこれから荷物とともにラハティへ。夏休みの除幕に、まずはシベリウス音楽祭へ2日間だけ参戦です!今宵は、実に8年ぶりに立ち会えるオスモ・ヴァンスカとラハティ響の夢の再共演!!明日は150周年でゲスト出演と相成ったBBC響×オラモのクッレルヴォ!!!嗚呼なんて贅沢…。タンザニアにコンサート観賞衣装をそのまま持って行かねばならないことくらい、屁でもありません(笑)
フィンランドは木曜に出発し、まずは一路チューリヒを目指します。そこで一泊して、いよいよダルエスサラームに向けて発つプランです。

この夏は、特に後半、魅力的なお仕事のご依頼も涙を飲んでお断りし、とにかく修士論文を完成させるという一心で、いつかの受験勉強のときくらいまじめに朝から夕方まで図書館にこもっていました。本来はこの旅行を夏季休暇ではなく「卒業旅行」だと、胸をはって言いたかったのです…

ハイ、そういうわけで、卒業旅行にはなりませんでした(涙)
この弁解と怒涛の過程はまた、帰国してちゃんと初校を完成させられた時にさせてください。。。

ともかく、ここから先2週間はとことんリフレッシュと日光浴に専念させていただきます!次回のブログ更新まで、無事の帰国を祈っておいていただけたら嬉しいです☆

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週間予報を見ていても、この時期のタンザニアは、意外と猛暑って感じでもないみたい?



posted by こばやし あやな at 17:20| Comment(2) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年08月20日

ハーフ人観察記つれづれ

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ユリアーノというフィンランド人とイタリア人のハーフの友達がいまして、先日大学仲間とのBBQパーティで久々に再会した時に、うちにすでに今夏収穫したぶんの乾燥キノコがたっぷりあるよという話をしていたのがきっかけで、昨晩はわざわざうちにイタリアンな晩御飯を作りに来てくれました。水で戻したハペロやオラカスをたっぷり使ったトマト風味のソースの絶品パスタ。私は冷凍庫のコルヴァシエニを一袋回答してクリームスープと、前菜ちょこっと。ご近所に越してきた次年度の留学生さんもお呼びして、キノコ三昧のディナーを楽しみました。

このユリアーノ氏は、サンプル数は少ないけれど私の知りうるイタリア人の気質とフィンランド人の気質を漏れなく併せ持っている感じがして、つるんでいても2人分の人格を相手しているようで非常に興味深く、新鮮で楽しいです。ハーフはハーフではない、二倍なんだ!という主張を時どき耳にしますが(個人的には二倍は2人前なので、増えすぎじゃない?正しくはハーフ&ハーフ=1人前でよいのでは?…と前から密かに思ってましたが)、少なくとも性格とか経験値といったものは分母が1とは限らないし何割ずつ掛け合わされていて…と解釈できるものでもないので、これだけ同EU同盟内とはいえ民族的にも大差のある2国の両側面に無意識に寄り添える意味では、1人前以上の豊かさをもっているといっても言い過ぎではないのかも。

彼はフィンランド人のお母さんが伊に移住してきて生まれた子どもで、食と新天地を求めて数年前に自分の意志でフィンランドに移ってくるまでは、小学校の時に3年間フィンランドに住んでいた時以外はずっとイタリアの風土で育っています。だから本人的には自分の心や故郷と呼べる場所はイタリアだと考えがちなようで、今暮らしているフィンランドも第二の故郷というよりは言葉や文化や対人関係でさほどストレスを感じることもなく故郷より高収入の得られる快適な出稼ぎ国、という捉え方をしているみたい。
とはいえ少なくとも彼の何気ない振る舞いには、マイペースさ(ルーズさ)とおふざけ半分のノリと勢いで万事押し切って正当化してしまうザ・イタリア人気質もありながら、さり気なく相手の顔色を伺って出方を変えたり、相手の話を目を見て最後まで聞いてくれたり、沈黙も平気だったり、アフターフォローまで含めて卒なくホスピタリティを尽くしたり(かつての私のイタリア人の友人たちはことごとく、調子よく「イタリア料理作ってあげるよ〜」と家に押しかけて美味しい料理を作ったあとは戦場のようなキッチンや食卓放置で満足気に帰っていってたけど、彼は「料理を作った人に洗い物をさせないのがうちのハウスルールやから!!」と私とミッコが全力阻止するまで黙々洗い物までこなしてくれていた…)、こちらもフィンランド人と何ら変わりなく楽にコミュニケーションをとれる佇まいがあります。こういうのって、結果的に目に映る「仕草」としては後天的に身につけたものなのかと想像してしまいがちだけど、そういう振る舞いに至ってしまう内面を持っていることにおいては、やっぱりお母さんからのDNAの遺伝が最初の一番大きな影響なのかなあ。彼自身、フィンランド文化のなかでの生活体験の量は、人生トータルのなかでも決して多くはないわけだし。

言語に関しては、家の中では母親とはフィンランド語、家族全体ではイタリア語ときどき英語、という環境で育ってきて、3年間フィンランドの学校に入れられたときは当初ちんぷんかんぷんだったけど、わりとすぐに、自分でも不思議と周りの言ってることが当たり前に理解できるようになってたし、自分でも頭で考えずしゃべり続けていたと言います。その後はまたしばらく母親との会話以外はイタリア語オンリーの人生が続くわけですが、今の彼は何ら問題なくフィンランド語を喋りながら、ときどき「自分はそういえばこんな初歩的なものをフィンランド語でなんて言うのか知らない」という会話中に口が詰まる経験に遭遇するものなんだそう。昨日で言えば、帰り際にちょっと遊んでたトランプのスペードとクローバーのフィン語名を「そういえば知らない!」と目を丸くしてニヤニヤしてました(笑)

こんなふうに、人間観察や経験談が面白くて仕方ない、ハーフと呼ばれる人たちの十人十色の人生や成長過程。先日知り合った英国在住歴の長いフィンランド人(女性)とモロッコ人(男性)の夫婦の家族は、両者ともに互いの言語はかなり流暢に喋れて、かつ女性のご両親とフィンランドで同居している大家族。2年前に初めての息子を授かり、父はベルベル語(モロッコの公用語)で話しかけ続け、母は英語で話しかけ続け、その他家族はフィンランド語で…という特異な環境で息子の言語発育状況を見守っていたら、2歳になった現段階で、坊っちゃんは父、母、祖父母それぞれの話す言葉の意図をそれぞれにそれなりに理解していて反応を示すけれど、例えば試しに母がベルベル語で、あるいは父がフィン語で、「ちょっとそれとって」とか「こっちにおいで」とか簡単な言葉を話しかけても、まったく反応はないのだそう。今のところ、彼の感覚器や思考回路では、聞こえてくる音のシグナル以前に、父、母、その他の人々が話しかける言葉は別ものという大前提のなかで必死に音や意味をキャッチしようとしているんでしょうね。いやあ、不思議、面白い。

