2013年11月03日

国立公園ど真ん中ステイのススメ。

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一週間がかりになっちゃいましたが、ようやくサラマヤルヴィ国立公園合宿レポートの完結編です。最終回は、私たちが今回お泊りさせていただいたコイラサルミ地区の宿泊ロッジをご紹介します!

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周囲のロケーションはすでにこれまでの写真でお伝えしてきた通り。釣りをした湖も、焚き火をしたコタも、ハイキングをした森や荒野の入り口も、すべてこの宿泊施設の目と鼻の先。まわりにはもちろん住居もお店もなく、日が暮れると、フィンランドとはいえここまで究極的な世界も珍しいほどの静寂と暗がりに包まれます。

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広大な国立公園のど真ん中にたたずむ宿泊施設、Koirasalmen luontotupa(コイラサルミの自然の家)。写真に見えるのが、食堂や受付、2〜4人用の宿泊部屋がおさまった母屋です。

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こちらは利用客が自由に使えるキッチン。

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コーヒーをオーダーできるカウンターには、さり気なくアラビアのヴィンテージカップが並んでる!


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私たちの用意してきた夕食は、じゃじゃん、純日本スタイルの焼き肉!!薄切り肉や、屋内BBQって、外人にとっては意外に珍しいものですからねえ。さすがにホットプレートは持参です(フィンランド家庭ではまず見たことがない…)。はじめてお米やいわゆる「焼肉のタレ」と一緒に肉や野菜を食べるフィンランド人さんたちも絶賛しておりました〜!
周囲には買い物ができる場所すらないので、到着前の食材調達はマスト。まあ、究極的には目の前の森からキノコやベリーを採り、目の前の湖から魚を穫れば飢えることはないわけですが(笑)

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そしてなんとここの食堂には、カラオケセットもあるのです!!日本の歌が唄いたければパソコンを繋いでyoutubeか何かとリンクさせればOK。この日、お酒もまわり久々の焼き肉にテンション右肩上がりだった我々は、丑三つ時まで周囲の静寂とのコントラストが凄まじすぎる盛り上がり…飲めや歌えや踊れや…これぞ呆れんばかりの日本人流ストレス発散底力(笑)


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そしてなんといっても、湖畔サウナは最高のリラクゼーションスポット。昔ながらの作りのサウナで、シャワーなどはついていません。代わりに、湖の水を汲み上げてサウナの熱を利用して釜でぐらぐら煮立たせてあります。これを、冷たい湖水でうめてかけ湯にするのです。

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朝方撮影したものですが、はい、サウナで十分身体が火照ってきたら、ここから湖へと静かにダイブします(文字通りの飛び込みはさすがに心臓に悪いのでいけません!)。なーんにも纏わず我が身ひとつで、100度の世界から、氷点下の世界へ!生理的にはなんら不可能なことではありません。必要なのは、度胸だけ。あとはもう、経験した人にしかわからない極上の快楽が待っています。そして何よりこのロケーションだからこその究極の一瞬は…

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素っ裸で湖にぷかんと浮かんで、この星空が我が視界のすべてとなるその瞬間。人間であるゆえのエゴも理性もなにもかもが、即座に闇の向こうに吸いとられてゆきます…

マイカーやレンタカーがないとアクセスしにくい場所ではありますが(近くまでは長距離バスが通っています)、機会があればぜひ、こんな極上の秘境でフィンランド流自然学校を体験してみてはいかがでしょう。今回私たちをリードしてくれた頼もしい日フィンハーフのネイチャーガイドさんを紹介しますので、興味がおありの方はぜひご一報くださいね。

コイラサルミの自然の家 http://koirasalmi.fi/en/

ayana@jyväskylä.fi


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さて週末も忙しや。


posted by こばやし あやな at 05:17| Comment(0) | Koirasalmi-コイラサルミ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月30日

自然のなかでの食料確保

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ロッジへのお泊りといってもご飯はすべて自分たちで用意しなければならないので…

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コタと呼ばれる昔ながらのファイヤープレイスで、女は火の番&グリル担当、

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男たちは食材求めて湖へ…


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火起こしも薪割りもすべてセルフサービスです(薪にするための木材は、森林管理局がちゃんと無償提供してくれます)。フィンランドでの屋外グリルに欠かせないのは、やっぱりこちら、極太ソーセージ通称マッカラ。散策に来ていた他のお客さんも次々にマッカラを焼き始めたもので、グリル網はもはやマッカラのマンション状態に(笑)

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前日の焼き肉パーティの残り野菜やご飯も焼きおにぎりにして♪


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なっかなか男性陣が戻ってこず、魚料理は半ばあきらめモードでしたが、初挑戦のおすぎと、釣りバカのユーキくんがそれぞれ、アハベンというスズキ科の魚とトラウトを釣ってきてくれました!

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釣れた魚は腹に塩を詰め込んでこちらの釜で燻製にします。

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雨がぱらついてきたので試食は室内で。採れたて、燻したての魚はほくほくしていて最高にうまい!それから、森で採れたスッピロバハベロというキノコを使ったスープも作って温まりました。自然のなかで食らいつくワイルドごはんは、メニューはいつでも定番モノばかりですが、言わずもがな格別であります!

