2011年10月31日

帰郷、4ヶ月ぶりの異臭

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さきほど、無事ユヴァスキュラの街に戻って来ました。

列車が北上するにつれて、ヘルシンキ市内ではまだ色鮮やかな黄葉をつけていた白樺の木々が目に見えて寒々しくなってゆくし、景色もどんどん灰色にくすんでゆき、そしてほとんどトワイライトが闇にのまれてしまった頃に、駅に到着。季節の早送り観察列車のようでもあり、ただただ楽しい思い出に彩られた「過去の街」から、まだまだすべてがこれからの「今の街」へのタイムトンネル移動のようでもあり、どっさり荷物を抱えて、ぴりっと寒さが肌を刺すプラットホームに降り立った瞬間は、ふら〜とよろめきかけたものでした。

ヘルシンキの街は、小さな首都といえどさすがに新陳代謝も激しく、新しいモノにもたくさんお目にかかりましたが、でもやっぱり変わらぬスケールや空気の心地よさを身体が覚えている親しみ深い街。街角で知り合いに次々ばったり出会えるし、ブログなどを通じて私を知ってくださっている方がわざわざ声をかけてきてくれたりもして…。なにより、残念ながらユヴァスキュラにはまったくいない同世代の日本人友達がたくさんいるから、彼女たちに会ってしゃべるだけで否応なしに心を落ち着けられるし、元気やモチベーションをわけてもらえる。きっと私にとっては、まだ戻るわけに行かなくとも、ときどき帰って来るべき街なのでしょうな。


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さて、宣言通り、なんとか時間をやりくりしてアジアンマーケット街に繰り出してくることができました!マルキンのうす口醤油、信州産(と書いているがいろいろあやしい)白味噌、パン粉、馴染みのパッケージのお菓子各種、コチュジャン、S&Bわさび、ミツカンのみりん…などなど、もうここぞとばかりにどっさり買い込んでこられたので悔いはありません。くうぅさすがちっこくても首都…「なっとういち」の冷凍版も1パック1ユーロで見つかったので、ついつい手を伸ばしてしまい、さっそく本日の晩御飯にいただきましたとも。
そういや私はいつからかコンビニのおにぎりといえば納豆巻きしか買わなくなってしまい(だって他の選択肢はたいがい苦手なマヨネーズまみれなんやもん…)、研究室でも職場でも小腹が空いたらだいたい納豆巻き片手に原稿書いてて、きまって周囲には嫌がられてたっけ。。それくらい、酢飯と海苔と納豆の組み合わせがたまらなく好きなんです。なので今日もわざわざ炊いたご飯を酢飯に変えて、海苔で巻いていただきました。冷凍→解凍、で風味ダウンは否めなかったけど、実に4ヶ月半ぶりの納豆臭には何故かついニヤけてしまい、ほおばりながらも笑いが止まらなかった…。これを食べると、次いでよしっ書くぞーという気になるのは昔も今も一緒のようで、この動力を活用してこのあと取材レポート纏め上げるつもりですよん。

ayana@jyväakylä,fi


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明日はヘルシンキ滞在中に食べたものに感動記を書く予定!



posted by こばやし あやな at 04:13| Comment(0) | わが家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月30日

サマータイム終了

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旅先からではありますが…フィンランドでは昨晩の夜中のうちに時計がくるっと一時間逆回転してサマータイムが終了、本日よりしばらく日本との時差は7時間になります。嗚呼ついにきちゃったよ名実ともに冬時間。これでがくっと日暮れが早くなって、行動時間が狭められちゃうんよね…無事に乗り切って、健康体で次の春を迎えられますように!

さて、おかげさまで取材撮影の方はスケジュール通りすべて終えることができまして、余力があれば今日の帰りの列車のなかでレポートにまとめてしまえればなと。
万事をとって今回は英語でやるべきかぎりぎりまで悩みましたが、翻訳チェックや会話練習につきあってくれたミッコや、一様に私の目を見てじっと話を聞いて丁寧かつ朗らかに言葉を返してくださった店舗のオーナーの皆様の温かい協力あって、なんとか英語に頼ることなく遂げられ、小さな自信にもつながりました。自分ではまず立ち寄ることのなかろうタイプのお店に潜入することもできたのも楽しかったしね、ヘルシンキ唯一のマンガ喫茶とか…