こんな話を長々続けてきて、今のところ私事の報告があるわけでも予定があるわけでも全くないのですが(笑)、とはいえ、実際私たちの家庭言語環境(日常会話:ともに関西弁、仕事絡みの話:ともにフィン語、談話:ミッコが延々フィン語で私が延々日本語)や文化環境(現住地フィンランド、家族構成員は日本かぶれのひどいフィン人父とフィンかぶれのひどい日本人母)に将来新メンバーがやって来てくれた時、果たしてどう家庭内ルールを作って接していくべきなのか、それを受けてどう育っていくのか…と、ときどきあれこれ不毛な想像はしていまいます。きっと家族そろって日本語フィン語英語という三ヶ国語の共通言語を自在に使い分けたり理解し合えたり、おなじバラエティを見て大笑いするという理想のチームができるのを過度に期待してしまったら、親にとっては苦しかったりもどかしい時期のほうが圧倒的に長いんでしょうねえきっと。まあ、理想までの到達じゃなくて、「こう来たかっ!」という無数の不意打ちをいつまでも楽しむほうが自分も楽しいし親として気も楽なのかも。子どもだって、しょせん他人だし。←という今現在の冷めた見方が、実際将来的にどう変容するのか楽しみでもありますw

最後に、ここまで読んでくださってる方には一番なるほど〜なプチ情報かもしれませんが、昨日はユリアーノにいかにイタリア人の食卓にとってパルメザンチーズが重要なものであるかをとくとくと力説されました。パスタをいただく際も、パルメザンチーズをかけたパスタを食べるのではない、パスタの味がするパルメザンチーズを食べるのだ、という心意気で食べて欲しい…と、除雪後の路傍並にチーズをたっぷりとかけてくれました(その昔、大学オケの夏の合宿場に行くまでに立ち寄る道の駅に売ってる名物フライドポテトが常軌を逸した塩っ辛さで、「ポテト味の塩」と名付け、夏がくるたびみんなで恋しくなってたことをフト思い出したw)
さらに調子が悪い時の病人食は、ごはんまたはパスタに無塩バターを溶かし、その上にこれでもかとパルメザンチーズをかけたやつが定番だという。。我々が想像するとリバースを促しそうなこってりメニューですが、結局体調不良時に食べたくなるものって、塩加減やカロリー云々じゃなく、その人が食べてほっとできる馴染みの味、に落ち着くものなのかもしれません。

ayana@jyväskylä.fi


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感化されて、さきほど早速パルメザンチーズを一袋購入。
posted by こばやし あやな at 18:31| Comment(3) | Suomiで出会った人たち | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年08月04日

のどかな村祭りを揺るがす破廉恥ゲーム

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先週は遠方取材続きで、まさに文字通り東奔西走。週末は、たまたまビジネス利害の一致したミッコとともにメオト出張というわけで自家用車で一路西を目指し、テウヴァという西海岸までもそう遠くない街で行われていた移動式サウナ・フェスティバルの観賞をメイン目的に、一泊二日で南ポホヤンマー県の小さな街まちや要所を訪ね回ってきました。
サウナフェスの様子はまた追々連載記事でレポートするのでここでは触れませんが…この旅は、サイドディッシュ部分で思いがけなず良き人や物や風景との縁が多く、思い出深いエピソードいっぱいの旅らしい旅だったのですが、その中でも、一番の出会いとは決して言いたくはないが遭遇した時の衝撃はなかなかのものであった、とあるモノとの出会いを回想し、考察します。

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それはサウナフェス前夜に、全国から集まったサウナ改造車がテウヴァの中心街から、意外と離れたキャンプサイトにある明日のメイン会場まで、列をなし下からも上からも煙をもくもく焚いてパレードを繰り広げる…というワンシーンを、まあせっかくだしと思い、街の偵察がてら前乗りして冷やかしに行った時のこと。やはりこの小さな街にとって、いまや全国的にもそれなりに知名度のあるこのイベントの開催は一大事。サウナに直接関係なさそうではあるけれど、そこここで街をあげての縁日ムードでした。市庁舎の近くには子どもたちの大好きな巨大遊具も設置され、トランポリンや道化師のパフォーマンスにちびっこたちはみんな大興奮!

…の微笑ましくいのびのび空間の中に、あまりに似つかわしくなさすぎて一瞬背筋が凍ってしまった代物を発見…

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ちょ、ちょ、いくら時計の指す時間はもう「夜」にカテゴライズされるとはいえ、ここは「白夜」の国ですよ!まだ太陽は煌々と街を照らし、けがれない子どもたちが燥ぎ騒ぐ、そのフレームのなかに、こんなにも堂々とこの言葉が主張し共存しているって、狂気の沙汰じゃなければなんなのでしょう…??

私がしばらく呆然と対峙していたら、「お〜懐かしい〜〜これを見ると、街のお祭りって感じがしてテンションあがるわ〜」と、その狂気の沙汰にノスタルジックな気分に浸り始める我が夫…。てことは、コレ、全国のこういう町内祭りの類のイベントには必ず登場する「アトラクション」のひとつなのでしょうか…?

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ひと目をはばかりつつ、断面を覗き込みます。どうやら1ユーロ投入後に、イラストに自分の手のひらを重ねあわせて、2本指をメタリックなボタンの上にかざすと、ボタンが振れて一点に止まり、なんというかその…綺麗に言えば今の性的魅力というのか、まあムラムラ度合いが判定される、というただそれだけのマシーン。あえて和訳はつけませんが、以下に読み取れる判定結果をいくつかしれっと原文ママで抜き出すと…

"Koettele käsilläsi onko kaikki tarvittava edes tallella."

"Muutos on käsinkosketeltava. Kokeile vaikka."

"Odota. Tämä voi olla sopimaton paikka."

"Kaikki on kohdallaan. Etsi kohde ja anna palaa"


隠語的な単語の使われ方もあり、(どうせ周囲にわからんのを良いことにお天道さまの下堂々と日本語で説明してくれた)ミッコの解説なしでは「ははぁんそういう意味っすか」とにんまりできない部分もありましたが…(って、にんまりしてどうする私!!)正直相当ゲスいフレーズのオンパレードです。万が一日本の町内祭りにこんな卑猥色全開のゲームがしれっと置かれていたときには、ママさん団体が射的の鉄砲振り回して自治体に一揆を起こしかねないレベル。

実際しばらく観察していたのですが、我が子が好奇心で近づこうとするとそれとなく手を引いて回避させようとする親御さんばかり。まあ世界ところ変われど当然の反応でしょう…なのになんでこんなモノが、こんな場に?(しかも電力供給源が、フィンランドの駐車場に立っている冬のエンジン凍結防止用のコードをつなぐプラグ・コンセント用ポストというのがまたなんとも…)

