2014年12月08日

ひさびさに一人暮らし



今日は、早朝からミッコが日本語能力試験を受けにヘルシンキへ出ていて、夜はスオメンリンナ島に住んでいる古い友人のところに一泊してくるそうで、終日家に一人です。私が出張で家を空けることはよくあるのですが、家に一人にされることはなかなか珍しいく、気遣う相手がいないとついついご飯も何も適当になり生活レベルがさがってしまいそうです…

日本語能力試験は、少なくともフィンランドでは年に一度しか受けるチャンスがなく、国内の日本語学習者にとって毎年年末に実施されるこのイベントは緊張の一日になります。これまでも2級、1級レベルを受験する知人友人のテスト対策に力を貸してあげた経験は多く、およそどういうレベル・形式の問題が出るかは私も把握してますが、正直すっごく難しいですよ…漢字だってすでに、私達が読めても正しく書けるか怪しい難易度のものもたくさん含まれているし、語彙もニッチなところがつつかれ、読解は中学高校の期末テストレベルのことが問われていたりもします。
毎度、この試験に挑む皆さんのチャレンジ精神と努力には頭が下がります…。

ミッコに関しては今年が初めての受験で、とはいえ彼もこの一年は、専攻でも何でもないのにずっと漢字やら語彙やらコツコツ独学してきていたので、何とか成果に結びつけて報われて欲しいところ。最近の模擬問題の正答率を見ている感じではまあ大丈夫じゃないかと思ってるんやけど、テスト後の電話の反応では「わかるものもあれば、わからないものもあり。読解は全体的に難しく周りの受験者も苦戦していた」とのことでした。ともあれ、お疲れ様。これで相方のほうは一応年内のシリアスイベントがひと通り片付き、あとは最後の柔道指導さえ終えれば念願の冬休みin Japan!!へと位置抜けですな。ま、彼は日本でも1本ジョブ面接が控えているので、手放しで浮かれていられるわけでもないのですが。

いっぽう私は、自身の論文中間発表は終わったものの、次週火曜日は別のゼミ友達の発表のオポーネント役があたっているので、それまでに現段階の彼女の草稿を一通り読んで、身のあるコメントや質問事項をあぶり出しておかければなりません。
ふつう、主査教授やオポーネント用に自分の発表一週間前には原稿を入稿しておくべきものなのですが、私の相手役のサーラはアールト美術館のキュレーターとしても忙しい人で、一週間切っても全然原稿があがってこない!おーい...私が文章読み込む速度、へたすりゃあなた達の五倍かかること、わかっておいでですか。。(涙)

やきもきしながら昨日までは仕事関連の執筆を先に進めて待ち、結局共有フォルダに彼女の文章が確認されたのは今朝のこと。
優雅なサンデーモーニングを謳歌する暇もなく、全速力で20ページを読み流し始めました。
幸い彼女のテーマは、私の日本で出した修論のテーマにも比較的近く、背景知識を共有している部分が多かったので、読み込んだり火曜に向けてコメントやアドバイスを絞り出すんも、覚悟していたほどは時間もかからず、一安心。正直、過去の他の発表者の内容によっては、疎すぎる上専門用語もわからず完全に門外漢...といった回もあったので、クジ運が良かったと言えます。

こちらはどうにかなりそうなので、あとは明日書きかけの記事二本を完成させて、火曜に今年最後のゼミとカルテット練習をコンプリートしたら、私もようやく出国権を手に入れられそうです。。荷造りはまださっぱりですが!

さあ、もう一息。

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明日の晩は、送別会にもちょいと顔出し

posted by こばやし あやな at 02:26| Comment(0) | 大学院生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月03日

なにくそっ、が湧いてこないのは幸せなこと?

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ゼミの論文中間発表が終わりました。
教授3人学生6人に取り囲まれて異国語でコメントや質問攻めに遭うのは、やはり数日前から多少胃に負担が来ましたが(お腹を壊しちゃいないけど珍しく食欲減衰)、概ねポジティブなコメントと励ましをいただきほっとしています。また主査を務めてくださる教授が、提出したとこまでの本文に文法ミスから言葉の選択ミスから、そしてようやく内容に関することまで徹底的に赤を入れ、半ページに渡る講評や今後の方針アドバイスまで書き入れたものをフィードバックしてくださりました。まさに、進研ゼミの赤ペン先生よろしく(笑)