情報収集の段階でもたくさんのフィンランドサポーターや現地の皆さまに協力していただき、心から感謝しています。小さな依頼ひとつでこんなにも多くの皆様と出会え、つながり、愛情に救われながら「言葉を綴る」行為と向き合えるこの素敵なお仕事が、いつか、「私の天職です」と胸をはれる日を迎えられるよう…まだまだ精進いたします。


滞在中に(オフで)撮った写真や食べたもの、出来事なんかはユヴァスキュラに帰ってからゆっくり回想してアップロードしてゆけたらと思っています。今日はこのあと、東京は高円寺の街で数奇な出会いをして以来、素敵な友達であり恩人でもあるフィンランド人さんと再会してから、まだまだ名残惜しくも午後の列車で帰郷です。

ayana@helsinki.fi


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今日は街中の時計表示をうかつに信じないようにしないとね(笑)
posted by こばやし あやな at 15:17| Comment(0) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月29日

れっつらごー

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今日はいつもより2,3時間ゆっくり起きたのですが(夜もだいぶと起きてたけどw)、まだ陽の光すらはいらないくらーい部屋で、カーテンの外がぼやっと明るいだけなので、ああ今日は悪天か…と思って外を覗いたら、なんてことはない、日の出がまだなだけでした

見てのとおり(いつものとおり)、雲ひとつない澄んだ空!


今日は仕事をつつがなく終わらせて、ハカニエミのアジアンマーケット(とできればヘルットニエミのマリメッコバーゲンにも!)に繰り出すことが目標です〜
夜には急遽、市内音楽家の皆さんの「鍋パ」にもお呼ばれしてしまったので、それら全てを楽しみに、もちろんお仕事の方も楽しんでまいります〜

ayana@helsinki.fi

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こっちはユヴァスキュラより気温も高いようです〜。紅葉もまだ終わってないし!プチバカンス〜
posted by こばやし あやな at 14:50| Comment(0) | Helsinki-ヘルシンキ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月28日

上京

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ヘルシンキ到着。

朝は5時起き、そうじ、洗濯、冷蔵庫整理をだっと終えて、図書館にダッシュして言語個人指導、終わり次第週明けに書き上げる予定のレポートのための本を内容も確認せずだっと借りて、市立図書館にほんの返却に行って、その足で駅へ。列車の中では休む間もなく今日の言語指導の報告ブログを書いてから、このあとの取材シュミレーション。

気がつけば、せわしなく騒がしい「大都会」に到着。

やっぱりなんとなく、ただいま、と言いたくなる、心落ち着く見慣れた景色。

さあ、感傷に浸るのもここまで。まずはお仕事を誠心誠意遂行してまいります!
次の更新はまた帰郷してからになるかも…皆さん、素敵な週末をお過ごしくださいね。

ayana@helsinki.fi


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不在のあいだ、↑クリック↑よろしく!

posted by こばやし あやな at 23:27| Comment(0) | Helsinki-ヘルシンキ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

サウナを諦めるほど…

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今晩、ほんとなら今頃、研究室のサウナパーティだったのです。。。キャンパス内にある学生部のサウナパーティ会場を貸しきって、なんとゲストバンドまで呼んで、盛大に…。

でも、(もちろんありがたいことに)急に舞い込んだ明日からのお仕事の準備が思ったより大変で、その上どうしても明日までに先生に提出しなきゃいけないプレゼン原稿が終わらず、ともかく図書館閉館時間まではねばって、目処が経てばちょっとだけ顔を出してサウナだけでも入ってこようと思い、ノートパソコン+分厚い資料ファイル、さらにバスタオルとてぬぐいを抱え、サウナ見込んですっぴんで登校(決して手抜きではない!)。2コマの授業とランチ以外は一歩も図書館を出ることなく、無我夢中であれこれ片付けてゆき、要提出の原稿もなんとかぎりぎりに完成。

でーもー…ガードマンのおっちゃんに急かされながら図書館を飛び出した後は、なんだかもう疲労困憊で、こんなときこそサウナやろ!!とは思いながらも、なんとなく皆さんとのコミュニケーションを想像するだけでどっと疲れが上乗せされる気がして…結局グリル屋台で買ったマッカラかじりながら、とぼとぼと雨の中自転車を押して直帰してきてしまいました。。途中で雨脚が強まったので、かさばってたバスタオルも一応役に立ってくれたのですが。

