2012年11月30日

厳寒へと

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今日の外気もまた、キュウと骨身にしみる寒さ。午後にはマイナス10度を切り、今なんて風も結構強いので体感気温ー16度だと。自転車でさらにスピードつけてると、腿がぱっくり裂け、顔の皮膚がめりめりちぎれ飛んでいくんじゃないかと感じるくらい、なかなか過酷な世界。

湖も沿岸から徐々に凍結しはじめていて、登校時に撮った上の写真でまださらさらと水流が見えるあたりも、先程通ったときは水面が全体的に凍てついているようでした。気温は今週末にかけてまだまだ下がり調子のよう。そんな世界からいよいよ程なく日本に帰国するわけやけど、さすがに「あったかい」と感じてしまうものなのか、はたまた?

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レポートはいよいよ今年あとひとつ





posted by こばやし あやな at 03:41| Comment(0) | Suomi×歳時記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月29日

そこにもここにも日本人

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一晩でぐっと急冷した本日は、ここユヴァスキュラで日本人さんとの新しい出会いが連発!

今期大学オケを振ってくださっているハンガリー人の指揮者さんが、奥さんが日本人なので兼ねて私と引きあわせたがっていたのですよ。ユヴァスキュラ響のヴァイオリン奏者さんということで、私は一方的に何度か舞台でお見かけしたことはあったのですが(笑)本日はれて素敵なお宅にお招きいただき、うつわまで贅を尽くした和食を囲んで、まる半日におよぶお食事会を開催。

ユヴァスキュラではこれまで、自分よりだいぶ年下か年上か…な日本人さんとしか交流がなかったので、ほとんど同世代の方に出会えたのは、なんだかすごく新鮮!かたや定職あり&一児の母、かたや。。。orzという落差はともかく、きっととてもお互い価値観やテンポが似通っていて、この街にて初めて、日本人のよき「お友達」に巡り会えた気がしています(とはいえあちらのほうが少しお姉さんなのでおこがましい表現かもしれませんが)。

水曜の夕方に大学で定例開催している日本語カフェには、この秋から交換留学に来ている沖縄出身の高校生ボーイズもはじめて姿を見せてくれて(最近は高校間の交換留学もずいぶん当たり前になってきているのね…羨ましいなあ)、気づけば今日は一日を通して久々にフィン語より日本語優勢。

ところがいっぽう、たった半日傍らで赤ちゃんあやし続けただけですっかりヘトヘトな今の私よ…日々子育てに奮闘されている世のお母様方のバイタリティには、ただただ頭が下がります。今日は、話の流れからフィンランドでの外国人出産に関する貴重なアドバイスもたくさん頂いたのですが、それらが我が身において活かせる日はいつのことやら…

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期末フィニッシュまでもうあと一息


posted by こばやし あやな at 05:34| Comment(0) | Suomiで見つめる日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月28日

隠れた才を発見?/カタイネン首相スマイルいただきました!

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今日の民族音楽プロジェクトで、フィンランドに伝わる様々な伝統楽器を、ひと通り構造を確かめながら音を出してみる、という演習をやりました。実際はフィンランド特有のものだけでなく、影響を与えた、あるいは音の出る仕組みが極めて似通った他国の楽器も大集合。上の写真は、まだその一部にすぎません。

フィンランドの伝統楽器といえば、まずはカンテレ、それからヴァイオリン属の遠い親戚のようなヨウヒッコという胡弓楽器あたりは有名ですが、いわゆる吹奏楽器にも、原始的なものを含めかなりの種類の楽器が存在します。素材はもっぱら動物の角か、木の樺や枝。奏法を分類してみると、ちょうど現在の金管楽器のマウスピースと同じ原理を持つもの、そして木管楽器のシングルリード、ダブルリードにあたる弁を震わせて音を出すもの、フルートと同様に息を吹き込むもの、に分けられます。


これらさまざまな楽器の音出し体験の場で、弦楽器属は当初からまあ感覚で弾けてしまうのは当然として、私の意外な才能が発覚したのが、いわゆる金管楽器と同じ口の使い方をする角笛系。私自身、木管楽器は遊びでひと通り音の出し方を習ったことがあるのですが(そしてまったく才能がないことも証明済み)、金管楽器はこれまで触らせてもらったことがほとんどなくて、音の鳴らし方も、いつも傍で見ていて勝手に構築してるイメージしかありません。