お忙しい方に今更そんな初歩的なところまで赤入れしてもらう申し訳無さ、気恥ずかしさも噛み締めつつ、「それはさておき」と講評の冒頭で前置きした後の先生は、とても冷静に、良い所をきちんと褒めて、方向性が危うい部分はきちんと指摘して、ダメ出しだけでなく助言や改善アドバイスもきちんと添えてくださっています。正直な心境として、え、うそ、私、傷つけられてなーい!?…ですよ。日本の大学での論文や新聞コラム執筆時代しかり、大学オケでのセクショントップ内の練習しかり、旅雑誌編集者時代しかり、ディアゴスティーニライター時代しかり、人様に自分の全力こめた文章なりデザインの校正を直球でお願いした後のフィードバックのときに凹まなかったりしょんぼりしなんて、ありえなかったですもん(笑)ダメ出しダメ出しまたダメ出し、どこまで駄目なところをえぐられたら済むのかわからないくらい、毎度毎度教授なり編集長なりに非を打たれまくっていたので、たまにすんなり通ると「そんなに今回の文章は無難路線でつまらなかったんだろうか」と穿った見方をしてしまう有り様で。

世の中にはそういう育て方の師もいれば、今の教授のようにグッドバランスで冷静なコメントを返す師もいるし、いわゆる褒めて育てる師もいる。いっぽう自分がどのメソッドで育つ弟子なのかは、これまた人それぞれだと思うし、性格もさることながらそれまでの環境それぞれ、でもあるように思う。
自分の場合、人生の未熟な前半戦に、自分の真剣に作ったものに対してダメ出しされけちょんけちょんに言われることに慣れて適応してしまったがために、べた褒めされても「それではちっともさらなる改善にはつながりませんけど」と目を細めてしまったり、単純に物足りなさを感じてしまうようになった。あ、これがいわゆるドMというやつですか。。

ちなみに、けちょんけちょんに言われても平気、それを(心を修復不可能なレベルに砕かれることなく)受け入れられるようになったのは、ただ精神のM極化が進んだというだけでなく、どーんと今だめなところや要改善点を一度に列挙してもらって、それにしっかり食いついてやり方を潔く変えたり自分の考えを見つめなおすことで、明らかに前よりもよいものができる実感を何度も味わっているから、なのは確か。もちろん中には、もうちょいその言い方ってものに気を配れないのか!?と苛立たされる相手もいたけれど、自分よりずっと経験があって人の上に立っている人の指摘すること自体は、概ねいつも的を得ている。そんな人に、現時点の自分を正当化してもらうよりは、どんどんだめなところを指摘してもらって、あるいは考えなおすチャンスをもらって上り坂の背中を押してもらったほうが、きっとずっと有意義なはず…と思っちゃうので、これはもうしょうがない。私はそういう育ち方をしてしまった…

フィンランドでは、大学の教育現場でさえも、人の発表や文章や作品にコメントを入れるときは、物腰に気をつけて、必ず改善点の量だけ良いところも見つけて伝えてあげましょう、と言われる(フィンランド語の先生に、あなた達の国の文化はしらんがとりあえずフィンランドではそれが最善の処世術だと言われた)。実際、それが一番理性的で人道的なのでしょう。発表後の心が穏やかすぎてちょっと味気ないけど(笑)それとも、自分で自分自身をもっと厳しく見つめて、自分にムチを打って飽くなき向上心を保つべきなのか。
ああ、フィンランドメソッドはほんっと、いつでもなんでも平和的でグッドバランス重視で、いかにも正論という感じで一般受けするよな(笑)仕事のオンオフ然り、男女の役割分担しかり。
わかってますよ、それがいつでも一番効率よくって平和的であることは。でもさ、「壮絶」とか「忍耐」とか「なにくそっ」いう場面や心意気と無縁の人生も、なんとなくつまらなくはなあい?と、たまーーにだけど、ここに暮らしてて、思うことも、実際ある。。。

…などと、体験的にこういう危ない洗脳を受けた日本人がさらに後世に壮絶現場の連鎖を生んで非難されるんかな。。私の場合はもっとフィンランド化を心がけたほうがよいのかも。

…一体長々と何を書いてるんだ今日の私は。。

教授のフィードバックのなかで、「あなたの文章は(文法や語法ミスはあれど)活き活きとしていて読んでいて楽しいわ」という一文があって、それは(論文に対してこう言われてしまうのはどうなんだと思いつつも)意表を突かれたかんじで、そうなんだ〜と素直に嬉しかったです。異国語で小難しい文章を延々書くのに、自分の個性とか文筆のスタイルを出すというのはさすがに不可能なことかな、と思いながら日々試行錯誤しているけれど、何語で書いても結局自分のスタイルや性格は文章ににじみ出てしまうものなのか、あるいはフィン語でも少しずつ自分らしさを表現する力がついてきたのか。ともかく、日本語であってもフィン語であっても、学術論文といえども読み物として楽しい物を書きたいよね、どうせなら。と日々思っているのは本当です!