この疲れてる時の自分の気持ちの素直な反応から、日本語も英語も完全に封印された環境で、初対面の人ならともかく、もう何度も顔をあわせていて今更上っ面な話だけではコミュニケーションがなりたたない人たちと絡むことに抵抗を感じ、まだまだ真にオープンになれないで居る自分を自覚せずにはいられず、ちょっと凹みます。でも、今日はもう心身限界、許しておくれ。

明日は午前中にEOTOを終わらせて、午後一でヘルシンキに向かいます。明後日には急遽今開催中の国内最大規模のブックフェスにもかけつけることになってしまい、あまり自分の時間は持てなさそうですが(アジアンマーケットハンティングにいけるかどうかもあやしい!!)、久しぶりに合う約束をしている皆さんには、私のフィンでの元祖ホームタウンで、たっぷり慰めてもらおうと思っています(笑)

イントロ写真は、気分だけでもということで、私がかつて経験した史上最北端にあるサウナ(から湖畔への飛び込み台)。ちょうどいつかの夏至の日でして、これでも夜の12時すぎの光景です。背後の山には万年雪が見受けられますね。

ayana@jyväskylä.fi


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あったかいおうどんでも作るっかな。

posted by こばやし あやな at 02:57| Comment(0) | 大学院生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月27日

どんどん(横に)広がる日本の絆

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毎週水曜日の放課後は、おなじみ日本語カフェ@大学図書館。
最近、あれやこれやで相当多忙を極めていて、日本語の授業の方にはなかなか顔を出せないのですが、この集まりだけは一週間のうちの癒しのひとときなので作業の手を止めて参加するようにしています(本当はうちのアパートの女性サウナの日だから早く帰りたいというのもあるけど)。フィン人はときどき、水曜の夜のことを「ピック・ラウアンタイ(=ミニ土曜日)」と呼んで週の中日のミニパーティをやったりするのですが、ちょうどこのミーティングが、私にとってのピック・ラウアンタイ効果をもたらしてくれているわけです。

日本人の顔ぶれは(既に出尽くしているので)これ以上一新されることはないですが、日本や日本語に興味のあるフィンランド人たちは、友が友を呼んでくれるおかげで毎週どんどんと増え続けております。新人さんも、一回きりでなく、ちゃんとリピーターとして定着してくれているのが嬉しいですね。しかも、今日はどこから聞きつけたのか、かつて日本語を習っていました、とか、今興味あるんです、という、ギリシャ人にベトナム人…と多国籍な顔ぶれまで!

おかげで、写真の通りカフェの横幅はもうパンパン。これは序盤で、さらにここから増殖してきっつきつになっていましたが。でも、あくまでちぎれずにみんなで一つの輪をキープ、がポリシーです(笑)


輪の中では、当初はフィン人同士がフィン語(日本人同士が日本語)、あるいは共通語の英語で…というのが主流でしたが、近ごろはこの中で熱心に互いの言語を教えあったり、相手の言語に懸命に合わすことで「脱英語」する良い傾向にあります。私のように喋らなきゃどうしようもない、という縛りがあるわけでもないのに(むしろ英語の勉強だけでも大変だろうに)、交換留学生の日本人たちは皆それぞれにフィン語を熱心に勉強していて、どんどんと語彙も増えているので感心してしまいます。このカフェにおいての両学習者たちのひたむきな姿勢の見せ合いが、きっとこれからもお互いの刺激となって、一緒に上達していくのでしょうね。私もその波に乗らないと!

オフの場でも、先週はエクスカーション第一弾も実現したし、今日はまだ比較的新しい参加者の子たちからこの水曜カフェ以外の場での交流会の企画がもちあがったりと、いよいよ、なんとなくの集まりが、少しずつ「集団」として魅力的に機能しはじめています。カフェ以外の場での情報共有には、facebookのグループページがなんといっても便利。いやほんとコミュニケーションツールには事欠かないな世の中になりましたなあ。

イベント企画を進めるためにも、リーダーや役員を置いたほうがいいのかな?という話もちらほら出てきたのですが、組織化を始めるといろいろ厳格になってくるし維持も大変だろうから、とりあえずはリーダー不在のまま進めて、いい企画を思いついた人が随時声をあげて、それにみんなが飛びつくかたちでもいいんじゃないかな?とコメントしておきました。焦らず、少しずつ、規模と必要性によってちょっとずつ「集まり」が「組織」へと進化してゆけばいいなと思っています。