やはり気になってしょうがなかったので、自宅に帰ってから改めて、SEX TESTという言葉をまずはグーグル先生に尋ねてみました。ところが、画像検索で確かめてみても、出てくるのはことごとくオトナのおもちゃやそれに準ずる一般卑猥画像ばかり…まったくこの装置の絵は現れません。そこでmachineという言葉を足して再検索してみたら、やはり無関係のフシダラ画像にまぎれて、チラホラとよく似た形状のマシーンの画像がヒット!ただしそれらは、見た目はそっくりなのですがあくまで名前はLOVE TEST。そのネーミングなら、内容に大差なくともまだ随分マシだと感じてしまうから不思議です…。ちなみにそのラブテスト・マシーンのとある英語プロモーションサイトの商品説明はこちら:

"Sex and Love are still the most interesting topics for people of all ages worldwide. Everyone likes to be the Sexiest!!! This is why this machines is so popular!!! Customer inserts coin and put the hand on panel. In a while a score will appear ranging form Dead Fishto wicked. The Love Test works well in tourist places or where you have teen-agers [expecially girls]. "

観光地やティーンネイジャーの集まる場所ならどこでもウケますよ!ってことは、やはりこれは欧米の観光地や町内イベントの定番アトラクションのひとつなのか。そして、対象世代は、今晩はバーに女を引っ掛けに行くぞという血気盛んな成人男性たちの出陣前の運試し…などではなく、親の目を盗んでわいわい群がり盛り上がるのが楽しいお年ごろの、色気づいてきたティーンネイジャーたちだったというのか…

ミッコが、最近はあまり見かけなくなったけどかつて町内祭やイベントサイトの定番コインゲームのひとつだったと語るのをヒントに調べてみたら、フィンランドでこのマシーンを扱っているのは、Coinline.Oyという、エスポーに本拠を置くイベント用設置遊具やアトラクションマシーンのレンタル・販売会社だと判明(てか写真にばっちりロゴが写ってたことに後で気づく)。ただ製造元はここではないようで、さらに検索を進めてみると、どうやらこのゲーム機の原型を製造しているのは、DPS Promaticというイタリアの企業で、こんなふざけた遊具だけでなく血圧測定器や天気記録計などを製造しているれっきとした機器メーカーであることがわかったのです。
じゃ、じゃあもしかして指をかざしてムラムラ度を判定するというのもハッタリではなく、指先から血流だか心拍だかを瞬時に測定した結果に基づく、結構信憑性の高い判定結果なのかも…!?

そしてこのメーカーが「アミューズメントマシーン」部門で発表している商品の中に、ひとつだけ「これなら知ってる!」なアレを発見!

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(画像はDPS Promatic社のサイトより借用)


これ、日本のひなびた観光地とかで時どき見かける「真実の口」の手相占い(?)マシーンですよね!!こんなの勝手に作ってイタリアの遺産協会が目くじら立てないのかしらと思ってたけど、まさか本家本元イタリア製の商品だったとは…。他の商品はきっと日本の風紀に引っかかるということで輸入はされなかったのでしょう。あるいは、極めて健全なティーンネイジャー期を過ごした私が無意識に見過ごしていただけで、実は日本のゲーセンや観光地や縁日会場なんかにも、このセックステスト(あ、私も耐性ついてきてついに堂々名だし…)が置かれてたりしてたのかしら?近年は絶対ムリだろうけど、90年代くらいまでなら許容されてたかも…!?
もし日本でもフィンでも世界でも、目撃情報をお持ちの方がおられましたら是非情報お寄せください。

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(再掲。なんだけっこう気に入ってるんやん、というツッコミをあえて否定はしない…)

しかし、本家本元も、支柱の部分にこんなにどうどうと赤字でマシーンの名前を書いちゃあいません。これは明らかにフィンランドの販売者もしくは設置者があとから名入れしたに違いない!!!誰を糾弾すべきなのかもはやよくわからんけれど、とにかく、やっぱり、これはフィンの清らかな片田舎の風景には刺激が強すぎるなあ〜。こんな動揺を胸にもしうっかり1ユーロ投入して判定やってみてたら、判定結果も結構ハイレベルいってたのかもしれないなあ。

ayana@teuva.fi


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今週は結構好天づつづきで気分もあがる

posted by こばやし あやな at 16:48| Comment(0) | Suomi×ミステリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月26日

フィン最南端の街は、物と人の門出の街

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実はよく私の日記の、ガイドブックにはのらないマイナー地方都市のレポートが楽しみです、どんどんお願いします、という声を頂戴しています。確かにふと右サイドバーのカテゴリーリストを見れば、無自覚に結構いろんな地域の街の名前が溜まってきている!取材で訪れた街もあれば、プライベートで足を運んだ街も。地方都市に強いですよ〜と豪語する在住ライターとして、国内の街コンプリートは不可能にせよ、確かにこれは今後もちまちまと増やし続けていければオリエンテーリングみたいで良い記録になるなあと思ったので、先週私自身が初めて来訪した街のレポートを新たに書き記しておきます。

先週末は、一年ぶりにミッコのブラジリアン柔術の試合観戦…という良妻アピール度の高い大義名分のもと、柔術チームの皆さんの車の空席に乗せていただき、フィンランド最南端の街ハンコ(Hanko)へ。ヘルシンキからなら車で西方面に2時間弱、ユヴァスキュラからだと4時間あまりの長旅でした。最南端なのでもちろんバルト海に面しており、気候も多少温暖で晴れる日が多いので、いわゆる夏のリゾート街だよとは聞いていたのですが…

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天気の良い週末なのにビーチ空っぽですけど!!
まあ確かに海に飛び込みたくなるほど暖かい日でもなかったのですけど、街全体が予想外に閑散としている印象でした。今回時間がなくていけなかったんですが、少し車で行ったところに魅惑のヌーディストビーチがあるらしいので、ひょっとしたら皆そこに集中しているのかも?

ちなみにこの辺りの南岸エリアはスウェーデン話者が優勢の街が多く、ハンコの場合は街を歩いていた感じでは半々くらいなのかな?という印象。もちろん首都圏のフィンランド人からの観光客が多いはずなので地元民か否かを見分けるのは難しいのですが、ローカルなお店に行って店員さん同士やお客さんとの会話を聞いているとどちらも一定数居るのだろう…と推測されます。看板も、場所や店によってフィンランド語が先に来ているところもあれば、スウェーデン語が上の場所もあり、という可逆的な雰囲気。

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ハンコの中心街のおよそどこからでも臨むことのできる、教会と同じ丘の上にそびえ立つ朱色のロケットのような構築物は、なんと給水塔。戦時中の1943年に築かれたもので、設計者は、ロヴァニエミとか、私の身近なところではセイナッツァロなど、国内各地の教会建築の設計で知られている Bertel Liljequist氏。彼の教会建築は、わりと正統派な古典主義の印象が強いのですが、そんななかでこの給水塔は色も出で立ちも一種独特なインパクト。先っぽにさり気なく魚(くじら?)のレリーフが刺さっているのがおちゃめです。
この給水塔にかぎらず、フィンランドの各街には、よくお客さんからも「あの宇宙基地みたいな建物は何ですか?」と尋ねられるインパクトの強い給水塔が多いです。このハンコの給水塔やエスポーのアールト設計のものみたいに著名な建築家がデザインしている物も少なくないのですが、そうでなくでもかなりユーモラスなかたちをしていて、モノリス状のものに萌えやすい私は、よその街に行くとその街の給水塔デザインをチェックするのが密かな楽しみになっているほどです。
そもそも私、日本では給水塔という構築物に関心を持ったことすらなく、今改めて画像検索してみたら、日本にもなかなか強烈なデザインのものが多いじゃないですか!そしてやはりというか、一部のマニアたちが全国給水塔ツアーを楽しんだりしてるみたいです。ピンと来ない人はぜひ日本語の「給水塔」そしてフィン語の「vesitorni」で画像検索をお楽しみください!