ところが私、実際のトランペット奏者でもなかなかまともな音がならしにくいらしい、凄まじい形状の角笛も、プオーと一発でそれらしい音が鳴らせてしまい、オーバートーン(息の吹き込み方を調節して高音に切り替える)もイメージでやってみたら簡単にできてしまったので、これには先生もびっくり。「君は明らかに金管口なのに、なんでビオラなんか弾いてるの」とまで言われ、いまさらながら、選ぶ楽器間違えたのかな〜なんて、ほぞを噛んでみたり(笑)


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さて、話代わって本日夕方、うちの大学にフィンランド現首相のユルキ・カタイネン氏がご来訪されて(今日一日中部フィンランドの小都市各地を巡察していたようです)、講堂で特別講義を開いてくださいました。実はこのこと、たまたまその直前まで一緒にゼミのグループディスカッションしてたマイユが教えてくれてなければ、まったく知らずに聞き逃すところでしたよ…ありがたや。
この時の人を迎えての盛大な特別講義は、毎年11月に、ユヴァスキュラ大学とユヴァスキュラ市、ケスキスオマライネン紙が共同開催している「マッティ・アハティサーリ記念講演」という伝統ある公開講座で、学生だけでなく市民も無料で聴講することができます。

カタイネン首相といえば、若干36歳で財務大臣兼副首相を務めてその手腕が世界的に評価され、昨年晴れて首相の座についた、フィン政界のイケメンルーキー。この9月には日本を訪問して各メディアにも顔をのぞかせていたようですね。原発推進派としても有名です(といっても闇雲に突っ走る竜騎兵では決してありませんが)。

そんな我らが首相が、今回特別講義で熱弁されたテーマは、「バルト海および北極圏の協力体制がもたらす可能性」について。フィンランドの世界における位置づけや役割の未来を慮るにあたって、いつまでも「いちEU同盟国」として善戦しているだけでは、そりゃ金も他国に流出するいっぽうだし、正直強大国からいいように扱われるばかり。カタイネン首相は、少し前にフィンランドのEU脱退はあり得ないとかねてからの噂を強く否定したところですが、他方現在、フィンランドがその個性や強みを率先的に発揮しながらしっかり恩恵に預かるための、まったく新しいユニットのパートナーシップと体制の具現化に力を注いでいるのです。それが、バルト海沿岸国を寄せ集めたユニット(現代版ハンザ同盟?)と、北極圏の航路をつないで北半球の大陸をまたぐ長大ユニット。今回の講義では、その2つのユニットそれぞれの協力体制の意義と実現可能性、今後のより具体的なプロセスについて、非常に明快に解説していただきました。

ええ、とにかく明快に!!正直、(内容への賛否はさておき)目からうろこでした…フィン語もまだ半人前で、とりわけ政治や経済がらみの専門用語に疎いこの私でさえ、(時折出てくる北欧周辺の既存の機構や組織の愛称はさすがに聞き流すしかなかったですが)きちんと論旨を追って、話の展開に十分ついていけたのですから。しかも、TVでおなじみ、凛としたダンディボイスと語り口もまた、惹きつけ効果絶大(笑)これまで(主に日本で)脳内に築かれていた政治家の弁論に対するイメージを、がらんと崩され一新された心地です。


バルト海沿岸の同盟強化については、すでにここ数年でも同盟強化や各プロジェクトの具現化が進んでいてよい兆しが見えつつあるようです。とりわけ現段階ではロシアが積極的かつ友好的であることが追い風を吹かせているよう。ただ、実質的な交易に支障をきたすほどに今のバルト海が抱える最大の問題は、水質の悪さなのだそうな。でもこの問題についても、水質改善テクノロジーの共同開発という観点から、アカデミックな地平でも協力体制を築いてゆくチャンスとして好転しつつあるとのことです。そもそもバルト海沿岸都市をつないでゆくと、ヨーロッパ内の優良大学上位校が集中していたり、さまざまな観点から欧州屈指のレヴェルを誇る強みや競合性が見出だせるんだと!本当だとしたらなかなかおもしろそう…

