2015年01月31日

厳寒ロケを終えて/日本のホラーイベントやってます

20150131_1.jpg

お久しぶりです!無事に長丁場のラップランドロケから帰ってきました。

前も書いた通り、演者さんと大規模撮影クルーをお迎えしての、本格的なテレビ番組撮影をお手伝いするのはこれが初めてでした。現場では普段の取材や視察通訳では全く不要なピンマイクを私もつけて、映り込みや会話のオーバーラップを常に気にしながら女優さんのそばについてまわっての、少し不自然な通訳業。実は最後までマイク機器の電源の切り方などわからず(多分勝手にいじっちゃいかんのだろうとびびって)、トイレ中ももしかして音声さんにこの音も聞かれているのか…??とびくびくしながら用を足したりしてました…苦笑(実際本番中以外は誰も私の音声など耳にしちゃあいなかった)

今回、もちろんプロットや綿密な台本は制作側で用意されていましたが、実際の企画内容やロケ地決定の段階では、ありがたくも現地コーディネーターとしてディレクターさんに大きくアイデアや意見を尊重していただきました。当然ながら多大な責任を負いつつも、結果的には準備段階からロケ当日まで、のびのび・生き生きとお仕事できたなあ、という充足感に満たされていました。
冬の定番観光スポットから、メディアがこの村に来るなんて初めて!という秘境?にまで移動を続けた日々でしたが、天候も雪や大気のコンディションも、ここぞというシーンではすべて文句なしの好環境に恵まれ、一応「晴れ女&オーロラロケ」100%成功記録は今回も無事更新することができました(ほっ)。「この時間のこの方角の、この空の色は絶対わずかな時間しか続きません!」なんて日頃の実体験ありきの超個人的見解にもカメラさんがちゃんとカメラを向けてくださったり…まさに終始、私がぜひ皆さんに見て体験してほしかった冬のフィンランドの魅力の真骨頂を、そしてフィンランド人流の人情とホスピタリティを、(使うかどうかはさておき)余すところなく映像におさめてもらえたのではと思っています!

TV越しでしか見たことなかった女優さんやスタッフさんとも、撮影の合間に、そして夜の慰労会やクランクアップ後のミニ打ち上げで楽しくお話させていただいたのも良い思い出になりました。特に、女優さんたちが帰ったあともカラ絵撮影のために延泊していたディレクターさん・カメラマンさんとは深夜から早朝まで寒さに耐えつつ長く時間をともにしたぶん、必然的に?互いのしょうもない小話まで切り崩しての愉快なやりとりが今でも一番この旅の印象として胸に残っています(笑)いっぽうで、ドキュメント番組制作のノウハウや撮影・編集の手法、コーディネート業に求められているスキルについても直接じっくりうかがい勉強させてもらえたのもまた大きな収穫でした。自分がかつて関わっていた出版物制作業界との明らかな相違点は、やはり時間軸を違和感なく紡ぐという大変さ。今回もそのために、太陽の出方が変わるたびに同じ場所に再撮に行ったり、アリバイシーンを新たに撮ったりと、空港送迎ギリギリまで奔走してその大変さはよくよく身にしみました…。

総じて今回のロケは、間違いなく過去最も過酷スケジュールな仕事でしたが、同時に一生ものの素敵な思い出とキャリアになりました。連日マイナス20度あたりを推移する厳しい環境下で、連日ほとんどまともな睡眠時間も確保できないなか、皆さん本当に一瞬足りとも落ち度や気の緩みを見せない、素晴らしい仕事をされていて、私はただただ圧倒され感化され、その刺激を自身のエネルギーとさせてもらっていました。
演者さん、マネージャーさん、衣装&メイクさん、プロデューサーさん、ディレクターさん、カメラマンさん、音声さん、現場でのロケを快諾し協力してくださった現地の人々、そして現地コーディネーター。言うまでもなく、番組制作とはこれらの人々ひとりひとりのプロフェッショナルさと努力と、そして絶妙なチームバランスのなかでなされる奇跡のような作業なんだということを強く実感した日々でした。まだお仕事が完結したわけでなく、今後は遠隔地で編集作業に随時力添えしてゆくことになりますが、あの数日間におさめた映像の数々がどう1時間の番組に濃縮され結晶化されるのかが今から楽しみで仕方ありません。
いろいろロケウラ話なども語りたいところですが、もちろん番組公開まではこれ以上何も語りませぬ。放送時間など、決まり次第またお教えいたしますので、皆さんぜひぜひお茶の間でお楽しみください!