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移動図書館はユヴァスキュラでもよく見かけるけど、移動スーパーは初めて見た!高齢者の多い街では喜ばれそう。

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すぐそばで見ると老朽化が激しすぎて大丈夫かと思ってしまうけど(すぐ先が海で潮にやられるのか?)、通りを隔てて眺めると、なんとも趣深いテクスチャに見えて魅力的にさえ思えた建物。

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こちらは浜辺で見かけた、希望と哀愁のどちらもを背負って海に飛び立つ白鳥たちのモニュメントで、1800年代後半から1930年頃までにかけて、フィンランドからアメリカへと渡った移民たちの記念碑なのだそう。この期間に、実に40万人のフィンランド人が新天地を求めてアメリカに向かい、そのうち半分以上の人が、このハンコの港からまずイギリスに渡り、そこからアメリカを目指す…というルートをとったのだそうです。
北欧の人たちのアメリカ移住ブームは、主にプロテスタント・ルーテル派を信仰する人たちが宗教的な自由の地に憧れて…というのが理由だと書かれていましたが、特にフィンランドからの場合、ロシアの圧制下での生活に希望が見いだせず、自由の国と謳われる新世界で人生をリセットさせられたら…という思惑があった人も少なくなかったのではと察してしまいます。
それにしても、40万人とはすごい数!今のヘルシンキ市の人口の70%以上に匹敵する数ですもんねえ。北欧からの移民の多くは現在ミネソタ州に定住しているとよく聞きますね。景観もよく似ていて暮らしやすいのだとか。

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最南端の街から海原に出て行った(出て行く)のは移民だけではなく、もちろんこの街の港は、今も昔も海上の物流拠点として大きな役割を果たしており、写真はないのですが、漁船やクルーズ船だけでなく別の港から大型運送船がターミナルを行き来していたし、列車のハンコ駅の先にもまだしばらく貨物列車ように鉄道が伸びていて、たどってみるとまさに貨物港まで敷かれていました。ハンコはもちろん南方のさわやかなリゾートの街、という一面は間違いないし、海辺の一戸建ては自宅にせよ別荘にせよハイソ感がぷんぷん漂っていましたが、いっぽうで街のふとしたところで目につく、無骨で古びた建物や港湾施設の数々は、華やかさとは無縁の、モノが行き交う湊の風格をお漂わせています。高校時代を神戸の浜側で過ごした私にはなんとなく、ここは須磨海岸ではなく和田岬…という印象を持ちました。そもそも上のハンコ駅の駅舎も、曲がりなりにも在来線の終着駅でありながら、リゾートの期待膨らむ客人を歓迎する気ゼロのこの無愛想さっすからね。。

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と、ハンコ紹介だけではまさに本末転倒なので、一応試合観戦記も…笑
今回は決して大きな大会ではなかったんですが、白帯以外の選手の混合オープン戦で、ミッコは初戦で国内ランク3位の超強豪にあたってしまう不運さ(対戦相手は前日に発表されます)。前回私が観に行ったときも最初の相手はその後の世界選手権で同色帯同重量級の世界チャンピオンになった猛者だったし、もしかして、珍しく私が見に来るとクジ運悪くなっちゃうジンクスの予感…!?
ともあれ、いざ挑んた対戦では、相手との力量差を考えればずいぶん健闘していました。優勢に立つことはなかったけど、かなり防衛で粘っていて、結局最後の最後で絞められちゃったけど、本人も受け身の手応えはかなりあったと、負けたとはいえわりと晴れやかな様子。実際その相手は、その先もまだ4試合くらい勝ち上がって難なく優勝しており、他の対戦相手はものの数秒でギブアップという人も少なくなかったし。彼の所属するタンペレのクラブの男子チームは、国内随一、どころかヨーロッパ随一のレベルとして名を馳せているのだそうで、実はその彼も、もともとユヴァスキュラのファイトクラブにいたけれど、柔術を極めたくてわざわざタンペレに引越して再就職もしたのだそう。そりゃあもうその時点で情熱勝ちですな。

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ユヴァスキュラチームは、宿泊地としてハンコから少し内海に入ったあたりにある、キリスト教学校の宿舎(こういう施設は夏場は空っぽなのでよくユースホステルになる)に泊まり込んでいました。眼の前がこのとおりの穏やかな海で(対岸に見えているのは群島)、夕日を浴びながらちょっと青春染みた時間を過ごしたり、深夜まで共同リビングルームでボードゲームやおしゃべりに明け暮れたりと、なんだか学生時代の合宿ムードを彷彿とさせる和やかさ。試合終了後の夜はもちろんバーで打ち上げ!だったのですが、私は急遽翌日に仕事でヘルシンキに行かなければならなくなり、泣く泣くノンアルコールでご飯だけ食べて宿舎に帰ってきて、荷物をまとめるはめに…しょんぼり。

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ということで翌朝はミッコに駅まで送り届けてもらって、しぶしぶ上京。実際はKarjaa駅で乗り換えがあって、そこまでの区間はミニ2両編成のザ・ローカル列車で、ガタゴトとしばし田舎旅。森を抜けたり海の上を走ったりと景色はそれなりに楽しめますが、間の停車駅にびっくり。駅舎はなく、待合ベンチだけがポツンと設置されたバス停以下の駅ばかりなのですよ。こうして東西本線(トゥルク・ヘルシンキ線)から途中ぴろっと別れて港にのびるひなびたローカル線…やっぱりハンコはフィンランドの和田岬やな(ローカルネタですみません…詳しくJR神戸線の和田岬線路線図を見てみてください)。

ayana@hanko.fi


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そういえば在フィン者にお馴染みのハンコ寿司の本店に行けなかったのがちょっぴり悔やまれる

posted by こばやし あやな at 18:02| Comment(0) | Hanko-ハンコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月25日

もったいない精神を振り払え

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写真は二週間ほど前に潜入してきた、タンペレにあるフィンランド初の猫喫茶のワンシーン。猫ちゃんもたくさんいますが、インテリアもまたとことん猫なので、本物が置物たちに紛れてとろーんと微睡みはじめてしまうと、みごとに見分けがつかなくなってしまいます。つい先日はヘルシンキにも新たに猫喫茶がオープンしたようですね。最近は週末ごとにいろんな街に出かけたりもしているので、この日記初登場になる街の旅日記くらい書きのこしたいなあと思いつつ…。