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最近の緊張と疲労がたたってか、輪をかけて支離滅裂かつオレオレな文章を失礼しました

posted by こばやし あやな at 05:47| Comment(0) | 大学院生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月18日

キャンパスにあった伝説的な沼

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以前もちらっと書いた気がしますが、教育学部の初等教員をめざす学生と、文化環境保全学科の学生と私たち芸術教育学チームが合同で、街の文化・環境遺産の重要性をどういう角度から認定し、保全や学びの場として多角的に利用していくかについて毎回小グループごとにケーススタディする授業が佳境を迎えています。最終課題は、大学キャンパス内の建物・モニュメント・景観をひとつ自由に選んで、(大学内の付属)小学生、中学生、高校生、大学生、職員や関係者、一般市民など対象者も具体的に選んで「学び・気づき・体験を与える課外授業(ないしイベント)」を具体的に企画するというもの。実際にプロジェクトを実行するわけではないのですが、この企画に関するポスター発表とより詳しいプレゼン、最終レポートを出して、単位を請うことになります。

グループ課題は、もちろんやることも多いし議論をまとめるまでが大変だけど、いつになっても外人一人丸腰で戦うのはハードなので、こうした集団戦のほうが自分の強みが活かせるパートに集中できるからありがたい。。
つまり、私は一応かつてDTPを職の一部としていたので、ポスター制作ならいくらでも引き受けますよ、だからレポート作成はヨロシクね、というわけ。言葉でなくビジュアルでの惹きつけと理解を狙うなんて、いろんな意味で自分向きですから(苦笑)

ユヴァスキュラ大学のキャンパスといえば、世界的には「名だたるアールト遺産」のひとつ。でも、当のユヴァス大生にとってはアールト建築部分の建物は総じて使い勝手があまりよくなく評判もイマイチで、いっぽう、1800年代、1900年代前半にできて今も残るクラシカルな建物のほうがよっぽど価値があると言い切る人は少なくありません。実際、キャンパスを眺めると、創立当初(どころか、それ以前から敷地内にあったユヴァスキュラ最古の木造小屋も残してある)から今日までのあらゆる建築様式の建物が見事にバランスよく残っていて、フィンランド建築史の流れを概観できることが、一番意義深いのではと個人的に思っています。

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ともあれ今回はひとつに絞らなくてはならないので、チームでの散策の末に私たちが選んだ場所は…実は、厳密にはもう大学内には存在しない、モイリスランピという名前の大きな沼。1880年代に、キャンパス裏手に今でも残る雑木林のなかに、消防水利としての人工沼が作られ、運動場整備計画が持ち上がって埋められてしまった1930年ごろまで、ユヴァスキュラ大学生たちにとっての「伝説的な」青春舞台だったのだそうです。
この沼の存在は現在の学生にはほとんど知られておらず、私たちも大学の資料館で情報収集するまでまったく知らなかったのですが、調べれば調べるほど、当時の学生たちのモイリス沼への奇妙な思い入れやこうれ行事が明るみに。

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まず普段のこの沼は、学生たちが友愛を、そして恋愛を育むロマンチックな場所、であったらしい。といっても、大学キャンパスの中心地のすぐ裏手で隠れ家といった雰囲気でもなかったはずですけどね。京都の鴨川のように、授業をサボって湖畔何メートルおきかにカップルがラブラブしている光景が見られたのでしょうか。
ところがある日、とある熱愛中のカップルがこの沼に落ちて二人とも死んでしまうという悲劇が起こったのだとか(真偽はまったく不明)。以来、ここでいちゃついているとこのカップルの亡霊に取り憑かれる、という噂まで広まったのだそうです。作り話のようによくできた話だこと!

