2013年03月04日

衝撃的な天上画を持つ教会

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金曜日の午後に、かねがね噂には聞きぜひ一度この目で確かめに行かねば…と目論んでいた教会へと、ついに赴いてまいりました。

それは、ユヴァスキュラから南に30キロほど行ったところにあるトイヴァッカという小さな街の教会。一日にほんの数本しかない、それでもお客さんも2,3人しか乗っていないユヴァスキュラ駅発のマイクロバスに揺られて40分ほどの小旅行でした。

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こちらが、街の中心にあるバス停から数百メートルほどあるいた森の中にあるトイヴァッカ教会。

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パステルカラーが雪景色に映える、19世紀の典型的な木造教会の姿です。設計者は、ユヴァスキュラのメイン教会をはじめ、中部・北部フィンランドの各地の教会を建ててまわっていたL. I. Lindqvistinという高名建築家。さらになんとこの教会は、ユヴァスキュラに最初の事務所を構えていた、かの駆け出し建築家アルヴァ・アールトが、1920年代に内部の改修・用具デザインなどを任された教会としても密かに知られています。ごく初期にこの改修の仕事の話をもらったアールトはすっかり舞い上がり、一時期はトイヴァッカの街に仮住居を用意してまで、作業に打ち込んだといいます。

…ただ、この教会が「名を挙げている」のは、アールトのおかげとはちょっと違うんですよね…

では、どんな教会か見ていただきましょう。


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ババーーン!!!


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!?



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!?!?!?



。。。そうなんです、この教会、一度見たら二度と記憶から消せないような、どえらいインパクトの天井画…で、有名なんですね…

ではもうしばらくギャラリーをお楽しみください…


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ストリートファイターに出てきそうな格闘家系聖人もいれば…


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ファッションモンスターならぬファッションエンジェル!?


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一応いずれのキャラクターも、新約聖書の登場人物やストーリーからインスピレーションを受け、さらに作者が「国際性」のコンセプトに基づいて独自のアレンジや思惑を加味したとのことです…


後方のオルガン両脇には、

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アダムと

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イブも(作者談)ちゃんといます。


う、ううむ…祭壇で磔の刑に服しているキリスト様は、天空がこんなことになっている様を、いかが御思いなのか…もし「これもアリ」と認めてしまえるなら、さすがキリスト様はなんて懐が深いのだろう。。。


ちなみに、もちろんこれらの壁画はアールトが指図して、というわけではありません。実際もともとはアールト自身が監修して他の画家に描かせた、花モチーフの地味な天井画がここにはあったのです(その一部をはじめ、アールト自身が手をかけたキャンドルスタンドなどは、現在アールト美術館が所有しているとか)。この奇天烈な天井画が描かれたのは、アールトの死期が近づく1973年のこと。


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内観全般に加えて、現在でもこの教会で拝める「アールトデザイン」が、意外にも聖壇の上に小窓のように設置されたステンドグラス。のちのちにガラスデザインを手がけることになるアールトですが、ステンドグラスのデザインが残っているのは、全国探してもここくらいではないでしょうか。まあ実はこのステンドグラスができた経緯自体にも一悶着あったようで、もともとアールトは「聖なる三人の王と聖処女マリア」という王道のモチーフによる巨大ステンドグラスを構想していたらしいのですが、実現はかなわず。代わりに、彼が以前からスケッチしていたオーナメント風のデザイン案をもとに、優秀な職人の協力を得てできあがったのが、このグラフィックデザインのようなステンドグラスだった、とのことです。


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天上は賑やかですが、それでも妙に落ち着きを心に宿してくれる、まか不思議な魅力に包まれた教会でした。雪が溶けたら、もっと中部の街のまだ見ぬ教会巡りに再出発しないとな。

ayana@toivakka.fi


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posted by こばやし あやな at 06:17| Comment(0) | Toivakka-トイヴァッカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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