20150131_3.jpg

20150131_5.jpg

話が大きく変わって、実は今年初めからわが町ユヴァスキュラでは、市の複数の美術館博物館がタッグを組んで、日本のポップカルチャーを多角的に紹介する展示会やワンナイトイベント等が同時多発中なんです!
メイン会場であるフィンランド手工芸美術館では、今週末はコスプレや日本のストリートファッションに関する展示が行われていて、私たちの大学の日フィン交流サークルメンバー(JYJY)のひとりである、フィンコスプレ界ではちょっとした有名人のオーナやヤンネが、特別企画スタッフとしてどどんと自身のパネルなどを公開し頑張っています。

それから、同じく今週末、昨日30日金曜から明日1日日曜日までは、これまたJYJYに参加する今年の交換留学生の日本人たちの企画が採用されて、ジャパニース・ホラー・エグジビションという、なんと日本のホラー文化に特化した特別展示が三日間限定で無料観賞できるようになっています。
詳しくは、こちらのFacebookサイトをご覧あれ!

私はこちらの企画にはノータッチで、どんな展示となったのかもまったく知らないまま昨日大学帰りにミッコとさっそく立ち寄ってきたのですが、いやはや年末年始をはさむ短い準備期間で、よくここまで頑張ったねと褒めてあげたくなる見事な展示室に仕上がっていました!別に脅かしてくるお化けが潜んでいるわけではないですが、展示室内は真っ暗にしてあって、おどろおどろしい音楽の鳴り響くなか、観覧者はペンライトを手に順路をさぐったり展示に光をあてて眺めていくようになっています。
日本の歴代ホラー映画の予告編も一気に鑑賞できる小部屋も用意されてて、ときどきその外側まで佐々木希の悲鳴が聞こえてくるのがなんともリアルで、ザ・日本のホラー文化って感じです(苦笑)余談ですが、この予告編映像についてた字幕はミッコが翻訳したもので、彼は夜な夜なうちのくらーい部屋でこのホラー映像ばっかり見ながら一人ぶつぶつ唱えつつ翻訳作業してたので、同居人として気味が悪くて仕方なかったです。。。笑

ともあれ、コスプレ&ホラーイベントは今週末限りの展示で、終日入場無料ですので、お時間ある方はぜひ!

20150131_7.png

そして以前にも少し書きましたが、私たちのカルテットもこの流れで、手工芸美術館にスポンサーとなっていただきアニソン&ゲームBGM縛りのコンサートを3月3日の夜に開催します!こちらはもう少し日が近づいたら大々的に宣伝する予定ですが、ユヴァスキュラ近郊にお住まいの方はぜひぜひ、入場無料ですので気軽に足をお運びください〜

ayana@jyväskylä.fi


にほんブログ村 海外生活ブログ フィンランド情報へ


今年は例年より雪がよく降りますなあ。



posted by こばやし あやな at 18:47| Comment(0) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月23日

北上につき、しばしお休みです

IMG_20150122_174625.jpg

明日からお仕事でしばし「北の方」に行ってまいります。去年のウツヨキ篭もりほど極端な地に行くわけではありませんが、このシーズンに訪れるのは初めての街・村ばかり。そして、初めて手がける本格的なTV番組ロケのコーディネート。日本から素敵な女優さんと大所帯の撮影スタッフをお迎えし、フィンランドならではの冬のレジャーや暮らしを大満喫していただきます。
年末に企画が立ち上がってから今日までの準備段階だけを鑑みても、これまで手がけてきた紙面媒体用の取材とは比べ物にならないくらい、台本作りや各方面との打ち合わせに綿密さや+アルファの気配りが要求される厳しい環境でした。大切な一瞬を絶対に撮り逃すことのできない現場のプロ意識や責任感に刺激を受けながら奮闘してきた日々。ここまではまさに文化祭の準備みたいなもので、実際明日からのロケ本番は、きっとあっという間に過ぎ去ってしまうんだろうな、と早くもじーんと来ています。

実は明日は、私のぶんはなんと航空券が取れず、まあそりゃ1回南下して北上するなら、ここユヴァスキュラから北上すればええがな…という究極的な理論を飲んで、なんと電車で現場に向かいます(笑)日本から飛行機に乗ってやってくるクルーたちの移動時間と、実質そんなに変わらないという。。。
まずは無事に現地空港で皆さまをお迎えできるよう、気の遠くなるような列車の旅、ガンバリます。