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それからテストシーズンが終わると、この人工沼にテスト勉強に使った参考書などをすべて沈めるというのも、学生たちのしきたりだったのだと。この沼を埋め立てるときには、一体何冊のテスト本の残骸が拾い上げられたのか、はたまた全部今でも雑木林の地中に埋まっているのか…

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そして極めつけが、年度最後の夜に女学生たちが繰り広げたという、白装束を着てキャンドルを手に沼の周りを延々練り歩くという、完全なるオカルト儀式。動機や由来など一切不明。こうして写真に残っているのだから、タダの言い伝えではないのでしょう…一方ちなみに男子学生は何をやっていたかといえば、スッポンポンで湖畔マラソン(そして沼にダイブ?)www いつの時代も男児が考えつくことの低能さは同じよのう。。

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1880年代〜1930年代といえば、独立だの内紛だの国家がまだまだ混乱していた時期。大学という場所も、今以上に敷居の高い場所だったと想像されます。いつの時代も、そんな選ばれし人たちが集った学び舎でさえ、学生は遊びに恋に羽目外しに一生懸命だったことを思うと、やはり大学生活って人生のひときわ特別な通過トンネルみたいなものなんでしょうね。私もようやくその先の光が見えるところまで走ってきたけど、この虹色トンネルを脱出するまでにはまだもう一息!

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唇の極度乾燥がひどい…



posted by こばやし あやな at 08:06| Comment(0) | 大学院生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月05日

キレテルー

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とあるショーウィンドーのマネキン紳士…最近流行りの(?)髭×坊主にあやかってるはいいけど、うっかり左口周りを剃り落しちゃった…?それでもしょうがなく、一張羅で決めポーズ。はやく生え揃うといいですねえ。。(店員さん、ヨロシク頼みます)

…今日まで4日連続、オケやらカルテットやらで楽器ごりごり弾き通しだったので、上半身がビーフジャーキーみたいになってます。明日の第二回ブートキャンプで悪いコリと歪みを正してきまーす。
最近とにかくアフター5が忙しくて、リア充に反して大した日記もかけずスミマセン。今抱えてる編曲作業と論文用読書が片付けば少しは楽になるのだけど、そうこういってるうちにあっという間に帰省旅行の出発日がきてしまいそうな予感。

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最近また雪が雨に逆戻り

posted by こばやし あやな at 07:43| Comment(0) | 大学院生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月02日

Mikko'sブートキャンプに入隊

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前例がないくらいに?ブログを書けない日が続いていました。この一週間、ほんとに忙しかったのです。…趣味に遊びに、学業に。今週、仕事はメール返信や請求書を作るくらいでほとんど手放しで、なんだか久々にこれぞ大学生活を謳歌していたなあ!という感じの一週間でした。この土日もオケの集中練習で日中ずっと楽器と戯れているので、文字通り息つく暇なく、ですね。。

学業は修論ゼミに加えて、教育学部の初等教員をめざす学生と、今年からできた文化環境保全学科の学生と私たち芸術教育学チーム合同という異色の取り合わせで、街の文化・環境遺産の重要性をどういう角度から認定し、保全や利用していくかについてあれこれ考えたりケーススタディする楽しげな集中コースが始まりました。
(いつもならブログを書いてる)夜がばたばた忙しかったのはこの授業のための準備と、それから、市の美術館にスポンサーとなってもらって来春に開催することが決まった私たちのカルテットの演奏会に向けての、打ち合わせ資料作成やいくつかの楽曲編曲のおかげ。久々にMuseScoreを立ち上げて、夜な夜なポチリポチリとオリジナル楽譜づくりに励んでおります。面白いことになる予感しかしない異色のコンサートのことは、また形になってきたら宣伝させていただきます!

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タイトル&イントロ写真になっているのは…ウィンタータイムも始まり、日に日に暗く寒くなってきて、朝起きるのも辛くなってきたころ。でもこんな憂鬱な季節だからこそ、皆で叩き起こし合い、励まし合い、筋トレ・柔軟・マッサージのマニアの指導のもとで楽しく効率的に身体を鍛え合おう!…というコンセプトで今週から始まった、我らがミッコ先生による朝のインナーマッスル・トレーニング道場について。
…ウラを打ち明ければ、もともとミッコはとにかく日々私の運動(というか体幹強化)不足を嘆き心配しており、以前からずっと柔道場で午前の空き時間を利用してできるケトルベル・トレーニングに誘いつづけていました(そして私は断固断り続けていた)。「みんなの体のこと、ホンマ心配しとるわ。」となってますが、実際は「みんな」が「あやな」に置き換えられたフレーズを一日3回くらい、日々浴びせられています(苦笑)最近やってる朝の柔軟タイムも1対1でやっててもすぐマンネリ化、自然消滅しそうだし、だったらみんなを誘って会合として持続させよう、ということでこのたび、仲間内に開かれたブートキャンプをキックオフさせることになったのでした。
「秘伝の練習メニューを無料で手取り足取り指導してくれるほか、日々運動不足&ダイエット&肩こり腰痛に悩まされる一人ひとりのために、個別にベストなストレッチ法や筋トレ法を伝授!みんなで朝からいい汗かいて身体を伸ばして、健やかに一日を始めましょう!」…と身近なところから参加者を募ったら、ひとまず今週は入隊者3名!

