2012年04月21日

アールト三昧アフリカ三重奏

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今日は終日、日本からユヴァスキュラ市街や近郊のアールト建築視察に来られた設計事務所のご一行様の傍らで、ガイドや逐次通訳業をさせていただきました。細々と「想定外」には見舞われましたが、お天気もなんとか保ってくれたし、大きな落ち度なく終えることができた…と、お客様も感じてくださっていたことを願うばかりです。ホスピタリティと薀蓄力向上に向けては、もっともっと個人勉強の必要性を痛感しました。教訓を確実に次回に生かします。

それにしても改めて、ユヴァスキュラ近郊だけでどんだけアールト建築あるんだか!!(今日全てを廻れたわけではないですが、実際ざっと15箇所あります)
アールトは、ユヴァスキュラに初の事務所を構えた若年期、戦後の円熟した中年期、そして晩年…とまさに生涯にわたってこの街に作品を残し続けたので、年代順に見られるルートがあればより面白くわかりやすいのだろうけれど、立地上そうもいかず、タイムマシーンにのってあっちこっち行ったり来たりしている気分でした。


ところで、前回(このとき)入れなかったムーラメ教会、もちろん今日はきちんと予約してあり内観を見ることができたのですが、職員の方から面白い最新情報をいただきました。早ければこの夏、アールト没後になされた79年の内装大改修以来の大きな塗り替えが計画されているそうです。それも、いわゆるアールトがデザインした79年以前のオリジナルの配色に戻してみようというプロジェクト。

実は元がどんな色であったか、きちんとした記録が残っていなくて、これまでもアールト研究者のなかではあれこれ憶測が飛び交っていたくらいなんです。でも、今日特別に完成予想イラストを見せていただき、一同驚愕!正直いって、今のイメージを反転させてしまうくらいの豹変ぶりですよ。オリジナルも本当にこんなだったというのか…?
部分的にすでに色替え実験がなされていて、教会側や信者たちがGOサインを出したとのことなので、もう何も言いますまい。写真などで見覚えのある今の姿もまもなく見納めです、機会があれば是非最後に足をお運びください!

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たまたま、無事にお客様を見届けたホテルの前のバーで、ミッコが最愛の妹リーッカの誕生日祝いをしていることが発覚して、直帰予定だったけれどちょっぴり顔を出すつもりで立ち寄り。でも、思いの外話もはずんでしまい、結局誘われるがままにそのままリーッカ邸におじゃまさせてもらいました。

彼女は悠長な印税生活中の(笑)詩人さんである一方、とても魅力的な油絵も描くし、兄同様アフリカ音楽にどっぷりはまっていて、南アフリカ人の彼氏さんとのユニットで民族楽器のライブ活動も続けている、実に多彩で多才な子です。彼女の家には、ミッコも習っているチェンべ(定番の太鼓)を始め、ワイルドなアフリカの民族楽器がずらーっと揃っていて、動物の巨大角に吹口を掘っただけの原始角笛なんかもあります。

で、チェンべなら、最近私も基本リズムが叩けるくらいにはなってきたので、これらで急遽トリオセッションを開始。私はバカ単純に知ってるリズムを延々リピートしてるだけでしたが(笑)、二人がアドリブ効かせながらそれにいろんな楽器で重なってきてくれて、なんというのか、リズム音楽に取り憑かれたアフリカ人の血が騒ぐ所以をにわかに共有できた気がして、しばしトランス状態に酔いしれました。今度は是非手に馴染んだビオラで参加できたらいいなあ、とも。

そんなわけで疲れに疲れを重ねてしまったので、今日はもうさっさと寝ます。明日も明日でスケジュールのみっちりつまった忙しい一日になりそうです。

ayana@jyväskylä.fi


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太鼓叩きすぎて、手がぶくっと腫れてしまった…


posted by こばやし あやな at 04:10| Comment(0) | Muurame-ムーラメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月04日

雪に埋もれたアールト建築たち

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近々、ユヴァスキュラ近郊のアールト建築ツアーナビのお仕事が入る(かもしれない)ので、バスラインや最新現地情報を確かめる名分で、セイナッツァロの役場とムーラメの教会を単独見学してきました。この二箇所に赴くのは実に6年ぶりになります。ちなみにもう一箇所、この地域の定番コースにムーラッツァロのコエ・タロがありますが、ここは夏季のみオープンなので本日スキップ。

朝はまだ雪が止んでおらず、このまま雪にまみれて行くくらいなら日を改めようかなとも思いましたが、いつものごとく?、出かけたとたんに徐々に雲が後退して太陽が顔を出し、どちらの建築も、新雪の清らかな白と澄んだ青空の狭間で、夏場であった前回とはまた全然ちがった表情に出会うことができました(ただし残念ながら教会の方は開館時間に間に合わず外観を拝むのみに…)。

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とりわけ、ムーラメの教会の白い外壁と背景の白&青との調和はただただ美しく、もうその外観を見ているだけで心が洗われる思いでした。面白いことに教会のディテールには青の差し色が多用されていて、教会をとりまく景色はどこまでも、まるでギリシャの地中海沿岸の街並みのような、白と青のかけあい。まあ、実のところこの教会の各部の色はアールトの死後の改修作業の過程で大きく塗り替えられたとも聞きますが…。
ちょうど教会へ向かう丘を歩いているときに、散歩中の地元のおじいちゃんが声をかけてきて、しばらくお話しながら歩いたのですが、オリジナルの色や姿を覚えていますか?と尋ねてみると、「さあ…中の天井がもともと黒っぽかったのは覚えているんだけど」という返答。おお、そういえば確かにかつて何かの資料でそんな記述を読んだことがある!でも、先述のとおり今日は内部を見られなかったので、それは次回のお楽しみということで。

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いっぽうで、春分を過ぎたので日は十分に高く、セイナッツァロの役場の中では、アールト建築をしみじみ味わえる内部への採光具合や日溜まりの美しさ、独創的なヴォリューム内の陰影を存分に楽しめたので、総じて春の雪という特異なコンディションに感謝すべきだったかもしれません。次回来るころには、きっと雪も溶けてしまって、景色もがらっと変わってしまっているでしょうから。
久しぶりにシベリウスの「春の歌(もちろん原典版のほう!!)」を聴きながら、陽光に輝く白雪に埋もれた森をひた走るバスに揺られ、大学に戻ってきました。隣町程度のプチ遠征は疲れないし適度な気分転換になるし、いいもんですね。

おまけ:
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つららもここまでくると芸術だ。

ayana@jyvaskyla.fi


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さて明日は、早起きしてヘルシンキを目指します。例の、ヒッチハイク弾丸上京です。無事に救世主に出会えますように。
posted by こばやし あやな at 01:28| Comment(0) | Muurame-ムーラメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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