まだまだ他大学の日本文化交流サークルに比べてひっそりのんびり、なJYJY(Jyväskylän Yliopisto Japani Ystävät=ユヴァスキュラ大学日本友達)サークルですが、たった一ヶ月あまりでこの進化っぷりなので、この調子だと近い将来、大学公認の一大サークルも夢じゃないかもね!そしたら、図書館に和室つくってもらいたいな〜(笑)

8時に図書館を追い出されて、それでも誰しもなんとなくまだ帰る気になれず、さらに15−30分くらい、寒さに身体を震わせながらあれこれお喋りを続ける時間が、平日の日常のなかで今一番愛おしいひとときです。

ayana@jyväskylä.fi


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さて、明日から週末まではどえらい毎日になること必至…

posted by こばやし あやな at 05:29| Comment(0) | 大学院生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月26日

不在のものへの心のたなびき

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だれもの目に見えているのに見過ごされているものを見つめ、

内在するイメージを読む、

想像力を働かせる、

美しさを引き出す。


そして、何気ない景観を、感慨深い風景に変えてあげること。


かつて、これこそが、文学研究科で学ぶ学生、将来に言葉や芸術を己の職とする人間が大学で身につけるべき「プロフェッショナル」であり、そして「教養」なのだと教えてくれた恩師がいます。以来今でも、その生き方の理想は変わらない。嗚呼、はやくそんな人にならなければ。


今日、たまたま諸用で母校のウェブサイトに立ち寄ったのですが、(任期のことを知らないわけではなかったけど)気づかぬ間に総長が変わっててちょっと面食らってしまいました。前総長こと、上述した「恩師」は、何より入学式と卒業式の式辞が日本一おもしろくためになる最高の校長先生だったと(他を聞いたことないけど)確信していました。少し前までは、歴代の式次第の写しが全部読めるようになっていたのですが、代替わりしたので、もう最新年度のがかろうじて残してあるだけです。これも来年には消されてしまうでしょう、嗚呼もったいない。そうなる前に是非、こちらのページの一番下に置かれたリンクを開いて、未曾有の震災直後の式での先生の渾身のスピーチを、多くの皆さんに味わっていただけたらなと願っています。

今日はなんもフィンランド関係なくってごめんなさい。

ayana@jyväskylä.fi


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日本語で議論に明け暮れることのできた、あっちの大学時代につかの間戻りたい…
posted by こばやし あやな at 06:05| Comment(0) | Suomiで考えごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月25日

色づく大気

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夕暮れ時の図書館を出て、手をこすりながら並んで歩いていた友達が、「空が…いや 大気が、赤い…」と、ぽつんとつぶやきました。ああ、ほんとだ…茜色に染まっているのは、彼方高い空のカンバス地だけじゃない。私たちの居場所を満たす大気がまでが、まるで自分たちがほんのり赤い色水のなかにいるかのように、ぼんやりと色づいて見えるんです。


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この不思議な感覚は、この季節になってくるとときどき体験できます。つい先日は、決して空が真っ青なわけではないのに、まるで大気に薄青色のインキが滲みでたような、なんとも立体感のあるブルーの世界に出会いました。極めて個人的な推察によれば、きんと冷たい空気と、普段よりほんのり湿っぽい大気がポイントなのかなという気がします。
寒い季節の朝夕の、ささやかな楽しみのひとつ。


おまけ。

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…で、結局アンタはでかいの?ちっこいの?まさか一周して標準サイズ??

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ぷちっと暖かなワンクリックを、お願いします!

posted by こばやし あやな at 04:13| Comment(0) | Suomi×歳時記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月24日

身分相応、モラトリアム…嗚呼

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さっきまで、いつも言語交換指導でお世話になってるミッコと、同棲中の彼女ヘタさん(笑ってはならぬ、よくあるフィン人女性のお名前)にお呼ばれして、夕食をごちそうになってきました。
メニューは、ミッコ作のアラビアータパスタと、ヘタ作のギリシャ風サラダ(おじさんがギリシャ人らしい)&ブルーベリーパイ。私は昨日買ったB級ホワイトチョコをつかってマフィンを焼いて行ったのですが、あんまり膨らまずちょっと残念な出来であった。。。しょぼん。