また、個人的に興味をそそられたのは、北極圏ユニット構想のほう。こちらの最終的な想定参加国は、北欧諸国、ロシア、そしてアメリカ、カナダ。まさに北極海ぐるり一周(笑)このユニットの強みは、なんといっても移動の短縮化、そして鉱物や油田などの天然資源の豊富さ。このベルトがうまく利用できれば、アジアと北ヨーロッパも繋がりも強化できる。一方このプロジェクトにかけるフィンランドの一番の狙いは、協力体制による「極北」にこそ必要なテクノロジー開発や問題解決なのだそうな。例えばフィンランドは、実は世界で唯一、冬季にすべての港が凍結してしまう国だから、冬の航路を確保するための造船技術の向上は今後経済効果に大きく影響を与えるし、各天然資源開発をしようにも、自国だけでは技術やノウハウが足りない。さらに今後は、気候変動という問題も技術開発、ひいては経済へと結びつけていけるはず、だから、まだまだ未開な北極圏の活性化は、ラップランドだけでなくフィンランド全土に恩恵をもたらすはず、とカタイネン首相は睨んでいるようです。


最後にわずかながら質疑応答時間があったのですが、ここでもカタイネン氏はスマートさを発揮。「ひとつの質問ごとに答えていては、やりとりに無駄な時間がかかってしまい非効率なので、先にまとめて質問を吸い上げましょう。最終的な答弁のなかで、すべての質問の回答に触れられるようにします」と…!質問の中には、北極圏の同盟促進で、実際北極圏の大半に住むサーメ民族に負担やアイデンティティ迫害が強いられる恐れはないのかといった話題や、(北極圏の鉱物資源発掘の話題が出たことから)今国内で大問題になっているタルヴィヴァーラの弁明を求める人まで出てきていましたが、とりあえずもっともらしい事や聞こえの良い事を言って場を取り繕うといったふうではなく、不完全な本音をさらけ出しながらも、誠実に意思を述べている姿勢にとても好感が持てました。
最後には、「皆さんからいただいたコメントや質問こそ、今の路線を見つめ直すなにより生きたフィードバックとなりました、心から感謝します。」と深く頭を下げて降壇。


さらに驚くべきは終了後、ロビーにて無料で振舞われたコーヒーとお茶菓子を片手に、聴講客で溢れかえるその場にしばらくとどまり、サインや握手を求める一般人に笑顔で応じたり、意見を交わしたり。な、なんて敷居の低い首相なんだ…!?(というか日本では要人と一般人がこんな至近距離でコミュニケーションを許されても、絶対にこんな穏便にはすまないであろう…)

私がコーヒーの列に並んでいるとき、たまたまカタイネンが至近距離を通過されるときに一瞬目があい、とっさに「貴重なお話ありがとうございました」と月並みな挨拶をすると、にっこり微笑み返されまして…

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ええ、カタイネンスマイルいただきました(T-T)(写真はあくまでイメージです)

という、思いがけず幸せな一日の締めくくりでしたとさ。とっぴんぱらりのぷ〜

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首が相変わらず不調なので、
明日午前中に急遽マッサージに行くことに


posted by こばやし あやな at 08:11| Comment(0) | 大学院生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月27日

こんなときだけ遅筆

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レポートが終わらない。。。日本語だと止め処なく文字が溢れ出して推敲のほうに苦悩するのに、脳をフィン語モードに切り替えた途端、思考力が著しく低下する気がするのは、やっぱり語彙力不足ゆえ??

嗚呼締め切りまであと80分。

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久々に冷え込みを感じる夜です




posted by こばやし あやな at 05:40| Comment(0) | 大学院生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月26日

祭りのあとの安息日

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朝起きたら、寝違えたという程でもないけど首が明らかに凝り固まっていて、これがもし昨日だったらと…思うとヒヤリ。いつか、もっと反発力の少ない硬い枕に買い換えたいと思いながらも、いつまでも購買優先順位が低いままのマクラ…。

明日提出のレポートをちょびちょび書きながら、一日の大半は身辺整理と昼寝そして料理に費やしていました。水道・光熱費ゼロ円の学生アパートだからこそ可能な「長時間煮込み続ける料理」をと思い立ち、先日30%で購入してあった豚バラ肉をさばいて角煮・煮玉子づくり。計5時間以上煮込んだので、流石にほろっほろハート(トランプ)
さらにその合間にガトーショコラ、ミートソース、漬物などなど、期末レポートや試験に追われる来週に備えてせっせと無心で保存食づくりに励みました。来週はいろいろ楽できそうです。


