2012年09月03日

大自然の中の労働のよろこび

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サマーコテージ(いやもうオータムコテージか)より無事帰還!

週末は、私が人生最初に出会ってお世話になったフィンランド人のヘンリックさんが経営する農場&レンタルコテージのお仕事を手伝う、という名目でこの夏最後のコテージにあそびに行ってきました。

お仕事というのは、30人分のお料理作ったり(この週末は農場のそばで水中救助犬のコンテストが開催されていて賑わっていたのです)、家畜や作物の世話をしたり、薪割りしたり、船を修理したり…。
なにせ今回は、私よりずっと頼りになる湖畔生まれ湖畔育ちの男ミッコを連れて行ったので、ヘンリックさんも弟子を見つけたように大喜びでアウトドア力の問われる作業を次々に言い渡し、夜も男同士の会話にこもってしまったり。ミッコもこの三ヶ月パソコン前のオフィスワークばかりでげっそりしてたので、これまた水を得た魚のように大自然のなかで生き生きと労働の喜びを噛み締めていて、連れて行って大正解だったかなと。

ご褒美は、ほぼ自給自足の美味しい自然ごはんと、快適コテージ宿泊、そして湖のほとりのサウナ!
空き時間には初めてルアー釣りにチャレンジしたり、何年も前からここで住み込みで働いている中国人のエンマと女子トークに明け暮れたり(年々お互いのフィン語力が上がってきて、今年は初めて二人とも英語使わず喋っていられた!)、ただひたすら自然のなかでぼうっとしたり。

週末限定と言わず、一ヶ月くらいこういう究極の田舎でサバイバル力を磨きつつ暮らしたいなあ。

ayana@rymättylä.fi


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明日はヘルシンキ最後の夜。

posted by こばやし あやな at 04:43| Comment(0) | Rymättylä-リュマットゥラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月01日

何度も呼び寄せられるサウナ







湖のほとりのサウナに入ることは、街に暮らすフィンランド人にとって、きっと日常の延長にある贅沢時間。あくまで、非日常というほど遠くにありて思うものではない。皆それぞれに、マイコテージや実家、サウナパーティ小屋など、いざというときの駆け込み寺のようなランタ・サウナ(岸辺のサウナ)がどこかにある。

私にとって一番古いつきあいになるランタ・サウナは、今おじゃましている農場主のおじいちゃんが所有する…というかおじいちゃん自身がかつて建てた、極めて典型的な作りのサウナ小屋。ここに最初にお世話になったのは、いち観光者として初めてフィンランドを訪れた2005年3月のこと。まさにここで、かのアブァント(凍った湖に穴を開けて入水する)の洗礼も受けたんだっけ。

何事も、一番最初の体験から受けるイメージと感覚が大事。私はこのとびきりの場所が人生初のサウナであり、フィンランドだったからこそ、今またこうして舞い戻ってきて、根をはろうと奮闘しているのだよな。と、木と白樺の香りが染み入る蒸気の充満した密室で熱にじっと耐えながら、誰も見ていない湖に素っ裸でぷっかり浮かんで夜空を見上げながら、ふと感慨にふけりました。

ayana@rymättylä.fi


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今晩のサウナタイムに向けて、それそろ釜戸の木を燃やしてきます

posted by こばやし あやな at 18:44| Comment(0) | Rymättylä-リュマットゥラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月31日

避都会



こんなヘラジカがたくさん住んでる森のなかで、長年の仲の皆さんと相方と、なんの気兼ねも不安もなく穏やかに過ごす週末。ああ幸せ。

ayana@lomahyppäys.fi


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明日は一日農場労働のおてつだい

posted by こばやし あやな at 23:25| Comment(0) | Rymättylä-リュマットゥラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月23日

夏の終わりの自然回帰

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さて、先週後半にたった3泊という強行スケジュールで訪問してきた、ヘンリックおじさんの暮らす森と農場は、リュマットゥラ(現在は、ムーミンワールドのあるナーンタリ市に統合されてしまいましたが…)というフィン南西部の小さい群島が集まった村のはずれにあります。

ヘンリックさんと出会ったのは、2005年の3月、私が初めてフィンランドの地を踏みしめた旅行中のこと。人生最初の海外旅行にして、縁があってこのヘンリックさんの農場で一人しばらくファームステイをさせていただいて以来の仲です。