今週は大学登校皆勤賞で、かなり論文執筆に集中できました。それでも目標枚数には到達せず、それどころか昨日まではずっと論旨の方向性に懐疑的になりながら無理に書き進めていたので、今日いったん頭のなかを整理してマインドマップを書きなおした上で、潔く消すべき部分は消して、書き直すべき部分は書き直して、順序の組み立てを変えるべきとこは変えて、その上でようやく少しずつ安心して先に進めるようになりました。
普段(特に字数制限のある)仕事の記事や日本語レポートなどを書く場合は、まずは分量の5倍は書いて、そこから推敲に推敲を重ねて余分をそぎ落とし、同時により伝わりやすい言葉に言い換えていく…というのが長年培ってきた自分のライティングスタイル。けれどやっぱり異国語での長文執筆では、まだまだ実力不足ゆえに、この手は使えない。。。単純に、悠長にそぎ落としたり言い回しを変えてみたり…というほどたっぷり迅速に文章を書くことがまだできないのです。それゆれに、なんとか書けた部分を後でばっさりカットしたり表現を変えることが、惜しくてどうしてもできない…。この文章書きなおすべきかなあと内心読めていても、頭にもったいないおばけがチラついてそそのかしてしまうのです。
でも昨日今日の教訓で、やっぱりそれでは結果的に自分を苦しめてしまうことを痛感。日本語のようにたっぷり書きだめて余分カット、までの余裕はなくとも、せめて、雲行きが怪しくなってきたらいったん手をとめてちゃんと見返して、ここは要らないな、書きなおしたほうがいいな、という頭の判断にはしっかり従うべきですね。

ところで今日は、身の回りのいろんな人たちから良いニュースを聞きました。大学時代の親友が予定日より一ヶ月早く産気づいてともあれ母子ともに健康に我が子を産んだとか、また別の友だちがフィンランドに遊びに来ることが決まったりとか…そんな一日の締めくくりに仰天させられたのは、昨年お仕事でご一緒させていただいた佐野研二郎さんの図案が東京五輪のエンブレムデザインに選ばれたというニュース!嗚呼なんと栄えある偉業…我々パランデル家は、年末の帰省時に東京で佐野さんに結婚祝い飲み会を開いていただいていたのですが、(もちろん知る由もありませんでしたが)その時にはすでに内定されていたのですね!!興奮するがままにミッコと急いで祝福のメッセージを用意。



今それでなくとも競技場のことで国内が混沌としているタイミングで、こんなに国民誰の目にも触れるものを発表した以上、この上ない誇り高さと同時にきっと賛否の波にもまれる大変さも待っていることは目に見えています。けれど胸を張っていつもの笑顔でい続けてください、佐野さん!私は少なくとも、パッと見て綺麗で無難で否を打つのは難しいけど(万人受けを最優先してる感じで…ごにょごにょ)という印象のあった招致時のデザインより、挑戦的に、でもポジティブかつ協調的にちゃんと次の時代に向かって前進していく、デザインとしてのクリエイティブさが感じられて好きです。クリエイティビティを与えられた我々人間は、どんなときも現状に満足して歩をとめてはいけない!昨日無事発売されたカウニステ本のインタビューの時にデザイナーのマッティ・ピックヤムサが語ってくれて、以来個人的にも心に留めていることがあって、「売れやすさ(好感度)」や「流行」最優先のデザインはやっぱりフェイクにしかならない。なぜならそこには、作り手の誠実なメッセージや思いや遊び心が欠けているから。今日の大量消費社会には実際あまりにそういったものがあふれているから、今回のように国や時代を代表する使命を持ったデザインは、うかつにその延長上で作ったり選んだりしてはいけないと強く思います。
きっとこれからずっとあちこちで目にするなかで、このシンボリックな色や形にどんどん新しいイメージや心地を喚起される人も多いんじゃないでしょうか。正直、(とりわけ本国離れて情報だけを頼りにしていると)東京五輪はなんやかんやで今前向きに士気を保つのが難しく思われるけど、佐野さんのあのポジティブでユーモラスで人思いなキャラクターとそれらを宿したデザインの力に明るい未来をけん引して欲しい!と、北の果てより強く願ってやみません。

ayana@jyväskylä.fi


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明日は久々に20度超えの予報ですって!!

posted by こばやし あやな at 05:13| Comment(0) | 大学院生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月23日

2冊ともどうぞよろしくお願いします!

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なかなかいつまでたっても気温の上がらない、ザ・冷夏です。日本で冷夏と言ってもほんとに冷たい夏はありえませんが、こちらでは文字通り冷え冷えして身体を震わせる日(朝夕どころか、日中でも)も少なくありません。これまで20度超えした日なんて、まだ片手で数えられるくらいだったんじゃないかしら。思えばちょうどクオピオの取材中に、その珍しい夏日が集中してて、あのお方が日本に帰られたタイミングでまた寒い毎日が再会したような…太陽を操るスポーツマンは松岡修造氏だけではなさそうです(笑)

さて、いつもながらの言い訳ですが、最近あったあのことやこのことをたまにはblogに書きたいなという思いはほんのりあるものの、近頃夜はたいがい森か湖畔に遊びにいってるので、なかなか実行に至らず…またもや仕事がらみの告知でようやく腰を上げ更新する不甲斐なさを感じつつ、ではあるのですが…

明日23日は、たまたま関わった著作物が2冊同時に日本の書店に並ぶようなので、それぞれ紹介させていただきますね!

まずイントロ写真として帯付きの表紙デザイン写真を載せているのが、今年上半期をかけて、私自身も何度もヘルシンキを往復し、すばらしい取材・撮影・編集チームの皆さんとともに長い時間をかけて取材執筆に取り組んできた一冊、題して『カウニステのデザイン 北欧テキスタイルブランドの新しいかたち』というMOOKです。カウニステ(Kauniuste)というのは、2008年にヘルシンキで誕生し、わずか数年の間で急成長を遂げて国内外にファンを増やしている、今注目のテキスタイルデザインブランド。本書は、そのブランドやメインデザイナーたち、専属カメラマンが企画や取材に全面的に協力してくださったことで完成した、渾身の、ブランド初のムックであります。

本書で初めて堂々と明かされていますが、実はブランドの創立者は、縁あってヘルシンキに移住してきた、それまでデザインの勉強歴も経験もなかった1人の日本人なのです。私は以前から、とある北欧デザイン関連のウェブコラム執筆を通じて、個人的にこの方とは繋がりがあり、お仕事のヒントをいただいたり恋愛相談にのっていただいたり在住日本人イベントを共同開催したり…ともあれヘルシンキに立ち寄ったときはたいがい誘って一杯やりに行く仲でした。
だから、昨年の秋に制作会社からこの本の執筆のお話をいただいたとき、私はてっきり彼が推薦してくれたのかと思ったのですが、実際はただの偶然だったそうで…その上、(私の人選には関わっていない)出版社の担当者さんも、All Aboutなどの記事を通じて熱心に私の活動を見守ってくださっていた方だとわかり…こうしてあれよあれよと面白いところで縁がつながり、スタッフが固まって、年が明け、本格的に始動してからは、ただただ全力投球で、本のために自分のもてる力と時間を捧げてきました。
個人的に、この本は、私が移住してきて無謀にも在住ライターを名乗ってあくせくし始めて以来、これまでずっと270キロの距離を隔てながらも私の活動を公私ともに見守り支援もしてくださっていたヒロさん(あ、ここに来てついに名出し笑)への恩返しの意味合いが強かったといえます。これまで執筆活動を一緒にやったことはあったし、お店の紹介記事を書いたこともあったけど、今回ようやく、最もお互いの専門を活かしあえる立場で一冊の本をつくる、というこれまたお互いにとっての夢のひとつを叶えるサポートをしあえたことが、振り返ってみて何よりも幸せでありがたかったなと思っています。