ヘタさんは偶然にも私の研究室の先輩でもあり(2歳年下やけど)、学業の傍らアフロダンスの先生をやってるわお芝居もやってるわ、物凄くアクティブでアート肌な素敵な女性です。しかも今日発覚したのだけど、彼女のお父さんは、なんとユヴァスキュラ交響楽団の現役ビオラ奏者だった!!!(そのツテで、今度リハーサル見学までさせてもらえることになりました♪)

美学&日本趣向な夢想主義者3人がそろったもので、様々なジャンルからのセンスある音楽の流れ続ける中、はずんだ話もアートな議論か日本の思い出話ばかり。そもそも…写真こそないけど、二人の愛の巣の、見事なまでの贅沢&ハイセンス住環境っぷりには目が点状態。おそらく日本のフィンランデザインファンたちが想像しうる、国内トップデザインブランドの魅力を美しく調和させてまとめあげた、ある意味でもっとも典型的な「北欧ライフスタイル」仕様。
オイオイふたりとも、まだまだ稼ぎのないに等しい学生でしょ?なぜにここまで、家電家具雑貨…あらゆる一級品が揃いきった部屋に悠長に住んでられるの??


日本ではややネガティブなイメージのある、学生時代の別称「モラトリアム」期。3年で高校を、4年で大学学部を、2年で修士前期課程を、3年で秋期後期課程を…その「目安」が「常識」となっている日本では、何らかの理由でそこからはみ出る道を選ぶことにいちいちとても勇気と覚悟がいるし、ましてあの狂気じみた新卒就活制度にきつく絞めつけられる日本の学生たちは、さぞこの国の学生から見たら、窮屈そうで、哀れに見えることだろう。人生まだまだ長いのに、なにをそう焦っているの?と。
大学に何年いようが学費はタダ、その上、(私からすれば)それなりな学生生活を過ごすには充分すぎる無償の奨学金を受給しつづけながら、人によっては日本人学生の倍ぐらいの時間をかけて、たくさんのことに手を出し経験し、ゆっくりと学業を修め、頃合いを見てボチボチと社会に出てゆく…同じ学生とは思えない別世界の環境下に生きるこちらの学生たち。与えられた外的環境としてどちらが恵まれているか…と比べるのは、どうニュートラルな見方をするにしても、悲しくなるのでやめておく。

でも、でもです、私は日本人であり元日本の学生であり、たとえ今こちらの学生界の常識のなかで生きようとも、やっぱり素地は学生=貧乏、学生=モラトリアム期…の常識のもとで、ときに悔しい思いをしながらジタバタせざるを得ない、しがない日本人学生の感覚がいまだじとっと染み付いています。たとえ「返さなくていいよ」と言われて無償でお金が降ってこようとも、自分の力や時間を費やして稼いだわけでもないお金での生活が続くことは耐え難いし、願わくば少しでも早く、自分が培ってきた力やアイデアを生まれ育った社会に還元して、その見返りを得て、名実ともに自立したいという焦燥感からは常に逃れられないものです。

日本の皆さん、こちらの学生の常識や時間感覚は、やっぱり「羨ましい」と映りますか?私は、最近いささか困惑気味です。何が人間の使命なのか、どうなると満たされるのか、虚しいのか。このあまりに甲斐甲斐しい透き通った国のお世話になっていると、そして生まれた時からそれに浸されて育ってきた「学生」と交わっていると、とつとして過去の古傷が疼くように、激しくやりきれない気持ちがこみ上げてきたりするのです。これは羨みなのか、哀れみなのか、はたまた単なる現在の自己否定なのか。つべこべいわんと、無心に郷に従ってさえいれば、もうちょい楽になれるんでしょうが、それもまた難しい。

ayana@jyväskylä.fi


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さて、シャワー浴びてもう一仕事。


posted by こばやし あやな at 05:47| Comment(0) | Suomiで考えごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月23日

怒りの社会見学日記後編

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ええ、私は今、猛烈な怒りを噛み殺してこれを書いております。え、アンタ、年甲斐もなくクラブに踊りに行ったんじゃなかったの?と直前の日記をすでにお読みの皆様は御思いでしょう。そうですとも、あいもかわらず寒い中、ノンスリーブにジャンパー一枚という苦行のような格好でセントラルまでひとっ走りしてきましたとも。