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出会った当時のヘンリックさんのメイン稼業は、「農地で育てたお花をドライフラワーにして国内外に売りにゆく」というなんともメルヘンチックなお仕事でした。残念ながら数年前にお花畑は休耕地にしてしまったのですが、現在も同じ場所に母屋を構え、農地の周辺の森のなかにご自分で建てた、10棟を超えるレンタルコテージを経営しています。とりわけ夏休みには、自分たちのサマーコテージを持たないフィンランド人だけでなく、スウェーデンやロシアなど近隣国からのお客さんで、連日コテージは大賑わいです。


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フィン語はもちろん英語もろくすぽできなかった当時の私を快く迎えてくださったヘンリックさんと、その時果たしてどうやってコミュニケーションをとっていたのか、もうあまり覚えていません。けどもともかく四六時中生活を共にして、川で釣った魚をご飯にし、雪の残る森を散策し、馬の世話を手伝い、サウナのあとに凍った湖に飛び込み、美しい夕日を眺めて…。あのときの忘がたい経験の数々と、自然の中で生きるエキスパートである彼との言葉に頼らない温かな交流が、私をまたフィンに舞い戻らせてくれたのは確かです。
その後の留学時代にも、ヘンリックさんの農場には休みができるごとに遊びに行き、宿泊料の代わりにコテージのリノベーション作業や家畜の世話を手伝ったり、村の人達を前にビオラでミニコンサートを開いたりしたことも。

今回もまた、日本からの大親友とともに久しぶりに遊びに行きたい旨を伝えたら、夏の終わりは手伝ってほしいことがたくさんあるし久々にビオラの音が聞きたいから、寝床を提供するので是非!という嬉しいお返事をいただき、お言葉に甘えて着の身着のまま、楽器だけを持っておじゃましてきました。


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ちなみにこちらが、今回たった二人のために使わせてくれた、ヘンリックさんご自慢の自作コテージのひとつです。
まあ、最終日はお客さんで満室になったので、急遽キャンピングカーで、おーくまと身を寄せ合い暖をとりながら寝泊まりすることになったのですが(笑)


さて、久しぶりの農場で日中どんなことをしていたかというと…

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朝の涼しいうちには、つなぎに着替えて、古いサウナコテージで使われていた木材の解体作業。
留学中のゼミでは毎日こんなことをやっていましたが、以来ごぶさただった木材と戯れるのはやっぱり楽しい!トラックの荷台に積まれたラジオを聞きながらみんなでトンカンやっていると、まさに気分はカーペンターです。


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作業に疲れてきたら、休憩がてらダーツあそびに興じたり


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ボートでちょいと漕ぎ出てみたり。
ともあれ二日目からの腕の筋肉痛は、なかなかのものでした。


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それから、ジャガイモ畑でせっせと芋掘り。とはいえ、この芋のほとんどは人間様用ではなく…


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最近ファームメイトに加わった家畜のブタさん用。まーこいつら見苦しいくらいの先陣争いをして、ガツガツなんでもよう食べます。
ヘンリックファームの長年の名物アニマルといえばヤギのヌップとニパだったのですが、2年前に訪れたときに、その少し前に寿命が来て二頭とも死んでしまった旨を聞かされました。お墓はどこにあるのと尋ねたら、ヘンリックさんはポンと自分のビール腹を叩いてウインク。ええっまさか食べちゃったの!?「だって、これからもここで一緒に暮らしていけるだろう?」だって。。。


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ちなみにこちらは元祖ファームのアイドル、野良猫のナスー。かれこれ7年も前から自然とこの農場に住みつくようになり、日中にどこからともなくぬっと現れて、愛想をふりまくでもツンとするでもなく、いつも人間たちからつかず離れずの距離でマイペースに暮らしている、ちょっと不思議な猫ちゃんです。日向ぼっこしている人を見つけると、気がつけばそばでゴロンとして、すこーしずつ身体を寄せてくるのがまたなんとも愛くるしくてたまらんのです!