それでは、いつもながら出張中は任務に集中するためブログをお休みさせていただきますので、また一週間後にここへおみやげ話を持って帰ってきますね!皆さんもよき週末を。

ayana@jyväskylä.fi


にほんブログ村 海外生活ブログ フィンランド情報へ


現地では気温が下がり過ぎないことだけを切に願う…
posted by こばやし あやな at 05:40| Comment(0) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月22日

ウイルス殲滅作戦

20150121_3.jpg

今日は終日マイナス20度前後で、もちろん寒いんだけれどそれ以上に、空や樹氷の美しさに心が洗われ浮かれていたとても気分のいい一日。最近ミッコが鼻水をぐずつかせているので、今日はベッド周りのウイルス殲滅作戦デーということで、肺に流れ込む冷気に何度もむせながら、えっほえっほとお布団一式を庭に出して、布団たたきに勤しみました。ここまで気温が低いとウイルスやダニが簡単に死滅してくれるんだとか。眼に見えないので実のところの効果はわからないけれど、しばし極寒の空気にさらされたお布団やクッションはずいぶんしゃきっとリフレッシュしてくれた気がします。

20150121_1.jpg

20140121_5.jpg

ああ、しかしほんとにどこもかしこも透き通って見えて、清く美しい…誇張でも何でもなく、気を許したら涙がでてきそうなくらいに!ただ、もしここでほんとに泣いたら、確実に頬を伝う涙も瞬間凍結してしまうことでしょうから我慢…

20150121_4.jpg

夜の帰り道は、ダイヤモンドダストがちかちかと瞬き、そこらの街灯から気持よくライトピラーが伸びて、寒い冬の日の自然現象フルコース(オーロラは見なかったけど)!
綺麗だけど、綺麗なんだけど…さすがにやっぱり寒すぎる。自転車にのっていると露出している頬が引き裂かれるような痛みに襲われます。そして寒い日の外移動は携帯のバッテリー同様体力の消耗スピードも早いのか、最近はあまり夜更かしできずすぐに寝入ってしまいます…この帰宅後の倦怠感とまどろみもまた、ああ冬だなあって感じ。

ayana@jyväskylä.fi


にほんブログ村 海外生活ブログ フィンランド情報へ


明日からは少しずつ気温が回復する見込み。明後日からはしばしラップランドだけど

posted by こばやし あやな at 04:55| Comment(0) | Suomi×歳時記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月21日

こんな日だから満員御礼

20150120_1.jpg

気温急降下中。ただいまマイナス25度あたりまで落ち込んできました。昨晩から少し湿気があったからか、木々の枝が真っ白に見えるほど氷の粒をまとった、今日は見事な樹氷を拝むことができました。こんな寒い日だからこそサウナ…というのはやはり誰しも考えることのようで、本日お隣の棟にある地下サウナはいわゆる誰でも入れる日だったので女子時間開始から少し遅れてかけつけたら、なんとかつて見たことない超満員!シャワー室や脱衣所で順番待ちだなんて、初めて経験しましたよ(笑)

ともかく人が少なくなってくるまで粘って、じっくりと身体の中心まで熱が行き渡るように。そして恐れず冷水を浴びたあとなら、もうあとはマイナス20度だろうがなんだろうがバスローブ一枚で外涼みオッケー◎(ただし髪は瞬時にガッシガシに凍るので、家に入るまで触らないように注意!)
帰り際、いつもここの共用サウナで会うオーストラリア人の子と、凍りついた庭で弱々しい街灯に照らされた樹氷を、まるで夜桜を愛でるかのように見上げながら少しおしゃべりしました。彼女も、自国ではサウナなんてもの一切経験したことなかったのに、こちらに来てすっかりその魅力に取り憑かれてしまった異邦人の一人。おすすめサウナグッズなどについての情報交換もする仲です。サウナだけでなく、こんな究極の氷点下世界も、樹氷も、暗い朝も、フィンランド1年目の彼女にとってはいちいち何もかもが新鮮で非日常のようす。
今日あんなもの見た、こんなこと体験した、って話を毎度ロウリュを浴びながら食い気味に話しかけられるたび、サウナの中ではもうちょっと孤独にのんびりさせてほしいなと思いつつも、私自身のフィンランド1年目のときの研ぎ澄まされた感受性や日々の興奮が思い出されて、いつもちょっぴり懐かしいような気持ちになります。

ayana@jyväskylä.fi

にほんブログ村 海外生活ブログ フィンランド情報へ


明日が気温降下のボトムになるかな?

posted by こばやし あやな at 06:59| Comment(0) | Suomi×歳時記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月20日

桃色の帯の正体

IMG_20150119_162630.jpg

景観的にも心のゆとり量的にも、フィンランドではそれなりに遭遇率が高い現象なのに、今の今までそういえば「なんでやろ?」と一切疑問を持たずに見過ごしてきたこと:なんで日没後に東の空が桃色に染まるの?