が。

実は私、今もろもろの諸事情により、パスポートを一時的に移民局に預けさせられているのです。来週の週明けには戻ってくる予定なのですが。言いたかないけど、これは決して私のせいではなく、お役所仕事に開いた口のふさがらない落ち度があって、のことです。というわけで、今私の手元にある公的身分証明は、パスポートのコピーと、私が不法滞在でないことを証明してもらった警察の印入り証明書だけなんです。今日行く予定だったバーは少なくとも外人はパスポートチェックがあると聞いていたので、上記コンビがあればさすがにオッケーだろと楽観視して持っていってたのですが、

それじゃ足らん。警察の印と写真が同時に入った証明書じゃないと、入れるわけにはいかん。

…と、イカツイ門番にまさかの門前払いをくらったのです。。。

はぁ?
2枚に分割されてるだけで、確認したいモノモノはちゃんと目の前に揃ってるでしょーが!!そもそもかくかくしかじかこういう事情で私は泣く泣くパスポートを手放してるんだから、どうしたって手元にはこれだけしか残らないんですけど!!!

けど、相手は「それがなに?」くらいの冷酷な態度で「EI(ノー)」の一点張り。
自分も結構ねばって口で対抗したとは我ながら思うんやけど(火事場の馬鹿力のごとく、普段ならこんなにとっさに口ついてでてこんやろ、という難解な用語や攻撃用フィン語を連発できていたもん…みなさん、ときにはカッとするシーンも語学学習には必要かもしれません笑)、これ以上ごねて、せっかく有効期限のある招待券もって楽しみに来てたほかの仲間たちに面倒かけるのも申し訳ないと思い、もうええわ、とスッパリ諦めることにしたのでした。で、誘ってくれたサミをはじめ皆と、永遠にこの街を去るとき並の熱く切ないハグで別れを惜しみ、皆が入店していくのを見送って、とぼとぼと、独りシラフで夜道を引き返してきましたとも…

若者で溢れかえる平日日中よりよっぽど賑やかな道中、さすがに独りで土曜深夜のバーに入る勇気はなく、家でやけ酒といいたいとこだけどこの国では9時以降お店でお酒はテイクアウトできないし、そもそもこんな時間に開いてるコンビニなんてないし、いきなり誘える人もいないし…
やぶれかぶれで、今こうして「これは赤ワインだ」と念じながらぶどうジュース片手に、心を慰める最終手段としてブログを書いている次第です。


ああ。あああ。ああああ。

クラブなんて、誘ってくれるような友達が意外に少ないし、ほんっとひさびさだから楽しみにしてたのよ。お目当てのアーティストライヴを除けば、前回なんてそれこそ旧・大学院生だったころまで遡っちゃうんじゃないかな(教授が帰った後の真夜中の研究室で、アンプつないで爆音でダンスミュージックかけて、先輩や後輩とトランス状態になるまで踊り明かしたりもしてたね…凄まじいゼミに居たもんだ)。Tahdon tanssia teidän kanssanne!!!


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ま ぁ ま ぁ そ う 怒 り な さ ん な て 。



このやり場のない怒りと喪失感をジェントルに沈めるべく、楽しかった今日のお昼間のことを丁寧に思い返して、以下、社会見学日記・後編を書ききります。で、満足したらぱぱっと寝て、明日は朝8時の開館と同時に図書館行ってやるぞべらんめえ!!


★★★★★★


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ようやく女子たちのショッピングタイムが終わって、待ちぼうけてた男性陣とともに工場のお向かいにあった素敵なカフェで一休み。一休みといっても、2時間くらいここでお喋り(というか、臨時日本語レクチャー)に明け暮れていたのですが。中はアンティーク調のソファや暖炉もあってまるで古い一軒家のリビングルームのようで、窓から湖畔の素敵な景色も眺められ、穏やかにくつろぐことができる素敵な雰囲気でした。鮭とブロッコリーのキッシュも見た目どおり美味!


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そしてその後、同伴していたミッコ(私のEOTOの相棒とは、また別のミッコ笑)が、このちかくに面白いものがあるから、と先導して連れていってくれたのが、湖岸の一角を大胆に塞き止める、WANHA WOIMALAと看板のかかった小さな取水口。フィン語の理解できる方にとっては、現代語では基本的に使われない「w」が多用されているのには違和感がありますよね。でも、これはVをWで書いていたころの旧表記らしく、読んで字のごとくヴァンハ・ヴォイマラ、そう旧発電所だったというわけです。おそらく今はもう使われていないのだと思いますが、ダムのからくりはそのまま残っているのですね。