さて閑話休題。

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とある午後には、ヘンリックさんと、夏の間ここで住み込みで働いている多国籍な女の子たちと、晩ご飯のおかずを求めて森へきのこ狩り&ベリー摘みに行きました。


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ブルーベリーは、避け用がなく靴が紫色に染まってしまうほどいくらでも見つかるのですが、食用キノコはそれほどたやすくは見つかりません。ぱっときれいなのが目に止まっても毒キノコだったり、茎が虫食いだったり。


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そんななか、一番のお目当てはこちら、映画かもめ食堂でもおなじみの黄金色キノコ、カンタレッリ。これぞ初秋の味覚の代名詞です。すでに街の市場にはどんと山になって売られていますが、自力で集めるとなると結構大変。でもこの鮮やかな黄色は遠くからでも目に飛び込んでくるほどで、さらに一株見つかれば、だいたいその周辺に群生しているのが見つかるものなのです。


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それにしても、ほかに女子4人もいたにも関わらず、ベスト・森ガールファッション賞は、間違いなくこの素敵な帽子のヘンリックさんでした(笑)


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じゃじゃーん、ざっと2時間ばかり手分けして探した結果、こんなにどっさり収穫できました!
下の多種多様なキノコも、全部食用だそうです。ヘンリックさんのおかげで、カンタレッり以外の食用キノコもだいぶ見分けられるようになりました。とはいえ怖いので一人では今後もあまり手が出せないけれど。


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採れたてのごちそうは、時間と手間のかかる料理になんかせず、シンプルにバターだけでいためてパンの上に乗っけていただきます。これが、歯ごたえ風味ともに、口に入れた瞬間ふわーと後ろに倒れそうなくらいうまかった!!
キノコの季節はまだまだこれからが本場。新居の周辺にこれでもかと広がる森でもいろいろ収穫できるといいんだけど。


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ベリーのほうは、たっぷり乗せて焼いたパイで、嬉しい食後のデザートに!


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採れたてのごちそうはもちろん海の中にも。ある日には大漁の網からアハベンという魚をその場でさばいて、ムニエルにしていただきました。まったくこの村では、スーパーマーケットいらずで毎日とびきりのごちそうがいただけます!


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合間の時間に、近くに住むヘンリックさんのお孫さんを訪ねていったりも。
ベンツを乗りこなす坊や、かっこいいでしょ!?


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一日たっぷり身体を動かしたあとの、日暮れのお楽しみは、もちろんサウナ!
まずはこうして白樺の若葉を集めて「ヴィヒタ」と呼ばれる束を作ります。サウナの中では、この白樺の歯の束でバシバシ身体をたたきながら、熱波に耐えるのがならわしです。


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岸辺には、やはりヘンリックさんの建てたサウナがいくつも並んでいるのですが、今回気に入ってよく使っていたのが、昨年に完成したというこちら、「フローティングサウナ」。その名のとおり、なんと船のように水面に浮かんでいるサウナ小屋なのです。床の隙間から魚の姿が観察でき、時折モーターボートなどが過ぎ去っていくたび床がぐらんぐらんと揺れる、なんとも新鮮んな感覚体験のできるサウナでした。


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フローティングサウナはロケーションと窓の配置にもこだわってあって、なんとサウナに篭もりながらにして、こんな絶景がばっちり拝められるように大きな窓が作られています。ああまさにこれ以上望みようのない至福のひととき…


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熱さが我慢の限界に達したら、すぐさま小屋から飛び出して海へドボン!飛び込む際に、屋根の上からダイブするのもまた一興。
ほかにだれもおらず、なんの音も聞こえない、茜色や藤色に染められた無音の海で、私のモーションひとつひとつが波紋を生むのを見つめていると、ああ、私生きてるんだな、という当たり前のことをなぜか深く実感できる。そんな、かけがえのない時間と場所が、いつでもここにはあります。


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かれこれ二時間以上もサウナと海を行き来して、すっかりほてった身体をバルコニー冷ましながら、この奇跡的な一枚を取るのに精を出したのもよき思い出。


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あー今回も一分一秒が楽しかった!
実はもうひとつ、ヘンリックさんのはからいで、この滞在中に面白い経験をさせていただきました。
そのことは、また明日にお話ししますね〜

ayana@rymättylä.fi


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ようやく今日でお部屋も片付きました。誰でもウエルカム!


posted by こばやし あやな at 06:52| Comment(0) | Rymättylä-リュマットゥラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月22日

忘れられない夏の景色

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昨日の午後、予定通りユバスキュラへの引越しが完了しました。