このケトルベルというのは、イントロ写真に写る、その名の通りケトル(やかん)のような持ち手のついたおもりのこと。軽いものだと8キロから、30キロ以上のものまでさまざまな重量があります。これはロシアで開発された身体を鍛えるための用具で、ダンベルみたいな競技も存在するとか。これをいろんな持ち上げ方したりジャグリングみたいに操ることで、非常に効率よい筋トレおよび肺活量トレーニングになるのだそうです。
なんでも、たとえばダンベルは腕を、ジョギングマシーンは足腰を、というふうに世のトレーニングマシーンや補助用具の多くは身体の局所的な筋肉を鍛えるものだけど、このケトルベルを使ったトレーニングというのは体幹や腰、背中の筋肉を中心として、全身の筋肉をまんべんなく刺激し鍛えあげることができるそうで、しかも長時間必死にやり続ける必要もないんだって(全部受け売りなんで詳しいメカニズムはわからんのですが)。さらに、呼吸と連動して持続することで肺にも良い負荷をかけることができるらしく、実際ミッコはこのケトルベルでのトレーニングを本格的に始めてしばらくしてから、一分間の脈拍数が平常時45を下回るくらいのスポーツ心臓になったらしい。

初回はまずペアでできる筋トレ要素を含んださまざまなトレーニングをいくつか教えてもらって、いよいよ本題のケトルベルを使った基本トレーニングへ。要は地面から持ち上げて、下げてを繰り返すだけでも充分運動になるのですが、そのときの姿勢や重心のかけどころを鏡をみつつ意識することが、全身まんべんなく負荷をかけるコツ。初心者に弦楽器の弾き方を教えるときのように、目で見て、感じて、今働いている筋肉の部位や物理的な現象を頭で理解しながらやることがやっぱり何事も大切なんですね。
具体的な練習メニューを書いても誰も興味ないでしょうから、割愛。最後に30分ほどゆったりといつも家であdバイス受けているような柔軟とストレッチをして、全体で2時間ほどの集中メニューをこなしました。

終わった直後は、なんだか身長が5センチくらい伸びたような心地。しゃきっと身体の各部の筋繊維が伸びた証なのでしょうか。すでに痛みが始まっている部分もあるけど、やっぱりこれだけしっかり身体をすみずみまで動かすと爽快!間あいだには、ミッコ自身の筋トレや柔軟が楽しいと思えるようになるまでのエピソードトークや初心者目線のアドバイスなども適宜挟まれて、(本家をよく知ってるわけじゃないけど)ビリーよりはずっとハートフルで気楽なブートキャンプでした。ミッコは実は柔道をはじめたのも成人してしばらくたってからで、その後少しずつ独学で筋トレや柔道整復、マッサージなどを勉強・実践しはじめたので、それまでは身体は私並みに固かったらしい。でも今じゃパッカーンと180度開脚が難なくできるので、やはり何事も歳に関係なくやればできる、やらねば一生できん、なんだろうな…と、頭ではいやというほどわかってるつもりなのですがね。実際に何かひとつのことをひたむきに続けるって、ほんと難しい。今思えば、唯一ビオラという趣味がここまで続いているだけでも私にしちゃあ奇跡みたいなものだわ。私の余生に、第二のビオラとなる何かは現れるのかしら…筋トレ?うーん、うーん、うーん、、、

...ちなみに一晩開けた本日、未曾有の全身筋肉痛が日常生活に支障をきたしております。。。ロボット歩きしかできないし、楽器弾くときも背筋を伸ばし続けていないと痛みで楽器落としそうになるくらい(涙)

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Mikko'sブートキャンプは引き続き入隊者募集中です!週1〜2で不定期に継続予定。
posted by こばやし あやな at 05:42| Comment(0) | 大学院生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月26日