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そして面白いのが、この写真の手前に写る区画された水槽のようなスペース。ここは、取水口はもちろんその付近もがくんと水位差ができているので、湖を通過したくてもできない船を通してやるために、なんらかの機械操作で一時的に水位レベルを上げて、スムーズに船を移動させる、いわゆる水位エレベーターなのだそうです。(すみません、以上は異国語によるミッコの懸命の解説を私なりに理解しての要約で、実際日本でもこのシステムがあるのか、なんと呼ぶのか、以上の解釈が正しいのかには疑念が残ります…どなたか詳しい方居らっしゃったら補足お願いします。私の父が一番詳しい気もするけど)


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これはまさに本物の湖の一部に作られたシステムなので、ダム湖と呼ぶのはおかしいのでしょうが、取水口手前の穏やかな湖畔のいささか殺風景な風景は、いつもながらのフィンランド心象風景のうちとおもいきや、何故かふいに日本の田舎の秋が懐かしくなるような、琴線を震わす佇まいを呈していました。霞のような雲のけむる、ややくすんだ色の杉の稜線は、東山魁夷氏の日本画の眺めているようでもあって。


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また、その周辺にはなかなか興味深い遺構もあれこれ見られて、私は誰よりも興奮気味にシャッターばかり切っておりました。たとえばこのぶちっと先の途絶えた何かのレール、かつて奈良散歩本の撮影取材の後にとなりの山田さん(隣席の上司)とひとしきり興奮した、五条の街に残る幻の五新線の中断遺構を久々に思い出させてくれたり。


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もうひとつ我々を沸かせてくれたのが、こちらの、ちょっと不気味なルックスの白キノコの発見。
別にキノコ博士でもなんでもない、しかもフィンに来訪してまもない佐竹氏が「このキノコは食用なんだ!!」と言い張り、なんとおもむろに素手でむしり始めたのです(笑)「やめろ!すぐに手を洗わないと!!」とそばで怯えるフィン人もおかまいなしに、シュポっと笠を採取する佐竹氏。彼曰く、このキノコはササクレヒトヨダケという紛れも無い食用キノコで、つい最近自然博物館で知識も付けたし、先日同じものを採取して家で食べてなんともなかった、そうなのです。彼のこのキノコに関する知識の豊富さと絶対的な自信から、ついに私も食欲のほうが自制心を上回り、いくつか狩ってお持ち帰り。


ちなみに、上に引っ張ると笠は簡単に引っこ抜け、

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ニョロニョロのようなひょろりとした茎が残るのがなんだか微笑ましいです。

また、(佐竹氏いわく)このキノコは黒い胞子を持っていて、老化すると、どんどん黒くただれるように朽ちていくのが特徴なのだとか。すると、なるほどたしかに、

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直射で溶けてつらら状になった古教会建築のタールのように、徐々に黒く溶けてゆくグロテスクな老年キノコも近くに発見。

帰宅してから改めてネットやきのこ図鑑で念入りに確認し、ササクレヒトヨダケに間違いなさそうだったので、バター醤油で炒めて、恐る恐るいただきました。すると、なんだかこれぞキノコ!という風味が強く、しかもとてもまろやかな舌触りで、なかなか美味しいではないか!!もし毒キノコならすでに充分窒死量をひとりで摂取したことになるでしょうが、幸い今のところまったく体調変化もないので、佐竹氏を信じて正解だったようです♪もう今年はキノコシーズンも終わったかなと思っていたけど、最後にまたひとつ可食キノコを覚えられてラッキーでした。ユヴァスキュラにてキノコに詳しい友達にも出会えたので、来年はさらにもう少し守備範囲を広げてみたいです。


みんなとは、そのあとセントラルに戻って中華料理屋でさらに2時間ちかくお喋りし、夕方にようやくお開き。行動範囲は狭く限られたなかでしたが、珍しいものもたくさん見られたし、日本語とフィン語を入り混じらせながらの気楽なコミュニケーションから、とてもよい気分転換になりました。これであとは踊り明かせれば身も心もかるーく減量して新しい週を迎えられただろうに…いやいや、もうそのことは考えない!!

というわけで、日帰り遠足日記もこれにて落着。みなさん、明日も素敵な休日を!

ayana@jyväskylä.fi


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目指せ図書館一番乗り!!

posted by こばやし あやな at 07:05| Comment(2) | Jyväskylä-ユバスキュラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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