ところで先ほど、昨日のリハーサル中にプロのカメラマンさんが撮ってくれた写真がどさっと送られてきました。唯一の黒髪東洋人はつい目が行きがちなのか、やたら私中心の写真多くて苦笑い(日本の演奏会で外人団員を見かけた時を想定すればわからなくもないのだが…)。せっかく画質がよいのでちょっとだけ紹介。

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これはだいぶレアな角度から!たぶんサッリネンの冒頭のソロを弾いてる時のです(直前にボウイングがどーっと変わったので、赤ペン先生の採点後のような楽譜なのはご愛嬌)。

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注目すべきは目が死んでる私ではなく、右後方の黒縁メガネのチェリストの彼。この秋入団してきたまだまだヤングボーイですが、それはそれは笑顔が爽やかで、キャンパス内で会ってもいつも駆け寄ってきてニコッと挨拶してくれるのです★おまけにチェロが抜群に上手い!まさに癒しの存在ってやつです。

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最後に全景(リハ中なので客席が雑然としてますが…)。キリスト様の見守る中、まったく別の神に支配されたフィンランド流の創世物語の曲を堂々と演奏してもよかったのだろうか…?という疑問はさておき。

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来週は「期末感」あふれてそう



posted by こばやし あやな at 05:13| Comment(0) | わが家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月25日

一本番入魂

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Sinfis-Jyväskylän yliopiston Sinfoniaorkesteri
SIBELIUS-SALLINEN-KLAMI – suomalaisen musiikin konsertti

Lauantaina 24.11. klo 18 Taulumäen kirkossa

Kapellimestarina Huba Hollóköi

Jean Sibelius: Pélleas & Mélisande, Op.46
Aulis Sallinen: Symphony No. 1
Uuno Klami: Kalevala-sarja



ぬーー食べすぎたっ!打ち上げ会場でオケ会計からサーブされたタダご飯を…。基本的に演奏会3時間前くらいからは何も口にしないで本番に臨むタイプです。ある程度お腹空いている方が集中力が高まるので。。

今日も無事に本番が終わりました。ご来場いただいた皆さん、どうもありがとうございます(今年の交換留学生の日本人勢は、私の演奏会のたびにみんなそろって駆けつけてくれ、感謝の念が絶えません!いつもありがとう!!)。
楽譜もらいたての時はウッと息詰まるゲテモノでしたが、だんだん愛着と執着(笑)が湧いてきて、名残惜しさを込めながら弾き通した本番。ソロも案外どの練習より満足いく出来だったし、パート首席としての役割と責任は相当冷静に果たしきったつもりではあるのですが…

どうせ当人に日本語で読まれることもなかろうから言わせてくれいっ。前回もちらっと書いたタンペレフィルからのプロのエキストラさん…不規則な拍子と休符の連続の中で、見事やってくれましたよ、ゲネラルパウゼ(オケ全員が音を出さない瞬間)の飛び出し事故。その他、細々ポカミスや勝手な解釈演奏、私はあなた方の前方に座っていると言えども聞き逃しませんでしたよ!!

そのくせ、終演後には何事もなかったかのような笑顔で「いい本番だったね!じゃ!」といってさっと出てゆく始末。。「はるばる来ていただいただけで光栄でした」とはいかんわ…あんたらプロなんでしょ?自分の腕に自信あるから練習一回出とけばなんとかなる、と今日の最終リハまでスキップしたんやろがい!
なんか、この件はいろいろ悲しくなりました。音楽家にとっての演奏会一回一回の重み、入魂ぶりを軽視された気分で。

まあ、他にもいろいろサプライズは多発してましたが、意志と推進力のある演奏だったと思うし、お客様にもにこやかに拍手をいただき、報われた部分ももちろんたくさんありました。打ち上げの場ではパートトップたちと指揮者さんで円卓を囲み、功労者同士ちょいちょい毒を吐きながらも(笑)、緩和した心でお喋りに興じてきました。


さて、今年最後の本番はずばり再来週の独立記念日。ミッコの故郷でもあるヨウツァ市からのお招きを受けて、国歌をはじめ、国内作曲家の小品ばかりを集めたプログラムを演奏してきます。そしてそれが片付いたら、今年もよく動いてくれた腕と上体を労って歳末マッサージにゆくぜよ!