同郷同世代コミューン

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ユヴァスキュラには、他の街と比べて在住日本人の年齢層が圧倒的に若いと思われます。嫁いできたり仕事で滞在する人がとても少なくて、ユヴァス大や各高等専門学校にやってくる留学生および研究者が9割以上を占めているはず。しかもそのうち8割くらいがハタチ前後のうら若き交換留学生。私のように正規で何年も大学に留まっている立場だと、秋にやって来ては一年で去っていく交換留学生の子たちとの年齢差が、確実に年々開いてゆくわけで…過去3年を振り返ってみても、(自分が3年前から日本の情報を間接的にしか受け取っていないのもあり)徐々に徐々に、ちょっとしたことで世代差を感じることが増えてきたなあと実感しています。毎年留学に来る学生たちは基本的にしっかり者が多いので取り立てて「ゆとり」視する気はないので、まあ主には、好きだった番組やアーティストの名前を言ってきょとんとされたり、阪神大震災のときはまだ母親の腕の中だったから記憶もありませんと冷静に言われたり、そういうほんとにちょっとした瞬間なんですけども。それもそのはずというか、もうぼちぼち、私と一回り違う世代の子が交換留学にやって来たりもするんだもんなあ。

幸い大学には、自分とほとんど年齢差がない(そして自分同様一度社会人も経験してから浮世離れの道を選んだ)マスタープログラム生やドクター、ポスドクの日本人も何人かはいます。そんな彼らとつるんでいる閉鎖的な時間は、言語とコンテクストの読み合い労力も最小限で済むし、一番ラクでほっとするのも事実。週末ごとに誰かの家に押しかけて、ひと知恵ひと手間ひと金かけたちょっといいご飯を作って、一時帰省や出張先で手に入れたいいお酒や食材を囲んで、互いの専門的な学問話や研究室の話題もちょっぴり交わしながら、基本的にはどうでも良い話題をぐだぐだ続けつつボードゲームに明け暮れる。人生への希望や野望やこだわりはちゃんとあるが、多くは他人に語らない、オーラに出さない。無理しない。流されない。今宵も若者たちがどこぞでハロウィンパーティに湧くなか、研究室ゴシップを密告しあいつつ淡々と生地をのばし、ちらし寿司と豚汁と手作り餃子を囲んで延々と実のない談笑。これでいいのだ。そんな我々、自称ユヴァス大の「トニセン」。はい、この言葉が?な人はこのグループには入部資格が無いと思って下さい(笑)

写真は今日の夜会とは全然関係なく、昨日の晩御飯につくった激辛坦々麺と餃子と勢いで買ってしまったアサヒ黒生(1本約600円!!涙)です(餃子のタネが余り過ぎたため今日の会合に提供)。唐辛子味噌や豆板醤だけでなく、スーパーにハバネロが売っていたのでとどめに刻んで投入。これは冬を楽しむ新定番メニューとなりそうです。

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坂本クンはもう43歳なのか…

posted by こばやし あやな at 06:50| Comment(0) | 大学院生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月30日

片想いの結果



多忙極めた途端すっかり遠のきつつあるブログを、たまには。近況は、先週末よりやや長期の出張のためにヘルシンキのホテルに滞在中です。ということで出張恒例の夜風呂!ああやっぱり家にバスタブ欲しくなりますなあ。しかも今回はミッション柄ほぼ毎日至極のサウナに入れるので、湯上がり蒸気あがりにすぐホヤホヤ体に鞭うち仕事モードにリセットするのが今回一番大変なことです。

お仕事のことはさておき、今日人知れずガッツポーズをせずにはいられなかった、ザ・嬉しかったこと。
研究室からのメールがあり、今年度修論提出予定者(院ゼミ出席者)の担当主査教官の決定通知をもらいました。文学部の研究室にはありがちですが、ひとつの所属ゼミ内に数名論文指導にあたれる先生がいて、初回に報告した研究テーマや相性などを考慮しながら先生方の会議内で(生徒側の希望を聞くこともなく)指導生徒を振り分けられるシステムなのです。
で、ずっとこの先生に見ていただければ本望…と密かに願い続けていた先生に、運良く担当していただけることになったんです!!タッタラタ〜☆☆
この先生はうちのゼミの唯一のベテラン教授で、素晴らしい書籍や発表も多く出されている、フィンの美学業界ではとても名の知れた本当にお忙しい御方なので、毎年ほんの数名しか指導学生をとらないのです。でもこのゼミにいる以上せっかくだから彼女に見ていただいたほうが箔がつくってもんだし(ゲンキン…)、テーマ的にもまだ詳細未定の手法を相談する上でもぜひとも彼女に相談したかった。とはいえ、そもそも語学力も至らないな自分だし、過去に先生の授業があまりに難解すぎて離脱したこともあったので、内心もう縁がないかなあと思っていました。それがまさかのまさかで!
冷静に考えて決定理由がよくわからんけれど、この機会をありがたく思い、人生最後の(はずの)論文執筆に打ち込みたいと思います。