ティミやシュンノヴェさんだけでなく、長男夫妻のヤニとマリまでがもう一台車を出して運送や部屋への家具運び入れをお手伝いしてくれ、私が大して何もやれないでうろたえているうちに、ほんとうにあっという間にすべての荷物が部屋に収まってしまいました。

駐車場で、この二ヶ月間分の伝えきれないほどのお礼とお別れを、何度もおんなじ言葉で交わし続けたあと、二台の車はヘルシンキに向けて出発し、私はいよいよ一人になりました。放心状態、という表現がいちばんぴったりきそうな、なんとも空虚な気分で、ぼんやりと荷物整理を進めています。


今朝でようやくダンボール箱も5箱中残り1箱まで片付いて、今はおーくまの置き土産のカップ麺でほっと一息。
3ヶ月ぶりにiMACを再起動させているのですが、しばらくウィンドウズに慣れきってしまっていたから、いちいちショートカットキー誤作動でつまづいて、ちょっといらいらしています。


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さて、新居のことはまた落ち着いたらお話していくとして、先週の田舎訪問のことを書き終えて行こうと思います。

とはいえ今日はまだばたばたしているので、私たちが訪ねていったヘンリックさんという長年お付き合いのある素敵なおじさんの紹介や滞在中の出来事は明日以降にまわして、今日はその訪問地リュマットゥラという片田舎で目の当たりにして心に刻み込まれた、自然世界が織り成すとびきりの風景アルバムを、軽いコメントとともにお届けします。


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ひんやり肌寒い朝一番の農場は、地表から立ち上る朝霧の粒子が陽の光に照らされて、清々しいのに幻想的な雰囲気に包まれます。はっとさせられたのは、一番下の写真に映る、白いわっかの正体。これ、実はすべて蜘蛛の巣なんですね。糸の表面をびっしりと覆う細かな朝露の玉が、その美しいレース模様をくっきりと浮かび上がらせているのでした。


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雷鳴をともなうダイナミックな夏雲もまた、ときに息を飲むような色形で私たちを驚かせてくれます。
下のは、以前にも紹介したかなとこ雲の、より完全なフォルムでしょうか。これを見ると、およそだれもがぽつんと、ヒロシマのよう…とつぶやくのです。


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ヘンリックさんが所有する広大な畑の一角に、今年の夏はひまわり畑が登場していました。
日本でよくみるひまわりよりはずいぶん小ぶりで繊細な感じのする花ですが、真っ青な空と濃い夏緑にここまで対抗できる花はやっぱり他にはないですね。


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森の中では、ヘルシンキ近郊の森ではなかなかお目にかかれない、いろんな大型動物に出会えました。
なかでも一番感動したのは、車のなかから見ることのできたムースの夫婦!

体長3メートルを超えるムースは、歩いていてばったり出くわすと危険でもあります(人がムースにはねられたという事故がときどき報道されています。はたまた先日、高速列車が飛び出してきたムースをはなて、あまりの衝撃で高く跳ね飛ばされたムースが電信柱に引っかかってしまったというなんとも痛ましいニュースも…)。今回はたまたま車中からだったので、まるでサファリパークのごとく安全な距離からじっくり観察できました。いやあ、逞しさに惚れ惚れしてしまった!!


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さざ波ひとつたたない凪いだ湖面に地上の森の色形が淀みなく映し出された、それはそれは神秘的な光景。無風の瞬間でないと出会えない景色なので、その瞬間は葉音さえもやんだ、まったくの無音の世界に身が包みこまれ、感覚器すべてでその清澄さを味わうことができます。

私がいつも鏡面世界と呼んでいるこの景色は、言わずもがな、国民誰もがもっともフィンランドらしいと感じて郷愁を誘うという心象風景。まるで奇跡的に思えるこの風景も、森や湖が国のそこらにあるので、決して出会い難い光景ではないのでしょう。
けれど当然ながら、同じ場所でも空模様や季節ごとの樹々の様相によって、刻一刻とその色や姿を変えてゆきます。長年同じ場所から眺めていても、今見ている光景はもう二度と出会えないに違いない、とふいに湧いてくる一期一会の念が、よりいっそう、今という瞬間の愛おしさを噛み締めさせてくれるのです。

ayana@rymattyla.fi


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新居は日当たりがとても良くて、午前中はまぶしいくらい。


posted by こばやし あやな at 18:22| Comment(0) | Rymättylä-リュマットゥラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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