半年間内部の内部まで覗かせていただいたKaunisteは、一言で言い表すならば「誠実」という言葉に集約されるブランドです。どのように個性豊かなデザイナー一人ひとりと向き合っていくのか、デザインの良し悪しの境界はどこにあるのか、ビジネスとはいえ絶対に譲れないことはなにか…スタッフからも、デザイナーからも、返ってくる答えにはいつもはっとさせられる信念と誠実さがこもっていて、私はとにかくその凛とした人々の思いを零れないように両手ですくい、字数制限の限られた紙面にそっともれなく落とし込むことに集中するのみ、の作業でした。

ビジュアルも重要なMOOKなので、これまでの作品のコレクション紹介はもちろん、起業秘話、ものづくりの理念、製造過程からデザイナーたちの綿密取材まで、まさにブランドの魅力が結晶化したような一冊になっています。そして何より、北欧デザインやブランドのファンだけでなく、たとえば今新しいブランドや企業の立ち上げを考えているような方の心にも必ず響く一冊だと思います。明日以降、書店にて、あるいはAmazonサイトももちろんありますので、少しでも多くの幅広い方が気軽に買い求めてくださったら嬉しい限りです。どうぞよろしくお願いいたします!

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さてもう一冊は、全面的に関わったというわけでもないので少しさらっと…
日本や世界の魅力的なイラストレーター、クリエーターたちのものづくりのプロセスや思考に迫る月刊誌『イラストノート第35号』がどどんと北欧特集!ということで、私は、今年日本にも本格上陸してきたフィンランドの老舗テキスタイルブランド・フィンレイソンの人気デザイナーのお二人と、ノルウェーを拠点にしたデザインユニットのダーリン・クレメンタイン、そしてフィンランド自治領のオーランド生まれで現在はNYで活躍するロッタ・ヤンスドッターさんのインタビュー記事をそれぞれ書かせていただきました。

こちら結構自分自身がハードなスケジュールにあるなかで引き受けた案件だったので、ノルウェー人の取材記事をデンマークのホテルでまとめたり、スウェーデンからスウェーデン語が母語のロッタさんにHejとラブコールを送ったり…日頃はフィンランド関連の仕事一本の私にとってもまさに異例の「北欧特集」な日々でした(笑)
巻頭特集は今主宰するブランド急成長中の鈴木マサルさん。以前代々木上原のケースギャラリーでトークイベントをさせていただいたときに、同じ日の私の前に同じ場所でトークされていて、少しだけ交流がありましたっけ。こちらも色鮮やかな見本誌が届くのが今から楽しみです。こちらはもう、北欧テキスタイル・デザインファン必見の一冊ですので、われこそという方はぜひ抜かりなくお買い求めください!

今年は今のところ振り返って、学業大詰めなのもあってかなり仕事はセーブしているのですが、その分ひとつひとつ貴重で実のある仕事に携われている満足感はかなりあります。カウニステの本しかり先日のドキュメント撮影しかり、長期的なプロジェクトに関わることも増えているのでなかなかすぐに成果が形にはなりませんが、ひとつひとつじっくりと誠実にこなすことで、私自身もちょっとずつ前進を続けていきたいです。

ayana@jyväskylä.fi


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4年間履き倒した長靴がついに穴あいた…同じの買い換えるか…

posted by こばやし あやな at 05:17| Comment(0) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月11日

プロ意識

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月曜の夜にユヴァスキュラに戻ってきて、翌々日くらいまではアフターフォローや不在中に溜め込んでいた諸々の事務処理と締切りで腰を落ち着けることができませんでした。が、それらが一段落して昨日、今日は、さあ修論のための最後のインタビューデータのテープ起こしやるぞと決めていたのに、なんだかちっとも身体も動かず頭も回り始めずで、結局食う寝るサウナ入る、以外はずっと取りつかれたように読書と動画観賞ばかりして時間を費やしていました。まあ、長かった出張とその出発直前のヘルシンキ出張や締切り&校正ラッシュ、さらにさかのぼってデンマークスウェーデン旅行から、ずっとぼんやり休む暇なく頭も身体も酷使し続けてきたので、今週はもうええやろ、と甘やかしを正当化してしまいます。

おかんFacebookサイトのほうでは少し中継もしましたが、先月末から10日間ほど、クオピオで行われていたスキージャンプの葛西選手率いるチーム土屋の合宿キャンプ地に、あるTV番組の撮影スタッフたちと泊まりこんで、コーディネートやインタビュー通訳などのアシスト業をさせていただきました。今年2度目のTVクルーとのお仕事。ただジャンルや目的が違えばこんなにも役回りや気をつけるべきポイントが変わってくるのか…と、最後まで新経験つづきで慣れない現場のなかで、オロオロしてる心を必死に隠しながら「振る舞ってきた」感じでした。
基本的には終始、撮影側と行動を共にしてはいましたが、ほぼ終日ジャンプ練習やトレーニングに打ち込み絶えず真剣な選手の皆さんとも、ちょっとしたすきま時間や街のイベントに繰り出すときなどに、お話できる機会があり、主にフィンランドの日常文化の話題を通じて和やかに交流させていただいたこと、時に些細なことで頼っていただいたことは忘れがたい思い出になりました。私がいまさらここで鼻息荒く強調するまでもなく、葛西選手は強靭不屈の基礎体力と精神力をお持ちの、名実ともに「レジェンド」でした。その上お人柄も(なんとなくフィンランド人ぽくて)大らかで誠実で、何よりスキージャンプ以外の引き出しの多さに圧倒され続けたものでした。

昨年くらいから、こうして有難いことにお仕事を通じて、なんらかの分野で世界に通用するスペシャリストの日本人あるいはフィンランド人たち(それは華々しい表舞台のゲストだけでなく、取材編集チーム撮影チームのスタッフの方々も含めて)とご一緒させてもらう機会も少しずつ増えてきました。これまでの私は、そのたびに「日本で暮らしている限りでは出会うこともない人が、フィンランド⇔日本という専門性(?)を持った自分を頼ってくださる喜び」をただただ噛み締めて悦に浸るだけで一期一会を重ねてきていた気がします。けれど今回、「オリンピックで金メダル」というこれ以上になく明確で、途方もなく、いずれわかりやすく白黒のつくたったひとつの目標を掲げ、「1日24時間」と平等にあたえられた時間の中で死力を尽くす1人の人間の姿を追い続けていくなかで、自分自身はどんな専門性を誇れる人を目指していて、どんな人生に憧れて目指しているのか、どんなことが達成できれば幸せと感じられるのか…と、曲がりなりにもレジェンドと同じ重みの1個の命を預かった1人の人間として、悶々と悩み焦る日々が始まってしまいました。
というか、これまで縁があり出会ってきた大勢の方の仕事ぶりや個性や哲学に感化されながら、仲介者(メディア)として相手の言葉を引き出したり、ただただ献身し続けることで無心に商いを続けてきた自分自身については、先の質問への答えはすぱっと思い浮かべられないことに愕然とするわけです。