こういうオチさえないただの報告は140字以内にまとめてtwitterでぼやけば十分ですかね。まあ、ブログ離れを食い止める策ということで。ちなみに写真は、ヘルシンキ到着日のお昼に街をフラフラしてて見つけた「あれ、こんなとこに点心レストランあったかしら?」なお店でいただいた酢辣湯麺。真っ黒になるまで煮込まれた卵や、ザーサイ、香辛料たっぷりで、久々に外食で瞳孔開くくらい美味しいものに出会いました(笑)


ayana@helsinki.fi




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もうすぐ折り返し地点
posted by こばやし あやな at 22:36| Comment(0) | 大学院生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月10日

いよいよ最終関門、修論ゼミ!

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ラハティにて、滞在アパートからすぐの場所にあったアールトの教会。それよりこの夏空に見紛う鮮やかな色!ラハティ滞在中は、毎日日中は汗が滲み始めるくらい暑くて、毎日しっかり晴れていました。シベリウス音楽祭皆勤賞のお方に言わせれば、音楽祭が始まって以来雨は1回あったかどうか、だそうなので、今回は私の晴れ女度というより、シベリウスの晴れ男度、夏男度を称えるべきなのかも。

今日は学生コーディネータらしく一刀両断のすさまじい一日でした。午前はひたすら通訳のお仕事、そして午後は修論ゼミに授業が2本で、終わりは20時半。お仕事の日だからというのももちろんだし、何より学校が始まると、やはり一日で身体が浴びるフィンランド語の降水量がハンパないので、そうなるとうちではもう疲れて日本語オンリー…になるかとおもいきや、口をついて出てくるのはフィンランド語オンリーになってしまうのが我ながら不思議。学校始まったからなおのこと、もっとフィン語と日本語のバランスを取って生活していかないとなあ、と切に思う…。

タイトルにある通りようやく今日から、院生生活のラスボス修士論文に挑むための最終ステージ、修論ゼミに参加し始めました。M4なんて、日本でぼやいたらどんだけ自分探しに精を出してるんだよwと突っ込まれても仕方ないところまで上り詰めてしまいましたが(一応名誉のため言っておくとフィンランドではザラですからね)、今年度中には論文を出して修了にこぎつけ、来年8月の卒業式には、真っ黒い服をまとった演奏者ではなく真っ白なドレスに月桂冠の修了者側の席に座っているのが目標です!!

思えば3年前の今頃、つまり入学したてのころ、修論ゼミというのは日本では回生に関わらず全員出席が義務付けられていたので、こちらでも1年目から顔をだすべきものなんだろうと思い込んでレジスターして初回に顔を出したら、教授に「あら…あなたは入学早々修論出すつもりなの…?」ときょとんとされたものです(苦笑)こちらでは、いや少なくともうちのゼミでは、修論ゼミ(maisteriseminaari)とは、すでに必修単位など取り終えてさあいよいよこの一年で論文に専念するぞー!という人の前に開かれたラストステージだったようです。。
ただ、この一年間の修論ゼミのあいだに論文を完成させる必要はなく、この単位さえとっておけば、あとは気ままなペースで論文を書き上げ、提出し、受理された月に修了・卒業確定、という流れになります。あれ、ということはもしかしてこの一年「内」に論文完成は出来ても、書き直しや審査を入れたら先一年では収まらないのか…??いやもう先生に泣きついてでも、なんとかします!!

修論ゼミは、ただ自分の論文を書き進めて進捗を発表すればいい、という単純なものでもなく、他人の発表のオポーネント担当、自分の領域や手法に似た過去の先輩の修論を何本も読んではその都度レポート、自分で書きながらそんな自分を客観的に批評する入れ子レポート、そしてもちろん研究計画や内容発表準備と…課題はてんこもりで、年末までのスケジュールを脳内シュミレーションだけでも冷や汗が出てきます。
今年うちのゼミで修論ゼミを受講するのは私含め7名で、よく授業が被るアールト博物館スタッフのサーラ以外は初めてのメンバー。今日は教授のパウリーンを囲んで軽くここまでの学業成果や論文計画を口頭発表し合ったけれど、中には(もちろんフィンランド人なのに)「修論は英語で書きたいんですが、いいですか?」という人も。扱う分野や文献が英語中心になり、キーワードになる用語やアイデアがフィンランド語でいちいち訳し捉え直すとニュアンスが微妙になるのが気持ち悪いから、という動機だそうな。パウリーンは、「あらもちろんいいわよ。フィン語、スウェ語、英語、ドイツ語ならちゃんと読んであげるから。あ、でもさすがに日本語はかんべんしてね」と私をチラリ(笑)学生にせよ先生にせよ、いつだって語学の高壁をひょいと乗り越えていく日常には頭があがりませんな…

さあともかく、これからは忙しくなりそうです。そろそろ終わりを意識して、惜しむように、忙しさを楽しまないとね。ともあれ、まずは今進行中の通訳アテンド業を無事クランクアップできるように。明日は私にしては稀に見る早起きでユヴァスキュラ郊外のユニークな保育所を訪ねてきます!