ようやく今日、夕方3時半ごろだったか、寒さでぴりぴりしびれてくる頬をかばいながら大学のキャンパスからキャンパスを移動する途中に、東の空の水平線状に妖艶な桃色の帯が伸びているのを朦朧と見つめながら初めてふと頭にクエスチョンマークが浮かんできたのでした。あれ、そういやなんで東の空が紅くなるんやろ??

オケのチューニングの時間までにそそくさとネットで調べただけの情報なので理解度もまだ浅いままですが、こちらの京都の気象予報士さんの解説が一番しっくり来たのでリンクを貼っておきます。この現象には、「ヴィーナスの帯」という何とも神々しい呼び名がついていたのですね。簡単にいえば、地平線に沈んでいった夕日の光が届く限りの大気中で反射して見えている、ということなのでしょう。更に興味深いのが、その桃色の帯と地平線との間の暗がりの部分は、本来ここまで届くべき夕日の光をまあるい地球そのものが遮ってしまってできたという、その名もすなわち「地球影」。ううん…ロマンがある響きだけど、さすがに大気中に影というのは、たとえ原理がそうであってもストンとは納得できないような。じゃあもし、エベレストみたいにすっごく突き出た山がひかりを さえぎるような角度から見渡したら、あの暗がりのどこかにぽこっとしたコブぐらいできるのかしら?これがまったくのスケール違いの議論なのかどうかも自らでは反証できません…

20150119_1.jpg

こちら思い立って久しぶりに引っ張り出してきました、東京在住時代に、お天気次第でうちのアパートの屋上からくっきりと見えていた富士山とヴィーナスの帯のコラボ写真(つまり日の出時の西の空ヴァージョンですね)。東京暮らしのあいだは、時間に追われまくる日々にせめてこの時間だけでも抗いたいと、とにかく屋上から朝焼けや夕焼けの写真ばっかり撮って眺めて楽しんでいたものでした。朝焼けのほうは、編集部勤務と聞いてお察しかも知れませんが、「早起きして」撮ってたものではなく、「寝る前に」撮ってたやつばかりでしたからね…苦笑


そうそう、まったくヴィーナスの帯とは無関係なご報告なのですが。昨年の入籍後に、苗字変更後の租税条約云々の手続きでしばしお世話になっていた某出版社の経理の方が、「国際結婚されたんならぜひこれに応募してみてください!私毎日かじりつくように見てるんです!」と教えてくれた、現在放映中のNHK朝の連ドラ「マッサン」の最後に毎回紹介されるというリアル国際結婚カップルの写真応募企画なるものがありまして(ドラマを見てらっしゃる方はあのことかとお分かりになると思うのですが)、「じゃあ記念に一枚送っとくんでもし見かけたらご一報ください〜」とノリで送った、結婚式の時の気恥ずかしさ絶頂のラブラブ写真。本日「採用されることになりました」と突然NHKからご連絡をいただました(笑)
やはりこの毎日ドラマを見てるらしい両親に連絡したら、私よりよっぽど舞い上がってて親戚一同にも告知しそうな勢いでしたが、私自身は残念ながらまったく番組とは無縁…どんなものかと今日初めてサンプル見ました。が、笑っちゃうくらい一瞬&一言コメントオンリーですやん!!!応募フォームには結構あれこれ細かに書かされたはずなんですが…まあ、それでも小さなネタと良い記念にはなりますかね。2月4日の放送回で見られるらしいので、覚えておられた方はぜひチェックしてみてください〜写真自体は、すでにこのブログでも載せた使いまわしなのであしからず!

ayana@jyväskylä.fi


にほんブログ村 海外生活ブログ フィンランド情報へ


明日はものすごーく寒くなること必至のようで

posted by こばやし あやな at 07:40| Comment(5) | Suomi×歳時記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月19日

