2012年07月23日

イーッタラグラス発祥の村を訪ねて

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さて、昨晩なんだか急にむくむくとかつての放浪欲が湧いてきて、気が付けばぽちっとヘルシンキ〜ハメーンリンナ間の鉄道チケットをネット予約してしまっていました。毎日が旅のようなお仕事なのに、まださらに疲れにゆくかと自分でも一瞬呆れましたが、なんだかふいに昨夏のフィンランド単身周遊の旅情が恋しくなってきて。真夜中ににわかに行き先をあれこれプランニングして、快晴の空の下、今朝予定通りに列車でヘルシンキを発ちました。

列車が首都圏の街並みをあっさりと抜けて、どこもそんなに変わりばえしない夏色の森や草地、ちぎれ雲の浮かぶ真っ青な空が車窓に流れ始めてすぐに、ああ、やっぱり今日は旅に出てきてよかったな、と確信しました。

時折ぼんやりと単調な外の景色に目と意識を奪われながら、列車発車に駅構内の本屋さんに駆け込んで直感で購入した本を窓辺に片肘ついてのろのろと読み進める時間の、なんと贅沢に感じられること。指定席などない安い在来線を予約したので、座席はちょっぴり窮屈でネットなども繋がりはしませんが、決して快適とはいえない車両に揺られてただ田舎道をひた走る、その身体感覚がたまらなく懐かしくもあり、日常からグングン離れてゆくような新鮮な気持ちも与えてくれるのでした。


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ハメーンリンナ駅をすこしすっ飛ばし、今日最初に降り立ったのが、イーッタラ駅(写真は線路の高架下に描かれていたこの村らしいグラフィックアート)。

そう、もちろんあのガラスブランド・イーッタラ発祥の地として静かに知られる、小さな小さな村の玄関駅です。ここには1881年創業のガラス工場が今でも稼働していて、工場のなかは見学もできるし、周辺にはガラス博物館やアウトレットショップ、他の地元手工芸アーティストたちのちょっとしたお店や工房などが集まっているので、まさにイーッタラファンなら訪問の価値あり、なお膝元。最近うちのお客さまでもここのガラス工房の見学を希望される方が多く、学芸員さんともよくやりとりをしているので、せっかくだから一度下見を兼ねて自分の足でまず立ち寄っておきたいなと頭では思っていたのですが、こんなにあっさり実現してしまうとは。

ちなみに、このイーッタラ駅は8月いっぱいは工事のため閉鎖となり、代行バスの運行なども現時点では特にないようです。来月に訪問を予定されている方はお気をつけ下さい!

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駅から案内板に従ってしばらく歩いてゆくと、白樺の木立のなかに、さっそくおなじみのiのマークが見えてきました!

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こちらが現在も現役稼働中の、メイン工場。決して大きくはないですが、この穏やかな田舎町にそびえ立つには存在感ありありです。ちなみに工場の裏手には…

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ああっ、色とりどりガラスの破片が夢の島のごとく山積みに放置され、日光でキラキラと輝きを放っています…この破片だけでもファンにとっては垂涎の的だというのに。


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夏の間は毎日、1日に2回学芸員さんによる無料の工場見学ツアーが開催されています。フィンランド語オンリーでしたが、工場の生い立ちから工程まで丁寧に語ってくれ、ここぞとばかりにぶつけた日頃の疑問にもすべて丁寧に答えてくださったのでありがたかったです。ここでは今の時期、マイスターとそのお弟子さんたちが(おもいっきりひと目にさらされつつ)修行兼作業を続けてらっしゃるそうなのですが、なぜか師弟一様にイカツいルックスでありました…笑。サングラスは目の保護のために仕方ないとしても。
持ち帰りはできませんが、希望者にガラス拭き体験もさせてもらえましたよ!

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いっぽう、ミュージアムやお店の集まる工房村は、やはりというか日本人観光客がちらほら。アウトレット、なんといっても工場併設だけに期待もふくらませていたのですが、実際は、仕事で週二回は通ってて陳列品も価格帯情報もほぼインプットされているヘルシンキのアウトレットと、ほとんど変わらない様子でちょっと残念でした。地方のアウトレットではよく見かける交換色コーナー(こちら参照)もなかったし。これまでいろいろ立ち寄ったことのあるイーッタラ・アラビアアウトレットでは、なんだかんだで地元ユヴァスキュラのショップが一番思いがけない商品の安売りが多くて、今や市場で見かけないシリーズなんかも残っており、常にワクワクさせられる気がします。

とはいいながらも、ここではほぼ半額で売られていたkokoシリーズの深皿ブルーベリー色を数枚ゲット。

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それより何より、この村に立ち寄って感激したのは、夏ならではの蚤の市が屋内外さまざまな場所で開催されていたこと!今日は日曜日だというのに(だからこそ?)、工房村敷地内から駅舎前の広場まで、まさにあちこちに地元の人による露店がずらり。
そりゃあイーッタラのお膝元なんだから、ヴィンテージの掘り出し物なんかもジャンジャン見つかるのでは…?と思いきや、まあ実際はわりとガラクタ市的な雰囲気で、ブランド名のわかる商品ばかりではありませんでしたが、それでもやっぱりありましたよ、今やなかなか手に入らない、いや、ヘルシンキ市内のアンティクショップでは見つかったとしても値段に気落ちするお宝商品が、目を疑う(もはや発売当初の価格がそのままつきっぱなしなのでは?とさえ思われる)お値段でしれっと並んでいるではないですか!!

というわけで、恒例・戦利品紹介を!
今回蚤の市で購入したのはどちらも、ヨルマ・ヴェンノラさんという1970年代前後に素敵なシリーズをたくさん残したデザイナーさんの作品。彼の代表作の一つが、フィンランドでよく見かける樹々の葉っぱのスケッチをガラスに閉じ込めたシリーズでして、そのなかの、

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コイヴ(白樺)のミニグラス4点セット!(しかも白樺の葉に彩られた箱つき!)

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ほら、見てくださいっ白樺の葉の葉脈がとても上品にグラスに透かされているのです。形もふんわりと手におさまる流曲線がたまらない。ああ嬉しい!サイズ的には、冷酒なんかがぴったり?


もうひとつが、同じくヴェンノラ氏の茶目っ気にやられて(しかもハンバーガーと同じくらいの値段で)即決したこちら、

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金色のハートの持ち手が飛び出た小瓶!Fanni(ファン二)という、いわゆる「ファン」の意味を冠した、名前まで乙女心をくすぐるシリーズです。卓上のコーヒーミルクやシュガー入れにぴったりのサイズと形。
それにしても、かつてこんなキュートなイーッタラ製品があったでしょうか??まったく、あっぱれヴェンノラ氏!彼の作品は今後も蚤の市にゆくたび着目してゆかねばと心に誓いました。


さてイーッタラ訪問記はこんなところで、明日以降、小分けしながらハメーンリンナ訪問記も更新してゆく所存です。皆さま、また新たな一週間、夏バテに気をつけてお互いに頑張りましょう!

ayana@iittala.fi


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posted by こばやし あやな at 05:18| Comment(4) | Iittala-イーッタラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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