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ひゃあもう寝ないと!


posted by こばやし あやな at 05:26| Comment(0) | 大学院生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月26日

なぜに今

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今日は、「そういえばずっと見ないまま忘れかけていたあれこれとひょいと再会する日」だった。冷蔵庫のなかに賞味期限ぎりぎりのチョコプリンを見つけたり、大学図書館で2年ぶりくらいに昔のフィン語クラスの戦友にばったり遭遇したり。

でもこの日一番の、どう首をひねっても事情がわからない「なぜに今になって?」大賞は、3年前のちょうど今頃、とある記事のために知りたかった専門的な情報の真偽を確かめるため大学内の別学部の教授に送った質問メールに対して、ずーっとスルーされたまま闇に葬られていた返事が、なぜか突然送られてきたこと。メール内には「ずっと放置しててごめん」の誤り文句も何もなく、ただ淡々と質問への回答だけが綴られていた。。。

すなわち彼は今三年ぶりにアカウントをあけて、せっせとこれまでのメール処理しているのだろうか…?それとも…??
事の真相を妄想するうち、なんだか今みつめている星の光が、実は何万年前の光…みたいな、教授と自分との時空の隔たりの可能性にまで思わず思いを寄せてしまったところで、さすがに我に返りました。

ayana@jyväskylä.fi


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さっきからすごい土砂降り

posted by こばやし あやな at 05:05| Comment(0) | 大学院生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月10日

字数制限にはむかう快楽

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先日のとある雑誌用に行なったヘルシンキ取材内容分のレイアウトが随時あがってきはじめたので、ネームや本文の執筆に精を出しております(雑誌等の場合、まず使用写真を決めてレイアウトがデザイナーさんによって作られ、最後に文字執筆者がそれを見渡して、各所指定された字数で本文やリード文、写真のキャプションなどの文字データを入稿していきます)。今の御時世、きっちり字数制限がある書き物のお仕事のほうが珍しい。ウェブ上にあがる文章の場合、おおよその字数枠はあっても厳格な字数制限に締め付けられることはないし、ブラウザによって見え方も変わるわけで、文字列の美しさ、みたいなことを気にする必要はほとんどありませんからね。まして論文やらブログなんて、なんと気まぐれや自分勝手が許される無限の白紙なんだろう…

ページの雰囲気はもちろん、一行の字数や改段のタイミングまで、すべてが前もってぎちぎちに決められている、そして取材内容に対してこでだけしか文字枠くれへんの!?とまず唖然としてしまうのが常の、雑誌の文章執筆のお仕事が、個人的に一番火がつく。とりあえず一呼吸して一気に書きたいこと書き尽くしてから、これでもかと、大胆かつ慎重に文章をそぎ落としていくスリル。改行、改段、改ページを意識してのパズルのような文章再構成。もうこれ以上削れません!いいやまだまだやれるだろう…と、自分の中にドSとドMの小人が共存して傷めつけあって(喜ばしあって?)るような興奮が、たまらない。やっぱり書き物作業の最高の醍醐味は、いかに要らんものすべて削って本当に大切なモノだけを、窮屈さを感じさせず美しく残せるか…その徹底推敲チャレンジの時間に限ります!笑

これで床について、朝起きたら、日本からコメント返って来てるんだろうな。この息詰まるサイクルから逃れないのが、時差のツライところ。…でもそういえば大学院時代も、超朝型人間だった教授宛に深夜寝る前に送った論文原稿が、翌朝起きてメールアカウントチェックしたら、必ずもう赤入って戻ってきてた。結局今も昔も、仕事から完全開放される「つかの間」は、夢のなかでしか堪能が許されないのね。。。

ayana@jyväskylä.fi


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今日も日中は鍬を振り下ろし続けてたので、支えなしに腕が上がりません…

posted by こばやし あやな at 07:14| Comment(0) | 大学院生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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