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ここ2日ほど、片っ端から電子書籍や動画をDLしまくって無我夢中に観賞にふけっていたのは、ぱっと思いつく限りの「いいなと思っている有名人」の随筆や作品や人間ドキュメンタリーばかりでした。とにかくもっともっといろんな一流人の考え方や日々の行いを知って、その言葉やふるまいのなかから共感できる部分を抽出しながら、今のところ無色透明に近い自分自身の人生や仕事の指針についてじっくり考えてみたい、という衝動でした。成果としては、唯一以前から自分自身も大切にしている「ただ眼の前の案件(物事)をひとつひとつ誠実にこなす(結果や道筋はその先に出来てくる)」という感覚を、意外とさまざまな分野の眩しいプロフェッショナルたちが大事にしているんだな、ということがわかってちょっと安心しました。私自身も、これまでは一つひとつ、縁あって舞い込んでくる新しいお仕事に、(最初ちょっと無理かなとビビっても)ポジティブに挑み、そのときのもちうる実力や対応力で誠実にこなす、ということの繰り返しで、少しずつ、多様で充実度の高いお仕事に恵まれるようになってきた実感は強くあります。でもそういう過去の実績だけでは心もとないというか、「縁」というふわっとした存在を強く信じ続けるだけも難しいというか……自分自身がもっと何かしらのスキルを磨いて、信念を強く持って、セールスポイントを作りこまないと、いつか自活できない日が来てしまうのではないかという恐怖感もずっとあります。そのためにも、今よりワンランク上の「自分らしさの自覚」すなわち自信がほしいなあ、と、ここ数日はそんな止めどないことばかり考えて時間を消費(浪費?)しています。

フィンランドのあらゆる分野の知識をしっかりつけ、そして語学力や文章力を磨くというのは、この仕事を続けていく上でもちろん大前提なのですが、これまでの経験上、このお仕事をしていく(相手に満足していただく)上ではなにかそれ以上のスキルが求められていることも肌で感じ続けています。ずばっと核心を教えてくれる上司もいないし、今のところそれが何かは明確ではなく、うまく言葉にはできませんが、キーワードをあげるとするならば、それはきっと「コミュニケーション」。異世界に生きる人同士の時間の限られた交流を、どのようにお互いにとって円滑に気持ちよく、ハプニングもひっくるめて着地点へとアテンド・アレンジしていけるか、というチャレンジに必要な技術。それは現場経験の中で体験的に身につく類のものかもしれないし、ひょっとしたらそもそもの性格的なものなのかもしれませんが、まだしばらくは、次にくるお仕事に誠実に向き合い試行錯誤するなかで、それがどんなスキルなのか、どうやって磨いていけばよいのか、今まで以上に自分自身の動きを俯瞰しながら向き合っていきたいなと思います。

と、たまの日記がまたこんな自己完結的な長文ですみませんでした。。
明日からはそろそろまた手足と頭をしっかり動かしてまいります!

ayana@kuopio.fi


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今回の取材の成果が形になるのはまだしばらく先なので、気長にお待ちください〜!
posted by こばやし あやな at 05:03| Comment(0) | Suomiで考えごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月25日

またもや不在届

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一昨晩、スウェーデン・デンマークぶらり旅から無事にユヴァスキュラに戻ってきました。10日間も突如家を離れてぶらぶらできるのはマイペースフリーランサーの特権といえば特権ですが、前回の臨時日記で悲鳴をあげてしまったように、なぜか今回旅の道中でいろいろと新しい話が舞い込んで対応に追われたり、手がけている途中のプロジェクトがこじれたり、夫の通訳予習に付き合ったり、旅先のカフェやホテルでも原稿執筆に励まざるを得なかったり…と、かつてなくてんやわんやの旅行、というか広域移動型ノマドワークでもありました。それでも合間にこんなにバラエティ豊かな景色を見て来られたのですから、十分幸せでお気楽な社会人です。。

まだまだお見せしたい写真や紹介したい旅の思い出はいろいろあるのですが…実はまた明日からしばらく、急遽出張に出かけることが決まりました。明日は終日ヘルシンキ、そして明後日からは2週間弱(一度別の仕事でユヴァスキュラに戻ってはきますが)クオピオの街に滞在します。この時期にクオピオ、といえば勘の良い人は誰絡みのお仕事か推理できるかも?ともあれ、この話もまた旅行中にまとまったので、昨日今日は旅疲れを癒やす間もなく朝から晩まで自宅での業務処理や明日からの予習に集中。ひとつひとつのお仕事を誠実にこなす、ということだけは崩す気はありませんが、加えてスピードと効率の良さもまた大きな課題であることを痛感しながら。

ともかく、またしばらくユヴァスキュラを不在にしますので、また帰ってきて落ち着いたら、旅の土産話の続きでも…。皆さん引き続きよい夏をお過ごしください!

ayana@jyväskylä.fi


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明日は否応なしに5時半のバス…orz


posted by こばやし あやな at 05:22| Comment(3) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月16日

(現在継続中の)夏季休暇のお知らせ

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前回の宣言に自ら甘えて、予告どおり本当に全然更新もしないまま、久々の日記がこのような連絡記事で申し訳ありません。

実は先週末から隣国スウェーデンに来ておりまして、まあちょっとした仕事のようなものも兼ねてはいるのですが、今週末は夏至祭でもありますので、基本的に今週のSuomiのおかんは「ヴァカンスモード」でございます。その旨、各所お得意様や進行中のプロジェクトの関係者様には事前に報告してから出国してきたのですが、どういうわけかたまたま今週に入って、お仕事関係だけでなく一般の方々からも、さっと空き時間にさばけない数や内容の質問メールやファンレター(?)などをいただいているようでして…
ウェブサイトには「返信は遅くとも二日以内に差し上げます」と銘打っているものの、ちょっとそれが実行しづらい状況になってしまっています。

メールをくださる皆様全員がタイミングよくこの記事に目を通すとも限らないのですが、このあと22日まで、近隣国での非日常モードが続く予定ですので、どうかそれまで返信を待っていていただけますでしょうか。内容には目を通して、もちろん緊急度が高いものには取り急ぎお返事をさせていただきます。勝手を申してすみませんが、どうかご了承いただければ幸いです。

Suomiのおかん海外便り辺ということで、Facebookの公式サイトのほうにはちょこちょことスウェーデン(やこれからいくデンマーク)の写真やレポートなどを載せていますので、こちらもお楽しみいただければ嬉しいです!