日曜日のインタビュー仕事

IMG_20150119_002317.jpg

毎年この季節に思うことなので去年も日記のどこかでぼやいているかもしれませんが、夏など他の季節に「白い」と認識しているものが、実はそんなに白いわけではないことに、世界が雪で閉ざされて、初めて気づきます。例えば白樺の幹は、雪を背景に眺めるとクリーム色っぽく目に映るし、大学の建物の白壁が実はけっこうくすんだ色をしている。エスキモーだかイヌイットだかの民族は、いわゆる白色にたいして十数種類だったかの別の呼び名を持っているとどこかで聞いたけれど、それはずばり私が冬にだけこうして知覚できるように、世界の大半を覆う雪の白色と対比することで浮き立ってくる、その他の白色の微妙なニュアンスの違いに他ならないのだろうなと思います。

今週一週間は、自分で言ってえっへんと胸を張るのも虚しいだけですが我ながらしゃかりきに働きました。ひとつひとつ片付ける、ということが不可能な状況下で、同時に複数のことを矛盾や抜かりなく効率よく捌いていく能力を少しは向上させられたのではと思います。来週はひとつ大きなロケのコーディネート出張があるのですが、そういう場合ほんとうに大変なのはいつも出発の前と後。出張中は否応なしにその仕事に集中する(できる)ので、自分のタスク管理は、責任こそ重いけれど単純明快。いっぽうでデスクを不在にする前後はどうしても方方との帳尻合わせに追われますものね…かといって転嫁できる同僚もいないし、体調をくずすわけにもいかないし。まさにこの週末は踏ん張りどころでした。

とはいえ、今日は思いがけず日曜日らしい安息サプライズも!
とある記事を書くためのインタビュー業務があって、ちょうど条件に当てはまるということで私の友人の夫さんに回答をいただけることになり、今晩に約束を取り付けていました。そしたらついでに夕食もどうぞ、なんならパートナーもつれていらっしゃいという話になり、結局夜に二人でおじゃまして(御宅はユヴァスキュラのヒルズと呼ぶべき眺め最高の湖畔マンション上階でした!)、奥さんの美味しいごはんをいただきながら肝心のインタビュー内容だけでなくたくさん会話を楽しんだ後、さらにはパランデル家名物ボードゲームコレクションからミッコがこっそり持ってきてたゲームまで皆で楽しんで…わたしゃいったい何しに行ったのやらと、帰宅してから我に返るくつろぎっぷり(笑)休日返上…とはとても主張できない、つかの間のリラックス休日出勤でした。まあ、ここフィンランドやしな!

ayana@jyväskylä.fi


にほんブログ村 海外生活ブログ フィンランド情報へ


そしてまた怒涛の一週間が明ける!
posted by こばやし あやな at 08:27| Comment(0) | わが家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月17日

20年

20150116_1.jpg

上から覗くと鯉のぼりの目玉にしか見えないルーネベリタルト(2月5日がお誕生日の国民的詩人ルーネベリさんの好物だったらしいしっとりタルト)が巷に出まわりだすと、1月はいつも正月からぶっ飛ばして生きてるよなあ…ということを認識します。お雑煮食べて、つかの間の休み明け早々気合入れて仕事やらに取り組み始めて、毎年気づけばすぐにこの風物食シーズンに突入するもんね。本日夕食後のデザートに、日本でいただいた有田焼ムーミン(!)のお皿に絵柄の一部のように乗せて、これまた日本土産の抹茶オレと一緒に初物タルトをいただきました。

その後ふたたびデスクに戻って、金曜日の夜なのになあ…いや今しかやれぬ…と後ろめたさを感じつつ今日の取材レポートを書き出してたら、ミッコが「コレもう飲んじゃおうよ、せっかくのフライデーナイトなんだし」といって、縁あって昨年いただいた、日本の連ドラで話題になっているらしい白鶴ウィスキーの残り僅かなボトルを目の前にちらつかせてきたので、結局誘惑に負けて手を伸ばしてしまう。