いやしかし、フィンランド人作曲家の音楽大豊作の一年だったことよ…来年はもう少しスタンダードな曲に戻りたいなあ、なんて。

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明日はゆっくり自宅静養か。



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2012年11月24日

単調な毎日に変化をつけられる時間

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…といえば、それはもう夕飯の支度時間くらい。
最近小刻みに忙しい日が続いていて、忙しい=充実している、かと思えば、結局は学校(研究室or図書館)と家の往復にすぎず、日々のリズムは意外と単調。気候も毎日どんより単調(苦笑)

だからせめてどんなに疲れて帰ってきても、無限にあるレシピのなかから、その日食べたいもの、冷蔵庫にあるもので作れるものを慎重に選んで、毎日違った味付けと食器でのご飯の準備を怠らない。するとその時間だけは「昨日と違う私」を直に感じられて、返って心が安らぐのです。

でも、先日スーパーで安売りされてたハロウィン騒ぎの余りカボチャから、本日サウナ上がりに作ったパンプキンスープは正直失敗やった。…というのも、ハロウィン用カボチャって、ほんとに目鼻を繰り抜いてランタンにするために品種改良されたんですか?と疑いたくなるくらい、中身はスッカスカ、甘みも旨みも皆無。丁寧に裏ごしまでして有機豆乳で伸ばしてみましたが、結局繊維質な味しか残りませんでした…日本のほっくほくの南京が恋しい。。まあでも、先に述べたように、いつもと違う手順で違う食材をさばき味付けしている…その行為自体に一日が報われているので、気分は今日もそれなりに満たされています。


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こちら、明日の本番のポスターです。もう今ここで宣伝せずとも近隣で来てくれる人には周知済みですが、使われている風景画が、いかにも冬の何気ないフィンランドらしく素敵なので、離れた皆さんにもお見せしたくて。とはいえ、実は作者がさっぱりわからないのです。絵の片隅にサインはあるけど読めないし、作品について周囲のフィンランド人に尋ねても知らないの一点張りで…もちろんポスター製作者に聞けばわかるのだろうけど。ともあれ、2曲めのサッリネンの交響曲の不穏な響きのなかにふっと現れる凍てつくほどの静寂性は、この絵のイメージに重なるものがあります。

そういえば、メイン曲クラミのカレワラ組曲をコンサートまでにここで全曲紹介…と豪語しておきながら、結局第二曲め止まりでしたね…m(__)m
今日はさすがにもう床につきたいので、音源リンクだけ紹介します…どうもすみません。



第三曲「テルヘンニエミ Terhenniemi」


★一番長編で、「わかりやすい」メロディは少ない難解なスケルツォなのですが、クラミファンはこの楽章が一番の名曲だと絶賛する傾向にあるようです。個人的には、斬新で厄介な弓さばきの連続で腕が千切れそうになるので、いつもはやく完結してくれと念じながら弾いてます。。。



第四曲「レンミンカイネンの子守唄 Lemminkäisen kehtolaulu」
&第五曲「サンポの鋳造 Sammon taonta」


子守唄は、むしろ葬送行進曲というべき悲痛な響き(実際母が勇者レンミンカイネンを見つけたとき彼の身体は死んでいますしね…)。ここぞという泣きのメロディでイングリッシュホルンに大活躍させる手法はシベリウスからの受け売り?
最終曲は、出だしはミステリアスだし地味ですが、中間部からエンディングにかけての壮大な盛り上がりは、えっいきなり北国から一気にハリウッド!?と戸惑うくらいのどんちゃん騒ぎ!ドラもうなれば鐘がこだまし、ハープがうねるなか、金管が朗々と歌う…急いでるのでとりあえずクライマックス部分だけ聞けたら十分です、という方は、後半3分くらいだけご試聴ください(笑)


ともあれ明日は、これまで出演してきたどの演奏会よりも(変拍子カウントに)集中力を注ぎながら、ソロ部分もろとも楽しんできたいと思います!