それでは、少し気が早いですが、皆さんもどうぞよい夏至の週末を!

ayana@stockholm.se


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久々のストックホルムの町を歩いていて、やっぱりスウェーデン語も勉強したいなと真剣に思い始めています。

posted by こばやし あやな at 20:56| Comment(0) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月02日

最近の幸福感について

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またもや日記から遠ざかった一週間となってしまいました。最近の己の傾向からだんだんと自分でもわかってきたのは、昨今、長年自分の生活において重心を置いていたものごとやより心地よいと感じる環境・時間の使い方がぐっと変わってきたんだなあということ。単純に、「書いて寝る」よりも楽しい夜のひとときの過ごし方、「書いてストレス発散する」よりも心を穏やかにできる人付き合いに支えられた日常を、手に入れてしまったのだなと感じます。忙しいから書かないというのは私の中ではしょせん表面的な言い訳で、ここ10年来どんな忙しい日でもブログを書く日はいくらでもあったし、書きたいという衝動があるかどうかなんですよね、結局。

日記帳でなくブログに書くということは、私の日常や考え事を世界の誰もが読むチャンスを作るという行為に他ならないので、ただ自己のために書くだけでなく、無意識であれ作為的であれ「誰かと共有したい/してほしい/させたい」という欲求に基いているのは確かです。そして最近の私の心の中では、その欲求がかなり消極的になってしまったというのが正直なところです。
私の場合メインのお仕事も基本は同じ作業なので、普段から人にあれこれレポートしすぎて疲れ始めてるのかもしれないけれど、一番自覚があるマインドは、誰に知っててもらう必要もひけらかして満足する必要もない、ただ自分自身(と声の届く周りの人たち)が感じたり知っていたらそれでいい、という自己充足感に、寝る前にすでに十分心が満たされているのです。

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単純に最近、私はすごく幸せだなあと恒常的に感じています。パートナーシップもしかり、仕事づきあいもしかり、友情もしかり、フィンランド在住4年目にして各方面で本当にステディな関係が作られてきていて、さらに新しいことに挑もうとするときでも「迷ったり失敗しても自分を支えてくれる心強さ」が身近にあふれていることを強く感じながら、毎日を生きています。
もちろんいつまでもここは異国で私は移民だけれど、最近は外国人であることの物理的・制度的な障壁を苦痛に感じたり不平不満の対象にすることがほとんどなくなったし、言葉や振る舞いの面で無理をしたり我慢したりすることも少なくなった。もちろん暮らしを紡ぐ上で、通じない思い、通じない相手には次々に出会うわけだけれど、「あの人がわかってくれるから大丈夫」と、すぱっと開き直ったり、自分を慰めるのがうまくなったのかもしれない。現実に余裕があるわけでも悩みがないわけでもないんだけれど、人との接し方、お金の使い方、自由な時間の作り方、その使い方、将来の思い描き方…そうした自分の振る舞いひとつひとつが、前よりも自己肯定できる、愛おしいものに変わってきているなと、素直に思えるのです。

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そしてそんなふうに自分自身と楽にそして楽しく付き合えているのは、とにもかくにも一番身近な人たちの温かい眼差しのおかげだなと思います。裏を返せば、今まで1人で遠出ばかりして新しい物事や出会いばかり求めて、心細く頑張りすぎていたことが多すぎたのかもしれない。
昨日は、元同居人のカティに誘ってもらって、珍しくミッコを置いてきぼりに、一日女2人で日帰りデートに。とある事情で一日手に入れたスポーツカーで田舎道をぶっとばし、新緑が輝くテラスでご飯を食べて、倉庫で楽器弾きまくって、夕方はサウナ(と湖畔)でなんと3時間弱も素っ裸で過ごしたのでした。国籍違えどアラサー同士、どっちもがどっちもの言語を理解できる類まれな親友同士、持ってきてた薪をすべて燃やしきるまでひたすら汗をかき、そして喋り尽くせて、すごく心が軽く温かくなりました。最後に服を着ながら、(私同様最近は仕事でラボかチェルノブイリに缶詰状態の)カティがぼそっと「さいきん研究や仕事で頑張って給料もらって、自分が誰かや何かの役に立ってるなと感じたりすることは多いけど、長く深い関係にある家族や友達の役に立ったり助けてもらったりすることがすごく減ったと思う。」と呟いていて、ブログやSNSを通じて他人への自己PRや共感を誘うことで人との繋がりや幸福感を得、現実世界では自分自身や、新しい物事や、いつまでも自分の芯部をさらけ出せない人とばかり延々向き合っていく日々の危うさをぼんやり考えさせられました。

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今日はミッコの記念すべき初給料日。この二ヶ月、面倒を見てくれる上司的存在の人がネット越しにしかいない環境下で、なれないビジネス日本語に四苦八苦しながら、彼は本当によく食らいついて頑張っていたと思います。週末にはそのお給料で私と両親を街一番のレストランに招待してくれるそうですが、今日は2人でワインをあけてプチ祝い。今はたんぽぽとともに私の(名前の)象徴花である野生の菜の花が満開のシーズンなので、家の前に咲いているのをいくらか手折って、黄色一色のテーブルセッティング。オリーブは、昨日までギリシャでバカンスだったミッコパパ&ママからのおみやげであります。それらしく写真を乗せてはいますが、さっき片付け前に残っていたものだけを寄せ集めて無理にファインダーに収めた「なんちゃって記録写真」です。文字通り、間抜けです。乾杯の前に、「あ、ちょっと一枚写真を…」とか、最近もはや頭の片隅にもわいてこない。。。一応、人生にもう二度と巡ってこない記念すべきパーティだったはずだけれどなあ。

その瞬間瞬間に没頭しすぎて、結果的に写真に撮り忘れたり書き留めそびれて、あとあとタイミングよく思い出せないあやふやな記憶として脳の何処かに押しやられるのはなんか物寂しいし、主に「書く」ことでしか何かを表現したり残したりが自分にとっては、ブログから離れていく生活はもちろん不本意なことではあります。でも、たわいない日常も、ちょっと非日常の瞬間も、忙しく苦しい時でも、大きく羽ばたこうとしている時も、その一瞬一瞬に没頭している最近、以前に増してしっかりと自分の心で「幸せ」を感じられるのなら、無理に以前の「書き留めて寝る生活」に向き戻る必要もないのかなと思っています。
しばらくは気ままに、書きたい時だけ、どどっと書いたり書かなかったり、現在の自分の欲求に従いつづけてみたいと思います。あまり以前のように有益なフィン情報や日常公開も期待できないと思いますので、読んでくださる皆さんもまた、気ままに気長にお付き合いいただければ、嬉しいです!

ayana@jyväskylä.fi


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とはいえ、前回書きかけていたことは、備忘録としてもぜひ残しておきたい新体験だったので、これは近々書き出したい!と思っています。さていつになるかな?

posted by こばやし あやな at 07:33| Comment(4) | Suomiで考えごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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