以前彼にもそんな話をしたので、実はちゃんと覚えていてこのタイミングで差し出してきたのか、まあただの偶然だったのか…実はウィスキーの匂いをかぐと、私の脳内回路ではいつもその刺激的な香りが阪神大震災の記憶を点灯させます。そう、奇しくもつい先程、丸20年の節目の瞬間を迎えた、あのやるせない日とその後の記憶を。
理由は、たまたま震災の日の前夜に両親が映画か何か見ながら飲んでリビングに放置したままだったらしいウィスキーのボトルが、当然ながら揺れで倒れて床で割れて、めちゃめちゃになった部屋にしばらく強烈なアルコール臭を放っていたから…。正直、揺れやその後の家や外のハチャメチャさを、肝心の視覚ではあんまり覚えていないのに、ベッドの下から突き刺すように襲ってきた最初の揺れや、父が寝室から私や弟の名前をさけぶ声や、そしてあのウィスキーの匂いなんかは、昨日のことのように今でもはっきり思い出せます。
あと、震災について脳のへりのほうに今でもべっとりと残っている記憶が、うちの近辺に仮設住宅がたくさんたって、一クラス25人程度だった小さな学校にどっと転校生が入ってきた途端、なんかいろいろとクラスや友人関係がぎこちなく、異様な感じになっていったこと。正直それまでは、世に言う「いじめ」と無縁の、均衡のとれた平和な少人数学級のなかでのほほんと毎日楽しく暮らしていたのに、クラスに新しい友達がどっと増えてまもなく、誰かが誰かの陰口をたたくのが耳に入ってきたり、家庭科の授業でとある子の作ったエプロンが切り裂かれる事件が起こったりと、どことなく不穏な空気が滞留しはじめて、気が付くと学校という場が、前見たくただ丸腰であっけらかんとエンジョイしていられる居場所ではなくなってしまっていました。でも、神戸市民といえども、六甲山がクッションになってくれたおかげで家や家族を失わなかった自分はラッキーやったんやから、これくらいのことは我慢せなあかんと、と学校大好きだった小学生なりに自分の心に言い聞かせてやり過ごしていたことも覚えています。そう遠くない渦中でずっと痛ましい目にあわれた方、命を奪われた方と比較すれば、あの震災が私の日常生活にもたらしたのは、実になんでもないくらい小さな波風だったことは、20年前の自分だってちゃんと自覚していました。

それから16年後に、自分はまた「遠からず近からず」の中途半端な位置(都内)で被災しました。部屋や職場は、建物の向きや階層のせいで相当めちゃめちゃにはなったものの、水も電気もガスも不自由なく使える環境に身をおきながら、それでも震災当日から何日たっても弱まる気配もない余震にいちいち背筋を凍り付かされ、報道の煽りにも一喜一憂させられて、一人暮らしではなかなか平穏な心が保てずにいました。もっと辛い目に遭い、大変な自体に直面している人がすぐ北にたくさんいるのに、こんな程度で自分が被害者面してる場合じゃないやろう、と懸命に自己を奮い立たせようとしたけれど、どうもあのときの場合は、小学生のときの自分みたいに、自分自身が直に負った小さな傷を放置することができなかった。(そしてもやもや溜め込んだままがむしゃらに働いて発散させようとした結果、病院搬送の悲劇を生んだ…)

そのころに(そんな自分を正当化するために)ぼんやりと考えていたこと。ケアの優先順位は震源地から必ずしも同心円上に決まるものでもなく、きっと、東北で苦しむ人も、千葉や茨城で苦しむ人も、都内で苦しむ人も、人間ひとりひとりとして、頑張れる人はどこにいても頑張れるし、大きかろうが小さかろうが傷を追ってしまった人は癒やしを必要としているということ。
すぐ周りには、もっと大変な思いをしている人がたくさんいる。
だから自分たちは我慢をしなければならない。
彼らのすぐ横で、弱音を吐いてはいけない。甘えてはいけない。
…という長男長女のような責任感を背負って自分の傷口を見ぬふりしたりそもそも気づかないことは、とても危険ですよ、ということです。自分の健全な身体と心ありきの、その心身を通して見つめることのできる、この世界です。何も自分が弱っている時まで、相手を気遣ったり優先することはないし、逆に自分にエネルギーや余裕やお金が有り余っているなら、手の届く範囲からさらに遠くへと、少しずつ愛の輪を広げて、それらを必要としている人に積極的に還元していけばいい。

私の、こうしたものすごく個人的なふたつの震災体験は、抗えない巨大な悲しみとともに、ちっぽけな自分の脆さを自分自身につきつけながら、それでもまずは自分を大事にすることの重要性も結果的に教えてくれました。
いざというときに自分が誰かを思いやれるように、役に立てるように、お互い日頃から心身の健康づくりには気を配っていきましょうね。

ayana@jyvädkylä.fi


にほんブログ村 海外生活ブログ フィンランド情報へ


フィンランド人に出身地を聞かれたら、KOBEのウツヨキです、と答えるようにしています。






posted by こばやし あやな at 09:01| Comment(0) | Suomiで見つめる日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月16日