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みなさんもよい週末を


posted by こばやし あやな at 10:06| Comment(1) | わが家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月23日

アルヴァ美容室へ初入店

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いよいよ教会広場の樅の木にも毎年恒例のクリスマスイルミネーションが点灯して、ムードが高まってきています。このツリーですら珍しくカラフルで派手な方で、本来フィンのツリーといえば単色ランプだけがほんのり灯っているのが通常です。

さて今日は夜のオケリハの前に大学の友人アルヴァのお宅におじゃまして、髪を夏ごろと同じベリーショートまでさっぱり切ってもらってきました!彼女は今はスウェーデン語の先生になるため勉強中ですが、以前にヘルシンキで美容学校に通っていた経歴があって、腕の維持のためにと友達のヘアカットをボランティアで引き受けてくれるのです。もはや、お金とって商売にしたほうがいいんじゃない?というくらい、連日大繁盛のようで、共通の友達も次々に頼んでいるみたいだし、今日私が訪問したときも、別のお客さんと入れ替わりでした(笑)

目の前が大きな鏡でない場所での(というかキッチンとペットの猫ちゃんたちを眺めながらの)ヘアカットって、はじめはちょっと不思議な心地でしたが、友達だから気軽に注文つけられるし、さすがにテクニックはなんの不安も抱かせず、何度か細部を修正してもらってあっという間に完成!さすがアルヴァ、ありがとう!!

ちなみに、さすがに完全ボランティアでは申し訳なさすぎるので、家を出る前にぱっと抹茶シフォンを焼いて手土産に。始めは緑色のケーキというのにややびびってましたが、香りと味はとても気に入ってもらえました。これからの季節、抹茶シフォンはクリスマスリースのようで見栄えもよいので、パーティなどにお呼ばれするたびばんばん量産するつもりです。


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こちらが、土曜日の演奏会の会場となる街のはずれの大きな教会。今日はここでサウンドチェックを兼ねた最後のリハ。実は今回、ビオラの現役出演者が二人しかいないので、エキストラとして、なんと(そしてなぜか)タンペレフィルハーモニーの奏者お二人が助っ人にやってきてくださることに。むむーープロトラがいらっしゃるくらいならソロも首席も代わってほしいんですが。。。ただ、当日は自分たちのコンサートを終えてからユヴァスキュラに来るそうで、ゲネが間に合わないかもということで、急遽本日練習に参加してくださいました(聞いてませんでしたって!!)。

おしどり夫婦ですか?ってな仲睦まじき中年の男性女性ペアで、癖のあるタンペレ弁全開(笑)
プロのエキストラさんと言えども、運弓はじめ要確認ポイントは山ほどあるので、今日は手をやすめている瞬間も延々打ち合わせや質疑応答、もちろん合奏中も後部から聞こえてきた「ん?」な音は恐れ多くも容赦なく指摘させてもらい、体力とともに神経をすり減らしながらの練習時間でした。教会特有の残響と後部との時差にもようやく慣れてきたので、あとは無事に当日を迎えるのみ!


おまけ

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さらに今日は朝から2時間の筆記テストがあったので、そんな日はあえて早起きして、見直しよりゆっくり丁寧に朝ごはんを食べる!と決めて(割りきって)います。頭をさえさせるには、やっぱりお味噌汁と白ご飯。そこに最近はまっている塩麹とお酢とごま油で漬けたキュウリ&大根、同居人カティが先日実家からどっさりもらってきたムイックの塩焼きをメザシ代わりに…するとあ〜ら不思議、ここがフィンであることを忘れさせる、ザ・和の食卓が完成ハート(トランプ)このとびきりの和心でテストもなんとか乗りきれた…と信じたい。冬休みまでもうあとひと頑張り。

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日本は本日祝日だそうで。よろしおすなあ。


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2012年11月22日

ユヴァスキュラのかもめ食堂?

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昨日のことですが、いつも気にはかけながらもずっと素通りしてた、大学そばの目立たない一角にあるコンディトリへついに潜入。おそらく本場はスウェーデンのほうと思われるコンディトリってのは、カフェスペースを持った自家製パン・ケーキ屋さん、と定義したらよいのかしら。見た目はいわゆるカフェですが、重きをおくのはドリンクではなく、やはりパンとケーキのほう(だからたいがい飲み物といえばコーヒーor紅茶、しかない)。
お店の奥で焼かれたてのこだわりのプッラ(コーヒーのお供に食べる菓子パン全般)やケーキがショーケースにずらっと並んでいて、お店の外まで鼻をくすぐるいい匂いが立ち込めているものです。まあ、気取らない値段のパンやコーヒーを求めてちょっと「お茶しに」ゆく場所なので、役割は喫茶店そのものですね。

閉店時間ぎりぎりに駆け込んだそのお店の名前は、「Ullan Pullat(ウッラさんのプッラ)」。中にはいると思いの外年期が入っていて、無作為に醸し出されるレトロな雰囲気が、ユヴァスキュラではなかなか珍しく映ります。

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タイトルで「かもめ食堂?」と浮かんだのは、この水色の羽目板壁と、壁際に置かれていたレトロなコーヒーミルが目に飛び込んできたから。これとそっくりな姿形のミルが、確か食堂で盗まれかけていましたよね??