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明日はだれでも気軽に訪れ宿泊できるサウナつきロッジのご紹介!
posted by こばやし あやな at 03:53| Comment(0) | Koirasalmi-コイラサルミ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月29日

フィンランドの原始の森を覗いてみよう(2)

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国立公園ハイキングの発見レポート続きです。ちなみにこの「石の川」は氷河期から今日まで現存する景観だそう。

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写真中央にそびえ立つ老木、実は老木どころか、すでに根から水を吸い上げることもない死期を迎えた木。けれど、生前は樹齢400−500年、さらに老死してからも倒木することなく、なんと100年この姿で大往生したままなのだそう。武蔵坊弁慶もびっくりの根性ですね。

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いっぽうこちらの木は、フィンランドでもっとも古い樹種と言われているマツの種。表皮が普通のマツと比べ物にならないくらいごっつくて分厚いのです。実はこのマツは、極北の厳しい自然環境に適応して進化してきたので、マイナス40度の外気にも嵐にも耐えられるのだけれど、逆に想定外の高温や気候には耐性がなく、昨今の温暖化がこの樹種を静かに絶滅の危機に追いやりつつあるのだそうです…。なんとも悲しい話。

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白樺の幹の途中に腫瘍のようにくっついた黒い固まりは…白樺に寄生し、抗癌作用などに優れた万能薬やお茶になる高級キノコとして日本でも認知されつつある「チャーガ」。あまり美味しそうではないですが…ものすごい栄養価が認められているのだそう。ただし、フィンランドの森では通常、自然享受権と言って国立公園であれ私有林であれ、キノコやベリーなどは発見者が自由に採取して良い権利が守られているのですが、たとえばこのチャーガの採取は享受権の対象外なので、無断で採ると罪になるのだそうですからお気をつけて。

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やはり知識のある方と一緒に森を歩くと、どんどん見識が豊かになり、より親しみも湧くものです。もっと勉強して、私自身もフィンランドを訪れてくださる日本の皆さんに伝えていきたいという思いを新たにしました。

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そういえば、コイラサルミ名物の森鹿たちに会えずじまいだったのが残念。
posted by こばやし あやな at 05:54| Comment(0) | Koirasalmi-コイラサルミ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月28日

フィンランドの原始の森を覗いてみよう(1)

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サラマヤルヴィ国立公園でのサバイバル力強化合宿のメインは、コイラサルミという散策エリアのハイキング。ただルートを歩くだけでなく、縁あって専門学校でネイチャーガイドの養成コースを担当されているベテラン先生が、特別に私たち日本人一行のために、自然内の薀蓄レクチャーも施してくださいました!私はトレーニングも兼ねて逐次通訳係。


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出発地点からしばらくは、場所によっては底なし沼のように足がはまってしまう緩んだ湿地帯を、木の桟橋の誘導にしたがって歩いてゆきます。夏場は、この湿地帯こそが希少なベリーの宝庫!ただ、湖も湿地もすでに凍り始めていて、誤って足を踏み入れてしまっても、なにか巨大な霜柱を踏みつけているような、なんとも小気味良い感触が足底から伝わってきます。


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沼地を抜けたら、いざ森のなかへ。森と一口に言っても、天然林の森は足元も頭上もとても表情豊かで、少し歩き進むだけで雰囲気もどんどん移ろっていきます。

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このか細い幹に垂れ下がるとろろ昆布そっくりのヒゲ状の植物は、naavat(サルオガセ)と呼ばれる、糸状の地衣類(菌類と藻類からできた共生生物)が樹木に着生しているもの。とくに空気の澄んだ森でしか見られないので、自然環境の良し悪しの指標にもなる地衣なのだそうです。

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同じく空気や土壌の清さの証となるのが、まるで地表に雪が舞い降りたかのように見えるハナゴケ(Poronjäkälä)。こちらも、コケと名乗っておきながら実際はサルオガセと同じく地衣類で、トナカイや鹿たちの大好物です。ただ一方で、ハナゴケは痩せ地の指標種でもあるのだとか。気候も厳しく、岩盤上の決して肥沃とは言えない土地にそれでも懸命に根を張る極北の木々の根元だからこそ、生育しているわけですね。

さてさて、長くなりそうなので森歩きのレポートは明日に続きます。

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ここから帰ってくると、ユヴァスキュラも大都会に思えますな。。

posted by こばやし あやな at 04:47| Comment(0) | Koirasalmi-コイラサルミ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月27日

心音が聞こえる静寂に身を浸して

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というわけで一泊二日の弾丸ではありましたがフィンランド流自然学校の合宿から先刻帰宅しました。朝から夜更けまではしゃぎすぎて、とてーーも疲れております…。明日も午前から共同翻訳作業ですが、奇しくも明日からウィンタータイム突入ということで、いつもより一時間余分に寝られるのは御の字。

今回初めて訪れたのは、森鹿(トナカイ以上ヘラジカ未満の体長と立派な角を持つ野生の鹿たち)がたくさん生息していることで知られる、サラマヤルヴィ(Salamajärvi)という、ユヴァスキュラからは140キロほど離れた中部フィンランドの国立公園。どんなアクティビティに興じてきたかはまた明日以降綴るとして…今回ネイチャーガイドを務めてくださったピルッコさんが、サウナあがりに裸で湖畔にたたずみながらポツリと一言。「ここは光も音もこれ以上ないくらい社会から遮断された場所だから、風がそよがなければ、じぶんの心音だけがずっと聞こえてくるの」。

ええ、まさにその通りの場所でした。ぼんやりと紅色のリボンが空と水面に浮かんだ、夜明け前の湖畔に出てみると、そこは自分が何か発さない限りはほんとうに何も音が聞こえてこない真の静寂世界。息をこらして耳をそばだてかろうじて聞こえてくるのは、なるほど自分の身体の内側から規則正しく鳴り続ける、生きている証のトクトクという音ばかりでだったのでした。

ayana@jyväskylä.fi


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激しい筋肉痛とともに、本日はこれにておやすみなさい。

posted by こばやし あやな at 05:25| Comment(0) | Koirasalmi-コイラサルミ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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