お通じはだいじ

20150115_1.jpg

人様の目にさらす日記の題材にするほどのことでもない、どころかしないにこしたことのない話題で誠に恐縮なのですが、本日なにより嬉しい出来事だったので。日本滞在中の後半、贅沢がたたったのかコタツでだらけすぎたのか、近年稀に見る頑固な便秘をわずらったまま帰国してくる羽目になりました。耐えかねて1回だけ、帰国直前に一箱キープしておいたコーラックに頼ったりもしたのですが、その後はこちらの慎ましい(食)生活に再び馴染んできた一昨日あたりからようやく自然改善の兆しが見られ、今日はついに、思わずガッツポーズをして雄叫びを上げるくらいに快調にフィニッシュ。体操選手がフィナーレの華麗なジャンプのあとにばしっと着地を決めた瞬間(をTVで観ているとき)のような爽快な悦にしばし感じ入りました。そしてその後はもう、なににおいても無意識にポジティブシンキング!!嗚呼、バラ色の人生ここにあり!!便通の良し悪しは、下腹部だけじゃなくって心の重量までを大きく左右してしまう、日常生活における超重要ファクターであることをしみじみ思い知らされました。

とはいえ今日も終日デスクワークから逃れられないスケジュールで、食物改善はすすんでも決して腸やお尻にやさしいエクササイズができているとは未だ到底言えないので、余裕が出てきたら、もっと(良い意味で)腰使いの荒い生活を送れるようにせねばと、取り急ぎ、苦笑する相方を前に宣誓した次第であります。「宣誓」といえば、小学校の運動会の開会式で体育委員長が朝礼台に立って右手上げて「センセイっ!」という雄叫びに始まりスポーツマンシップにのっとって正々堂々とプレイすることを誓うアレですが、最高学年になってもなお「先生っ!」と教職員たちに誓いをたててるのだと信じて疑わなかったのは私だけではないはず…?

予告通りの実にしょうもない報告と決意表明、おまけにどうでもよいあるある余談、本日は終始大変失礼いたしました。。

ayana@jyväskylä.fi


にほんブログ村 海外生活ブログ フィンランド情報へ


明日は取材仕事でちょっとレアな場所に潜入させてもらってきます!


posted by こばやし あやな at 06:41| Comment(2) | わが家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月15日

知る人ぞ知るフィンランド人作曲家たち(2)

20150114_1.jpg

帰国中は、ミッコのリクエストで精力的にいろんなお城を見て回りました。岡山への帰省帰りに立ち寄った姫路城は、ちょうど日没時間で白壁が真っ赤に染まり(到着時は白かったのですが、それがたちまち)、白鷺城ならぬ紅鷺城に様変わりした貴重な一瞬が見られてラッキーでした。

さてさて、帰国してまもなく一週間がたちますが、やはり一ヶ月の現実逃避のツケは厳しく、毎日目が点になるくらい忙しい…。お仕事しかり学業しかり音楽活動しかり、容赦なくやってくる新規案件をその場その場でさばき続けるだけで、いつもあっという間に一日が終わってしまいます。いっぽう連日の大雪続きで相方が毎朝4時ごろから除雪作業バイトに駆り出されるため、私はさすがにそれに合わせて起きるのを免除してもらうかわりに、前夜の弁当作りでせめてものサポート。つかの間手をとめては、ああ卒業旅行はどこに行こうかなあ、なんてふんわりしたことを妄想して脳を休めています。この時間の追われっぷりでは予定通り卒業できるかどうかも怪しいのに…苦笑

さて、先日に第一弾を投稿した、私が今度の演奏会で取り組む「シベリウスの影でひっそり頑張っていたフィンランド人作曲家シリーズ」の後編をお届けします。残っているのはこのお二人…↓

4.Uuo Klami(ウーノ・クラミ)1900-1961
この人はシベリウスに負けずとカレワラ神話に思い入れを持って、関連曲をたくさん書いた人ですね。2年前に彼のカレワラ組曲を全曲やりましたが、情景描写がいつもわかりやすく、シベリウスの得意とする清澄で陰りを持った響きとともにロシアもののような爽快どんちゃん騒ぎ節も持ち合わせた曲で(ビオラにもかなり華を持たせてくれるので)、実に楽しく弾いた記憶があります。いっぽうで、フィンランド人作曲家にしてはとてもめずらしい宗教曲(カンタータ)なんかも書いています。私が知るかぎりの彼の曲は、いつもどこかでラヴェルとストラヴィンスキーによく似た雰囲気が漂ってくる気がする(と個人的に思ってたら、実際ちまたでもよくそう特徴付けられる人のようですな、やはり)。
今回我々は小管弦楽のための組曲という3曲編成の曲をやるのですが、1:セレナーデ、2:間奏曲、3:軍隊行進曲と、脈絡がいまいち見えない構成。この曲についてもっと情報を求めたくも…マイナーすぎて今のところ霧に包まれています…