さらに一人でお店番をしていたのは、かもめ食堂での小林聡美さんのオーラをそのまままとったような、ちゃきちゃきした短髪の女性。売れ残ったパンのポイントをひとつひとつ丁寧に説明してくれて(でも結局定番のシナモンロールに落ち着いてしまったのだが)、「ごめんね、もうすぐ閉店時間でもう今日はだれも来ないと思ったから、コーヒーのスイッチきっちゃって…」と、席にお水を持ってきてくれました。

パンはなんとも素朴で家庭的な味で、お値段もそこらのカフェよりずっとお手頃。店内もソファー席なんてなくともいつまでもくつろげそうな温かい雰囲気。聞けば、なんと今年で30週年を迎える、ユヴァスキュラ有数の老舗コンディトリなんですって!大学のすぐそばにこんな素敵なお店があったのに、どうして今まで利用してこなかったのだろう…!!

今度はもっと早い時間にいらっしゃいな、プッラの種類ももっとそろってるから。と、サチエさん似の店員さん(実際は彼女のお母さんのお店らしいのですが、お母様は今一時的に入院していて、彼女が切り盛りしているらしい)。はーいおっしゃるとおりです。近々、もっと早い時間帯にまた必ずお茶しに来ます!

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今から何ができるわけでもないけど、明日のテストが気がかりだ…

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2012年11月21日

街のバイオリン職人さんの秘蔵ポスター

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今日、本番も近いしということで久しぶりに、フィンランドに来て以来お世話になっている弦楽器マイスター、ミカ・ラハティネンさんの工房へ。以前こちらの日記でご紹介した、ユヴァスキュラどころか中部フィンランド唯一の、制作のあいまに楽器修理・調整に対応してくださる頼れる弦楽器職人さんです。

楽器を職人さんに預けるというのはそんなに頻繁な出来事でもないにせよ、我々アマチュア市民だけでなく、近隣の音楽学校の生徒たち、ユヴァスキュラ交響楽団の団員さん、さらには彼を慕う遠方客など、みーーんなこぞってミカさんを頼りにしているので、いつ伺っても相当お忙しそう。でもラッキーなことに、今日は工房に待ちのお客さんがいらっしゃらなかったので、弦や小物を買いに行っただけでしたが、弦選びにも私が今求めている音のイメージを聞いて熱心にアドバイスしてくれ、張替えと簡単な調整もサービスでやっていただきました。
ちなみに今回ミカさんの強い勧めで初めて手を出したのが、トマスティック社の「VISION SOLO」というシリーズのヴィオラ弦。今度のコンサートでのソロが延々C線をうごめくので、低音がくぐもらずレスポンスの良い弦を求めていたのですが、それなら最近はオブリガート(←いわゆる王道の良質弦)より断然こちらを勧めている、一度は試してその魅力を知っとくべき!との強いプッシュに圧されてワンセット購入。帰ってさっそく試奏してみると、ヴィオラらしい深い音色を損ねずに、ここまで大音量でぱきっと発音よく鳴り響く弦があったのか!!と、耳からウロコでありました。楽器から鎖骨を通じて振動がびんびん身体に伝わってくるし、A線の高音域もすごく鳴らしやすくて運弓が楽。ただその分音程はばしっと指先でコントロールしないとごまかせなさそう。。


…という同業者以外にはなんの得にもならない情報はさておき、調整をしてもらっている最中に、ふと壁にがくつきで掛けてある一枚のポスターが目にとまったんです。

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すみません、真相を聴いたあとに慌てて興奮して写真に収めたので、私もシルエットもばっちり写り込んでしまっていますが…