「海の情景」のラストは、もはや私の耳にはラヴェルのボレロにしか聞こえません…

5.Leevi Madetoja(レーヴィ・マデトヤ)1887-1947
オウル出身の作曲家で、シベリウスに作曲を師事していたこともあるマデトヤさん(いまだにこの苗字は貝類を想起させる…)。この人ももちろんカレワラやフィンランドのあれこれを題材にした作品も残しているし、交響曲なども書いてはいるのですが、方向性はシベリウスとはまた全然異なって聞こえます。日本人北欧音楽マニアのあいだでよく話題に登るのが、「オコン・フオコ」という名のついた、なんと日本の歌舞伎だか人形劇だかを素材とした劇音楽。組曲がまだかろうじて知られているんですが、全曲盤には「ハラキリ」なんて直球曲も出てくるらしい…音楽は実際聞いてみてもそんなにエセジャポニズム感はなくて、荘厳なのに爽やか系。基本的にいつでも清涼感のあるサウンドが彼の特徴なのかな、私はこの人の曲は一聴してどれも気に入りやすいみたいです。ちなみに今回ウチのオケではTanssinäky(舞踏の光景?)という印象派風の超マイナー曲をやるそうです。まだ楽譜が届いていません(苦笑)


こちらはピアノ曲なんですが、"Kuoleman puutarha(死の庭)"というタイトルのつけられた曲。これってやはり、タンペレ大聖堂にある同タイトルのヒューゴジンべりの絵画作品から着想を得た作品なのかしら…?


というわけで、読んでいてお分かりのようにいずれの作曲家もまだ私自身がちゃんと深く作風を勉強したり聴き込んだりしているわけではないので、地に足付かない紹介文しかかけませんでしたが、へぇシベリウス意外にもこんな作曲家がいたのね、という認識の取っ掛かりになれば幸いです。私もこちらに越してきて、いうても結構いろんなフィンランド人作曲家の作品に取り組む機会を戴いた気がしていましたが、まだまだ勉強不足、いまだつぎつぎに新しい作曲家や作品との出会いが繰り返されますなあ。たまにはブラームスやチャイコフスキーにも回帰したいんだけどね。。。

ayana@jyväskylä.fi


にほんブログ村 海外生活ブログ フィンランド情報へ


今日は久々に少し暖かかったですね


posted by こばやし あやな at 07:32| Comment(0) | Suomi×音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月14日

蒼い硝子板の天空

IMG_20150113_185013.jpg

今日は、この冬いまのところ一番の、とびきりに良い空を見られた。

残念ながら写真はそのときのものではありません。これはお昼に家を出た時の、除雪もされてないわ新たに雪が吹きすさぶわで途方に暮れていた時間の一枚。けれどそのあと2時間のゼミを終えて外に出たら、先ほどまでの重たい雪雲はいつどこへ吹き飛んだのか、空はもう文字通りに空っぽ。4時を回っていたので太陽はすでに沈んでいて、闇の一歩手前の深いウルトラマリン色が、眼と心を惹きつけて離さなかった。

大気が凍るほど寒い日の雲なき夕空とその景色は、ステンドグラス絵画のように見えることがある。澄んだ空の裏には果たしてなにか光源でもあるのか、その見えざる光を透過した天空という硝子板全体が、色味だけでなく仄々とした輝きを帯びて目に映る。
いっぽうこうした空の下では、目の前の木々や建物から遥か遠くの森の木々まで、視界のなかのあらゆるオブジェクトの輪郭にぴしゃっとピントがあって見えるのがいつも不思議。黒く鋭い輪郭線ひとつひとつが、遠近感を無視して一枚板の硝子の空を切り裂き、藤城清治の影絵のように繊細な陰影をくっきりと浮かばせる。
寒いばかりの極北の地に暮らしながらこんなにもこよない冬空に巡りあえたとき、感激どころか神聖な感情にすら包まれるのは、巨大なステンドグラスの内側にたたずむ自分が、まるで大聖堂の内部に匿われているような思い込みを始めるからなのかもしれない。

ayana@jyväskylä.fi


にほんブログ村 海外生活ブログ フィンランド情報へ


空港で買えるロイズの生チョコ抹茶味は、誰にあげても喜ばれ珍しがられリピート依頼が来るので、海外へのおみやげにお勧めです!
posted by こばやし あやな at 05:23| Comment(0) | Suomi×歳時記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。