ポスターは、1983年の夏、かの世界的ヴァイオリニストのヴィクトリア・ムローヴァが、ユヴァスキュラの夏の芸術祭の一環で、なぜか大学のパーティホールにておこなった公演時のもの、のよう。でもこの小さな街のせっかくの一大イベントのポスターにしては、なんともアバウトでやっつけ的な雰囲気も漂ってます…(彼女がシベリウス国際コンクールで優勝したのが1980年、チャイコフスキー国際コンクール1982年のこと。だからまさに話題絶頂期の、誰もに待ち望まれた来芬公演だったに違いありません)。
ちなみにムーロヴァさんの演奏は、2006年にオスモ・ヴァンスカ×ヘルシンキ市響でシベコンを生で聞く機会があり、あのときの熱演は今でも強く耳に残っています。今は歳相応に貫禄たっぷりの彼女も、写真のなかではまだまだうら若き少女ですね。

「へえぇ、ユヴァスキュラにムローヴァさんが公演に来たことなんてあったんですねえ」

と何気なくミカさんに話題をふると、急に彼の目がキラリと光り、

「そう、これはある意味で伝説的なコンサートだった…いやなるはずだったんだ。つまり結果的にいうと、ある重大な出来事ゆえコンサートは実現しなかった。ともかくこのポスターは、今や彼女のコンツェルトの伴奏をする予定だったユヴァスキュラ響すらもう所持していない、とっても貴重なお宝ポスターなんだよ」

と、こちらの好奇心をかきたてんとばかりのいわくありげな反応が返ってきたではないですか。


1983の夏に予定されていたコンサートが、公演当日ほんの2、3日前に、突如やむなくキャンセルされてしまったわけ…ムーロヴァさんの生涯にお詳しい方は、ひょっとしたらもうぴんと来ているかも知れません。

ミカさんのお話によると、彼女が公演に現れなかったのは、ずばりその数日前に、フィンランド国内公演を装ってソ連から極秘に入国し、そのままスウェーデンへと亡命してしまったから。1980年代前半はいよいよソ連も混乱を極めてきており、亡命者が後を立たなかったことから、政府がとりわけ芸術家たちの国外遠征を厳しく禁止し、隣国に流れていることが発覚次第、その政府と手を組んで強制送還に乗り出していたのだそうです。なので、ムローヴァのフィンランド国内演奏旅行それ自体も、フィンランド側の各地のアートマネージャーたちが、ロシア政府にばれないように極秘で手配、広報しながら、なんとか実現に向けて奮闘していたというから驚き(そんな大胆な企て、ネットの普及していない時代だからこそですよね…)。

ところが、彼女が最初の公演開催地として訪れたロシアにほど近いフィンランド東部の街、クーサモで、大脱走劇をはかるのです。このとき、彼女を車に乗せてスウェーデンまで運ぶという、発覚すれば当然重罪となる決死の手伝い役を買ってでたのが、国営放送局のとある報道記者。彼は、自分が引き受けたその大役のことを、長年奥さんにも話せずにいたのだそうです。月日は流れ、2000年に、すでに定年退職した彼がすべてをメディアに告白して騒然となったのだとか。

ちなみにムローヴァさんは、このクーサモの滞在ホテルに、ソ連政府から借りていたストラディバリウスのヴァイオリンを置き去りにして、まさに身一つでスウェーデンに逃げ込み、その数日後には見事偽装パスポート片手にアメリカに渡っていた、とのこと。ミカさんからは、さらにその後もソ連解体前後のアーティストやスポーツ選手たちの苦悩や不遇について、実にたくさんの興味深い事例を聞かせてもらいました。

彼女のことをこれまで「ロシア人」として認識していたけど、まさかそんな壮絶な過去があり戸籍も捨てていたなんてこと、私はちっとも知りませんでした。そして、たかだか私が生まれた年前後に、まだそこまで緊迫した情勢がこの国近辺にはびこっていたなんてことも、教科書の上では無意識に頭に入れていても、なかなか実際の想像には及ばないもの…。そういった生々しい緊張感に一切肌を触れさせることなくここまで生きてこさせてくれた私の母国は、なんだかんだいってもとびきりに平和なのか、あるいは平和に見せかけるのが相当に上手いのか…

ayana@jyväskylä.fi


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さて、本番までがんがん楽器を鳴らして慣れておかねば





posted by こばやし あやな at 07:56| Comment(0) | Suomi×音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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